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加藤精三 (声優)

日本の男性声優、俳優 (1927−2014) ウィキペディアから

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加藤 精三(かとう せいぞう、1927年昭和2年〉2月14日[5][9][10][6] - 2014年平成26年〉1月17日[11][3])は、日本声優俳優東京府東京市麻布区(現:東京都港区麻布)出身[2]東京俳優生活協同組合に所属していた[6]

概要 かとう せいぞう加藤 精三, プロフィール ...
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生涯

戦時中は、海軍飛行予科練習生の13期[12]飛行機乗りを目指していた少年兵であった[2]

青山学院(現青山学院大学[13]建築学科卒業後は証券会社に勤務していた[2]。しかし役者の夢が捨てがたく、退社して俳優になり[2]1956年、劇団日芸を結成[4][6]。その後、劇団青い実の会[14]、綜芸プロ[14]、タレントエージェント[14]、劇団どらま座[15]、土の会[14]、俳優企画[14]などを経て、1968年東京俳優生活協同組合へ移籍する[6]

1958年吹き替えで声優としての活動を始め、1960年の『探偵マイケル』が吹き替えでの初レギュラー[4]。1963年から声優業が活動の中心となる[4]

ぼくらの社会科ノート』の出演がきっかけとなり、同番組の撮影が行われていた銚子市にて毎年語りの公演を行っていた[4]城山堅とは「語りの会『わこうだ』」を運営していた[16]

2010年、第6回東京アニメアワード功労賞を受賞[17]

晩年は東京都板橋区病院で静養していたが、2014年1月17日午前11時40分、膀胱癌のため死去[3]86歳没

松本清長役で出演していたアニメ『名探偵コナン』では、加藤が死去した10日後の1月27日に鈴木次郎吉役の永井一郎も死去したこともあり、第729話「ダイヤと絵画と大女優」(2014年2月8日放送)の最後に「名探偵コナンで警視庁・松本管理官役の加藤精三さん、園子の叔父・鈴木次郎吉役の永井一郎さんが1月にお亡くなりになりました。心からご冥福をお祈り申し上げます。」と追悼テロップが流れ、同番組公式サイトにも期間限定で掲載された。なお、加藤の死後、松本清長は原作とテレビシリーズ本編には登場しておらず、2022年4月15日に放送された特別再編集版アニメスペシャル『名探偵コナン 本庁の刑事恋物語〜結婚前夜〜』では登場人物の声が全て新録されたが、松本役は後任を立てての新録はされずテレビシリーズ当時の加藤の声が使用されてのライブラリ出演の処置が取られた[18]。同日に公開された劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』にも松本が再登場したが、姿のみで台詞はなかった。

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人物

要約
視点

特技は謡曲宝生流[6]免許資格普通自動車免許[6]

声種ローバリトン[6]。重々しい雰囲気の声から、アニメでは敵の大将役を演じることが多かった[19]。演じる役柄とは対照的に、家庭では優しい父親であった[20]

同年代の大塚周夫はインタビューを受けた2009年当時、現役でアテレコをやっている80代で芝居を真剣に勉強してきた役者の一人に加藤の名前を挙げていた[21]

トランスフォーマーシリーズ」の『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』とその続編『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』で演じたメガトロン / ガルバトロンに強い思い入れがあり、メガトロンの名を冠する破壊大帝の玩具は自身が出演していない作品に関してもすべて購入しており、ときにファンからプレゼントとして玩具が送られてきたこともあったという[22]2003年にゲーム『ドリームミックスTV ワールドファイターズ』においては久々にメガトロン / 初代破壊大帝メガトロンを演じ、インタビューでは「とても懐かしい」と答えている[23]

特撮作品では「ウルトラシリーズ」のメフィラス星人の声を担当し、『仮面ライダーBLACK RX』ではジャーク将軍を演じていた[注 1]。『ウルトラマンメビウス』では40年ぶりにメフィラス星人の声を、『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』では約20年ぶりにジャーク将軍の声を担当し、以降の作品でも両者の声を担当している。「スーパー戦隊シリーズ」では数々の悪役や悪の首領を演じた。

下戸でが飲めないが、番組の打ち上げなどの宴会などにはよく参加しており、同じく当時下戸だった肝付兼太とともに「会費で飲めないのは悔しいから」と言ってコーラばかり飲んでいたという[24]

