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アルゴ探検隊の大冒険

1963年のイギリス・アメリカ製作の特撮映画 ウィキペディアから

アルゴ探検隊の大冒険
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アルゴ探検隊の大冒険』(アルゴたんけいたいのだいぼうけん、原題 Jason and the Argonauts )は、1963年に公開されたイギリスアメリカ製作の特撮映画特撮の巨匠レイ・ハリーハウゼンによる、ギリシア神話イアソン(ジェーソン)率いるアルゴ船探検隊(アルゴナウタイ)の冒険を描いた作品。

概要 アルゴ探検隊の大冒険, 監督 ...

あらすじ

要約
視点

ゼウスナイアル・マクギニス)の保護下にあるペリアスダグラス・ウィルマー)はアリスト王の宮殿周辺に起こった嵐により、また彼を殺害したことによりテッサリアの王座を奪った。しかし預言者は、サンダルを片足のみ履いたアリストの子により覆されると語った。予言を阻止しようとペリアスはアリストの娘の1人であるブリセイス(デイヴィニア・テイラー)を殺し、女神ヘラオナー・ブラックマン)はこれを神殿への冒涜として怒った。ブリセイスは殺される直前、ヘラの像の腕の中にアリストの幼子を置いた。ペリアスの企てに怒ったゼウスはペリアスを失脚させるためアリストの幼子を使うことを決心した。

20年後(しかしオリンポス山では一瞬)、成長したアリストの息子ジェーソントッド・アームストロング)はペリアスが溺れている所に偶然遭遇し、彼を助けた際サンダルを片方なくしたためペリアスは彼を認識する。王国を取り戻すために神の贈り物である金羊毛を獲得しようとする実直なジェーソンに対し、正体を隠しているペリアスは彼を励ます振りをしながら、彼が殺されることを望んでいた。

ジェーソンはゼウスとヘラと話すためヘルメスマイケル・グウィン)によりオリンポス山に連れていかれた。ヘラは彼の成功を望むが、ゼウスの命令により彼女は5回のみ彼を助けることができることになった。ヘラはジェーソンに、コルキスに行き金羊毛を探すよう指示した。オリュンポス十二神たち、特にゼウスは彼に助力を申し出るが、ジェーソンは自身で航海し、船を建立し、人間の力だけで成し遂げる事を誓い、オリンピックを開催してギリシア中の勇者たちを船員に選抜すると語った。神々の中でもジェーソンを最も助けたかったのであるが、ジェーソンの言葉に負けて冒険の準備のために彼を地上に帰した。

建造者のアルゴス英語版ローレンス・ネイスミス)に因み名付けられ、ヘラの加護を受けた人類史上最初の大型帆船「アルゴ号」でジェーソンの仲間「アルゴナウタイ」となる栄誉のために、多くの勇士がギリシャ中から競技に集まった。ヘラクレスナイジェル・グリーン)、ハイラスジョン・カーニー)などが選ばれ、ペリアスにより息子のアカスタスゲイリー・レイモンド)が妨害のため送り込まれた。

ヘラの3回目の助けとして[1]、彼女はジェーソンをブロンズ島に向かわせ、水と食糧以外は何も持ち出さないよう忠告するが、島内探検中、ヘラクレスは上に青銅の巨人テイロスがそびえ立つ財宝倉庫から、ハイラスが注意したにも係わらず槍投げの槍サイズのブローチのピンを盗んだため、テイロスの眠りを覚ましてしまい、アルゴ号もひっくり返される。ジェーソンは再びヘラに助言を求め、テイロスの踵の円形の栓を開けるとイコルが大量に流れ出し死に至った。テイロスが地面に倒れる際、ヘラクレスが落としたピンを取りに戻ったハイラスが潰された。ハイラスが見つかるまで島を離れないというヘラクレスと、彼を置いて島を離れようという他のアルゴナウタイに悩まされ、ヘラに再度助言を求めた。ヘラはこれが最後の助けになると念を押し、ハイラスの死はもう戻せないこと、ヘラクレスももう戻らないことを語り、予言を悪用したとしてゼウスの怒りを受けて怪鳥ハーピーに拷問され続ける盲目の老預言者ピネウスパトリック・トラウトン)の所へ行くように語った。翼のある女性の形をしたハーピーはピネウスの食事を奪い、残飯のみを与えていたのであった。ジェーソン達がハーピーを檻に閉じ込めると、ピネウスはジェーソンにコルキスへの航路を教え、お守りを与えた。コルキスへの道中、通行する船をことごとく沈める吠える岩の間を通らねばならなかった。ジェーソン一行がこの岩の下を通ろうとすると、大荒れの海に飲まれそうになった。絶望したジェーソンは自棄になり、ピネウスからもらったお守りを海に投げた。するとトリトンが海から現れ、アルゴ号が通れるよう岩の間に立ちはだかった[2]。ジェーソンらは、他に遭難したコルキスの船から美しい王女メディアナンシー・コバック)ら3人を救った。

