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ショー文字

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ショー文字(Shaw's alphabet、Shavian alphabet)は、ジョージ・バーナード・ショーの遺言によって英語の表音的な正書法のために制定された、40文字(合字を含めて48文字)からなるアルファベットである。1959年にキングズリー・リードによって作成された[1]

概要 ショー文字, 類型: ...

英語の正書法改革案としておそらくもっとも有名で、かつもっとも過激なものだが[1]、現実に使われることはほとんどなかった。

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歴史

ジョージ・バーナード・ショーは英語のつづり字改革の必要性を長年にわたって主張してきたが、従来のラテン文字と異なる、40文字以上からなるまったく新しい表音的な文字だけが英語のつづり字の問題を解決できるという信念を持っていた[2]。晩年のショーは大金持ちだったが、この新しい文字の開発のために遺産から資金を提供することに決めた[2]。1950年にショーが没した後、遺産をめぐって法廷闘争がおきたが、最終的に遺産のごく一部を使って新文字のコンテストが行われた結果、キングズリー・リード(en)の案が採用された。これがショー文字である[3](実際には4つの案がコンテストの「勝者」とされたが、その後にさらに検討が行われた結果、キングズリー・リードの案が改訂の上で使われることになった[4])。

ピーター・マッカーシーによってこの文字で書き直された、ショーの『アンドロクリーズとライオン』が1962年にペンギン・ブックスから出版された[3][4]

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特徴

ショーの文字は左から右へつづられるアルファベットであり、すべて一筆で書くことができる。40文字から構成され、大文字と小文字の区別はない。文字はアセンダーを持つ「高い字(tall letters、10字)」、ディセンダーを持つ「深い字(deep letters、10字)」、およびどちらも持たない「短い字(short letters、20字)」から構成される。深い字は高い字のそれぞれを180度回転させたものであり、高い字が無声音の場合、それを回転させた深い字は対応する有声音になる(p/b, t/d, k/g, f/v, θ/ð, s/z, ʃ/ʒ, tʃ/dʒ の8対)。

このほかに、続けて1文字のようにつづられる8つの複合文字(合字)がある[5]。その大半は英語をつづるときに問題になりやすい、「(r)」で終わる音のためにある[4]

4つのもっともよく使われる単語(the, of, and, to)はそれぞれ1文字で「 ð v n t)」とつづられる。また、固有名詞は前に中黒を置いてもよい[5]

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Unicode

Unicodeではバージョン4.0(2003年)でショー文字を追加多言語面のU+10450からU+1047Fまでに加えた[6]。合字を含めて全48字を収録している。

ショー文字(Shavian)[1]
Unicodeコンソーシアムによる公式の表 (PDF)
 0123456789ABCDEF
U+1045x 𐑐 𐑑 𐑒 𐑓 𐑔 𐑕 𐑖 𐑗 𐑘 𐑙 𐑚 𐑛 𐑜 𐑝 𐑞 𐑟
U+1046x 𐑠 𐑡 𐑢 𐑣 𐑤 𐑥 𐑦 𐑧 𐑨 𐑩 𐑪 𐑫 𐑬 𐑭 𐑮 𐑯
U+1047x 𐑰 𐑱 𐑲 𐑳 𐑴 𐑵 𐑶 𐑷 𐑸 𐑹 𐑺 𐑻 𐑼 𐑽 𐑾 𐑿
Notes
1.^Unicodeバージョン11.0現在

脚注

参考文献

外部リンク

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