『生きてるものはいないのか』(いきてるものはいないのか)は、前田司郎の戯曲である。2007年に京都芸術センターにて前田自身の演出で初演。翌年、第52回岸田國士戯曲賞を受賞。本は白水社から刊行されている。
岸田賞の選評では「『死』ではなく『死に方』に関する見事な不条理演劇」(鴻上尚史)「ベケットの言語からも、別役実の言語からも逃れえた不条理劇」(宮沢章夫)と評された[1]。2012年には石井岳龍(石井聰亙から改名)の監督で映画化された。
2014年10月16日から26日まで青山円形劇場「青山円劇カウンシル・アンコール」にて再演、主演は川口春奈[2]。(舞台に参照)
あらすじ
作品の舞台は大学周辺で、舞台上でははじめ大学の休憩所や大学近くの喫茶店、研究室や大学病院の一室などが混在し、劇の進行につれて境界が曖昧になる。この舞台上を、都市伝説を研究している学生たちや、友人の結婚披露宴の出し物の相談をしている学生たち、自分の婚約者と元恋人との修羅場に直面している男、アイドルグループに所属する現役学生、といった人物たちの会話ややりとりが交互に展開する。はじめはどれも日常的なやりとりの範囲におさまっているが、やがて登場人物の一人が突然苦しみはじめてまもなく死に、それから次々と登場人物たちが、悲劇的というよりは間の悪いこっけいな死に際を見せながら倒れてゆく。劇中では都市伝説となっている殺人ウイルスの存在がほのめかされるものの、彼らの死の原因は最後までわからないままである。
映画
同名戯曲を『鏡心』の石井聰亙改め石井岳龍が群像不条理劇として長編映画化。主演は染谷将太。石井の作品としては『五条霊戦記 GOJOE』以来10年ぶりの長編映画となる。
キャスト
スタッフ
舞台
2007年
2014年
出典
参考文献
外部リンク
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