ジェーソンの一行はコルキスに着き、ジェーソンとアカスタスはどのように黄金の毛皮を守るコルキス王アイエテスジャック・グウィリム)に近づくかで対立し、喧嘩となった。アカスタスは非武装で海に飛び込んで逃げた。彼が死んだと思ったジェーソンと仲間達はアイエテス王の祝宴への招待を受け、そこで毛皮を取りに来た事が露見し、捕らえられる。ジェーソンの目的を密告したのは、アルゴ探検隊の一員の振りをしていたペリアスの息子アカスタスであった。だが、ジェーソンと惹かれあったメディアは[3]彼と仲間達を助け脱出した。

アカスタスは自分1人で金羊毛を獲得しようとしたが警護をしていた7本の首を持つ竜ハイドラに負傷させられた。ジェーソンはハイドラを倒し、金羊毛を手に入れた。追ってきたアイエテス王は女神ヘカテに祈った後、ハイドラの歯を地に撒くとそれぞれが骸骨剣士となった。この戦闘で矢が当たりメディアが負傷した時、彼女を治すためにジェーソンは金羊毛を使用した。彼はアルゴスにメディアを船に連れて行くよう頼み、ジェーソンと他の2人の仲間は骸骨剣士と戦った。2人の仲間が戦死し、ジェーソンは崖から海に飛び込み、骸骨たちも後を追ったが海に沈んでしまった[4]。ジェーソンは船にたどり着き、その後、彼、メディア、生き残ったアルゴナウタイはテッサリアへ戻った。オリンポス山ではゼウスがヘラにまた時が来ればジェーソンを呼ぼうと語る。

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登場人物

登場するクリーチャーたち

船尾像
本来はアルゴ号の船首を飾る女神像だが、船大工アルゴスが乗組員を見下ろすように船尾へ据え付けた。女神ヘラの生き写しであり、ヘラがこの像を通してジェーソンと乗組員たちに神託を行うときは、目を開き口を動かす。
テイロス
鍛冶の神ヘーパイストスによって作られた、ブロンズ島を守護する青銅の巨像。「神々の宝物庫」を侵す者があれば動き出し、アルゴ号を片手で持ち上げるほどの巨体と剛力をもってこれを追い狙う。
ハーピー
コウモリと人間をかけ合せたような姿の怪鳥。
吠える岩
海峡を船が通ると、岸壁が震えて岩石を落とし、船を沈める。
ヘカテ
コルキスの守護女神で、馬・雌獅子・犬という3つの首を持つ黄金の神像。メデイアとアイエテスから「闇の女王 (Queen of Darkness)」と呼ばれている。
黄金の毛皮
コルキスの秘宝。神々の贈り物で、国を繁栄させる奇跡の力がある。
ハイドラ
7つの首を持つ竜のような怪物。
このモンスターをアニメートしている最中、電話がかかってきたため、ハリーハウゼンは席をはずした。話を終え戻ってきた彼は、首のうちの1つが、上下のどちらに動いている途中だったのかを失念してしまった。これに懲り、以後は詳細なアニメート用のコンテを準備するようになったという事である。
7人の骸骨剣士
ハイドラの歯からアイエテス王が創造した剣士。
ハリーハウゼンのクリーチャーとしては、『シンバッド七回目の航海』(1958年)に続いて二度目の登場ながら、同時に7体が動くことで斬新な画面となった。関節部の滑り止めとして使われた“液体ゴムを染み込ませた綿”以外にほとんどゴム製パーツを持たない骸骨剣士のモデルは経時劣化に強く、後年『シンドバッド虎の目大冒険』(1977年)のグールとして改造されたものを除けば、撮影当時の状態で現存している唯一のクリーチャーである。
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キャスト

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スタッフ

神話と映画の主な違い

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脚注

関連項目

外部リンク

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