星飛雄馬役の古谷徹によると『巨人の星』に出演していた時は、「超怖く、星一徹そのものであった」とのことで、あの声で「まだ始まらないのか……」と呟くこともあったことから、スタッフも震え上がっていたという[25]。その一方、『巨人の星』の音響監督の山崎あきらは、先輩の声優の感情表現や演技についても追求していく人物で信頼関係がきちんと構築されていたことから、山崎は加藤にダメ出しをしていたという[26]。古谷とは、バラエティ番組で掛け合いコントを演じたこともある。野球の経験については、役者仲間としていた程度であり、ポジションはキャッチャー[2]

トランスフォーマー』で共演した、玄田哲章は「元気な人」と評し、2000年の時点でも声が衰えなかったことから、「あの人を見ると自信が湧きますよね。こんなに頑張ってるって」とコメントしている[27]速水奨によると「いつも姿勢が良く、着物下駄姿で現場に現れることが多かった」とのことである[28]塩屋翼によると、「紙巻きたばこやパイプが似合う方」でよく喫煙していたという。また塩屋が番組の打ち入りの際に渋谷まで行ったとき、山手線から着物と下駄の加藤が降りてきて、どこの大親分という雰囲気だったという。打ち上げ旅行の時も、真っ黒いサングラスをかけており、「これ何の集団だろう」とささやかれていた[12]。その一方何でも出てくるカバンを持っていて、塩屋が爪が伸びてるなと思うと、加藤が「爪切りあるよ」と出してもらうなど、面白い人だったという[12]阪脩によれば、加藤は寡黙でおり、無駄話をせずにドンと座っている感じだったという。熱海に行った際、加藤が予科練で先輩だったことがわかり、その辺りから肝胆相照らす感じになっていったという[12]

一龍斎貞友は語りの恩師として加藤を挙げ、「やっぱり自分が表現者としてどういう風にやっていくかっていうのをすごく突き詰めていらした方なので、一緒にできてよかったなって思っています。加藤さんからはいろんな根本的な土台を教えていただきました」と2024年のインタビューで語った[29]。貞友によると厳しくて日常も役柄も変わらず恐い存在で苦いコーヒーが好きであったいう[29]。そんな加藤が『忍たま乱太郎』で木野小次郎竹高役を演じたのが衝撃的だったといい、失礼を省みず「よくお受けになりましたね」と申したという[29]。『忍たま』で共演し、距離感も縮まりとても嬉しかったという。入院中の病室で加藤が「役、降りた方がいいかなと思ってる」と言うと、貞友は「身体は動かすの大変と思いますが、声量も表現力も全く衰えを感じません。スタッフの皆さんもお手伝い、決して苦になさっていらっしゃいません。続けて下さい」と返した。それに対して「ああ、そうか」と答えていつになく可愛い笑顔だったといい、「いつも真摯に生きていらっしゃいました」と加藤の人柄を語っている[29]。また、人によって態度が違っていたといい、高山みなみによれば冗談を言うと「ガッハハハ」と大声で笑ってくれたという[29]

既婚者で息子がいた[7]

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後任

加藤の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

さらに見る 後任, 役名 ...

出演

要約
視点

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

1965年
1967年
1968年
1969年
1971年
1972年
1973年
1974年
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
  • 忍たま乱太郎(1994年 - 2014年、ドクタケ城主〈木野小次郎竹高・初代〉、シイタケ城主〈初代〉)
1996年
1997年
1998年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2022年

劇場アニメ

1969年
1970年
  • 巨人の星 大リーグボール(星一徹[53]
  • 巨人の星 宿命の対決(星一徹[54]
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1984年
1987年
1988年
1989年
1991年
1992年
1994年
1995年
1996年
1997年
2003年
2007年
2009年

OVA

1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1995年
1996年
1998年
1999年
2000年
2006年
2011年
  • ノラゲキ!(老人)

ゲーム

1989年
1995年
1998年
2000年
  • 裏技麻雀〜これって天和ってやつかい〜(ほかげのテン蔵)
  • サンライズ英雄譚R(マーダル)
2002年
2003年
2006年
2007年
2008年
2010年
2011年
2014年
2019年

吹き替え

俳優

ウォルター・ゴテル
ジョン・エイモス
パトリック・スチュワート
R・G・アームストロング

映画

ドラマ

アニメ

人形劇

特撮

1967年
1968年
1970年
1971年
1979年
1985年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2003年
2004年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年

CD

テレビドラマ

映画

舞台

CM

テレビ番組

人形劇

その他コンテンツ

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脚注

外部リンク

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