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時刻 ウィキペディアから
薄明(はくめい)は、日の出のすぐ前、日の入りのすぐ後の、空が薄明るい(薄暗い)時のことである。大気中の塵による光の散乱により発生する。英語のトワイライト(twilight)も薄明のことである。
日の出前においては「黎明(れいめい)」「払暁(ふつぎょう)」「彼者誰(かわたれ)」「明け(あけ)」「夜明け(よあけ)」「暁(あかつき)」「東雲(しののめ)」「曙(あけぼの)」などの名がある。一方、日の入り後については「黄昏(たそがれ)」「夕暮れ(ゆうぐれ)」「日暮れ(ひぐれ)」「薄暮(はくぼ)」といった語がある[注釈 1]。
日の出前の「彼者誰(かわたれ)」は「彼は誰」、日没後の「黄昏(たそがれ)」は「誰そ彼」が元々の意味であり、いずれも薄暗くて人の見分けがつきにくいことから、このように呼ばれる。
また、日の入り後については「宵[注釈 2]」あるいは「宵のうち」とも言い、日没直後(下記の「市民薄明」に相当する)は「宵の口」とも言う。さらに、この時間帯は「逢魔時(おうまがとき)」あるいは「大禍時(おおまがとき)」とも呼ばれており、化け物や妖怪などの魔物に出会いやすい時間だと考えられてきた。
太陽高度(太陽の中心位置と地平線との角度)により、以下の3つの薄明が定義されている。
理科年表では、江戸時代の明六つ、暮六つに相当する時間として、太陽高度が-7度21分40秒になる時刻を夜明け・日暮れとしている。
高緯度地方では、日が沈まずに薄明にならない場合や、沈んでも天文薄明や航海薄明にならない場合(白夜)もある。また、近年の都市部では、人工照明によって空が明るく照らしだされ、深夜になっても完全に暗い空にならない地域も多くなっている。
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