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2004年に公開された日本の映画 ウィキペディアから
『盲獣vs一寸法師』(もうじゅうたいいっすんぼうし)は、2001年(平成13年)製作・2004年(平成16年)公開、石井輝男監督の日本の長篇劇映画である。2005年(平成17年)に亡くなった映画監督石井輝男の遺作となった。
1991年(平成3年)、ビデオ映画『ザ・ヒットマン 血はバラの匂い』(東映ビデオ)で劇映画に復活して以降、つげ義春原作『ゲンセンカン主人』(1993年)、つげ忠男原作『無頼平野』(1995年)と監督してきた石井輝男は、1998年(平成10年)からは、従来自宅に置かれたハウスプロダクション「石井輝男プロダクション」による製作を開始し、『ねじ式』(1998年)、『地獄』(1999年)と低予算映画を連打し、最後に同社が取り組んだ極め付きの低予算映画が本作、『盲獣vs一寸法師』である。
かつて石井が監督した『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(東映)の原作者、江戸川乱歩の小説『盲獣』『 一寸法師』と『踊る一寸法師』をブレンドし、石井自身が脚本を書き下ろした。
石井作品で初めて、劇場用映画であるが、デジタルビデオで撮影された。東宝撮影部出身の石井ではあったが、「撮影技師」としての撮影は、初めてのことである[1]。照明技師には、日活出身のベテランで『無頼平野』以降の石井作品の技師野口素胖が務めた。石井をサポートした撮影助手には、同年映画監督デビューする本田隆一の名があり、実際のカメラは彼が大部分回したという。
2001年(平成13年)に完成したものの、同年6月24日に第23回ぴあフィルムフェスティバルで上映された以降は、配給が決まらなかった。完成から3年後の2004年(平成16年)3月13日、越川道夫率いるスローラーナーと共同配給の体制のもと、「石井輝男プロダクション」が自社配給を行った。DVDは、日本では同年10月29日、クロックワークスから発売され、アメリカ合衆国では2006年(平成18年)8月22日、パニックハウスから Blind Beast vs. Killer Dwarf のタイトルで発売された。
2005年(平成17年)8月12日、石井は亡くなり、監督としては本作が遺作となったが、2年前の2003年(平成15年)に公開された山口雄大監督の『地獄甲子園』には「脚本協力」として、漫☆画太郎、北村龍平らとともに名を連ねている。
2009年(平成21年)、民主党から出馬して当選した田中美絵子が、「菊池美絵子」の名義で出演し、しかもヌードを披露していたことまでもが話題となり、当選前に公表していなかったこと等「お騒がせしたこと」について謝罪するまでに至った。[2]
2012年(平成24年)、フィルムによる保存を目的として、35ミリに変換され、3月31日より銀座シネパトスで初上映される。
主演のリリー・フランキーは脚本を読んで、最後まで犯人がわからないことを不思議に思い、近くにいた塚本晋也に相談したが「俺から大先輩には聞けない」と言われ、自分で監督に聞きに行くと「(推理を)間違える明智小五郎があってもいい」と言われたという。
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