ミートローフ [3] (Meat Loaf 、1947年 9月27日 - 2022年 1月20日 )は、アメリカ合衆国 のロック ・シンガーである。約60年間にわたるキャリアの中で、歌手としては1億枚以上のアルバムを売り上げ、俳優としての代表作には1999年にカルト的人気を博した映画『ファイト・クラブ 』をはじめ65作以上の映画に出演した[4] 。
本名をマーヴィン・リー・アーディー(Marvin Lee Aday )と言い、テキサス州 ダラス に生まれる。少年時代はアメリカンフットボール で鳴らし、タックルが得意だったことから、現在のニックネームとなるミートローフ という名がつく[5] 。
1960年代 はロック・ミュージカル『ヘアー 』に出演したりなどしていたが(役名は不明)、1971年 にモータウン のサブ・レーベル「レア・アース」からアルバム『Stoney & Meatloaf』でデビューする。
1970年代前半は主に俳優 として活動し、オフ・ブロードウェイ のミュージカル『Rainbow (in New York)』や、ジム・スタインマン が音楽を担当したミュージカル『More Than You Deserve』に出演[6] 。また、映画『ロッキー・ホラー・ショー 』(1975年 )にも出演した[4] 。
1976年 、テッド・ニュージェント のアルバム『ハード・ギター爆撃機 (Free-for-All)』にボーカリストとして参加[6] 。
1977年 に、ジム・スタインマンの作詞・作曲、トッド・ラングレン のプロデュースによるアルバム『地獄のロック・ライダー 』を発表し、全米および全英 チャートで長い年月にわたってチャートにランクインされ(イギリスでは9位、アメリカでは14位)[7] 、起死回生の作品となった。またこのアルバムからシングルカットされた、「66%の誘惑 (Two Out Of Three Ain't Bad)」もビルボード のシングルチャートの11位を記録するヒットとなる。『地獄のロック・ライダー』は、2005年には世界で最も売れたアルバムCDの6位(3700万枚)となって、その後も売り上げを伸ばしている。販売総数は約4300万枚とされ、史上最も売れたアルバムの一つとされる[4] 。
その後、スタインマンとの不和が生じるが、以後も彼の手による曲を次々とリリース。
1993年 にはアルバム『地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還 』を発表、今度はビルボード誌のアルバムチャートで1位を獲得、シングルカットされた「愛にすべてを捧ぐ (I'd Do Anything For Love (But I Won't Do That))」も全米シングルチャート1位を記録し、1993年のグラミー賞 を受賞した[4] 。
1999年にはデヴィッド・フィンチャー 監督、ブラッド・ピット 、エドワード・ノートン 主演の映画『ファイト・クラブ 』に、ロバート"ボブ"ポールスン役で出演。その他、映画『マイ・フレンド・メモリー 』にも出演。俳優として活躍の場を広げた。
2022年1月20日、死去[8] 。74歳没 。新型コロナウイルス に感染していたと報道されている[9] 。
「Q誌 の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第90位[10] 。
『地獄のロック・ライダー』などの曲のタイトルやCDのジャケットはヘヴィメタル を連想させるが、堂々たる体躯から繰り出させられる力強いボイスとジム・スタインマンのピアノ、様々な演奏やコーラスからロック・オペラ と紹介されている。
前妻との娘、パール・アーディーはスラッシュメタル バンド、アンスラックス のギタリストのスコット・イアンの妻である。
en:Stoney & Meatloaf (band)
ミートローフ(2004年)
Meat Loaf in 2019
スタジオ・アルバム
Stoney & Meatloaf (1971年) ※with Shaun Murphy (Stoney)
『地獄のロック・ライダー 』 - Bat Out of Hell (1977年)
『デッド・リンガー』 - Dead Ringer (1981年)
『真夜中の彷徨』 - Midnight at the Lost and Found (1983年)
『ロック・ライダーの悲劇』 - Bad Attitude (1984年)
『ブラインド・ビフォー・アイ・ストップ』 - Blind Before I Stop (1986年)
『地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還 』 - Bat Out of Hell II: Back Into Hell (1993年)
『ウェルカム・トゥ・ザ・ネイバーフッド〜地獄からの脱出 』 - Welcome to the Neighbourhood (1995年)
Couldn't Have Said It Better (2003年)
『地獄のロック・ライダー3〜最後の聖戦! 』 - Bat Out of Hell III: The Monster is Loose (2006年)
Hang Cool Teddy Bear (2010年)
『地獄へのフリーフォール』 - Hell in a Handbasket (2011年)
『ブレイヴァー・ザン・ウィー・アー~勇者再誕~』 - Braver Than We Are (2016年)
ライブ・アルバム
『ライヴ・アット・ウェンブリー』 - Live at Wembley (1987年)
Live Around the World (1996年)
VH1: Storytellers (1999年)
Bat Out of Hell: Live with the Melbourne Symphony Orchestra (2004年)
3 Bats Live (2007年)
Guilty Pleasure Tour - Live from Sydney, Australia (2012年)
『ステート・フェア 』 - State Fair (1962年) クレジットなし
『ロッキー・ホラー・ショー 』 - The Rocky Horror Picture Show (1975年)
『ローディー』 - Roadie (1980年)
『ランナウェイ/18才の標的』 - Out of Bounds (1986年)
『マンハッタンミステリー/ 消えた黒い箱』 - The Squeeze (1987年)
『モトラマ/5億ドルを狙え! 』 - Motorama (1991年)
『ウェインズ・ワールド 』 - Wayne's World (1992年)
『ベティ・ルーは犯罪者(クリミナル)? 』 - The Gun in Betty Lou's Handbag (1992年)
『奇跡を呼ぶ男』 - Leap of Faith (1992年)
『スパイス・ザ・ムービー 』 - Spice World (1997年)
『デッド・ロイヤル』 - Gunshy (1998年)
『ブラック・ドッグ 』 - Black Dog (1998年)
『マイ・フレンド・メモリー 』 - The Mighty (1998年)
『カットスロート・ハイウェイ』 - Outside Ozona (1998年)
『クレイジー・イン・アラバマ 』 - Crazy in Alabama (1999年)
『ファイト・クラブ 』 - Fight Club (1999年)
『黄金(きん)の谷のルーシー』 - The Ballad of Lucy Whipple (2001年) テレビ映画
『ラスベガス大火災』 - Trapped (2001年) テレビ映画
『フォーカス 』 - Focus (2001年)
『ケミカル51 』 - The 51st State (2001年)
『THE SALTON SEA ソルトン・シー 』 - The Salton Sea (2002年)
『ルール3 』 - WishCraft (2002年)
『マッド・ドッグ』 - Chasing Ghosts (2005年)
『ブラッドレイン 』 - Blood Rayne (2005年)
『テネイシャスD 運命のピックをさがせ! 』 - Tenacious D in The Pick of Destiny (2006年) クレジットなし
『市民ジェーン』 - Citizen Jane (2009年) テレビ映画
『バーニング・ブライト』 - Burning Bright (2010年) クレジットなし
『ビューティフル・ボーイ』 - Beautiful Boy (2010年)
『絶叫のオペラ座へようこそ』 - Stage Fright (2014年)
『ゴースト・ウォーズ 』 - Ghost Wars (2017年 - 2018年) テレビドラマ
Seidman, David (2008). Katharine McPhee . New York City: Rosen Publishing Group . p. 32. ISBN 978-1-404-21373-9 . "McPhee performed with her fellow contestants and guest star Meat Loaf, a master of powerful arena rock." Edmondson, Jacqueline (2013). Music in American Life: An Encyclopedia of the Songs, Styles, Stars, and Stories that Shapes Our Culture . Santa Barbara, California: ABC-CLIO . p. 699. ISBN 978-0-313-39348-8 本人が各種音楽雑誌のインタビューでも少年時代はロック好きの暗い少年を自負しており、ミートローフはその頃につけられたあだ名とも言われている(スラングではないがデブ・のろま等の意味合いあり)。