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ミンク (企業)

かつて存在した日本のアダルトゲームメーカー ウィキペディアから

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株式会社ミンク(Mink)は、東京都武蔵野市吉祥寺に本社を置いたアダルトゲームメーカー。『夜勤病棟』で知られる同社は業界では古参の一つであったが、2018年をもって製作を完全に中止し[1]2022年全事業を終了した。

概要 Mink, ジャンル ...

沿革

要約
視点

創立~『夜勤病棟』の大ヒット

株式会社ミンクは、1993年に株式会社エルフより阿比留壽浩と一部スタッフが独立する形で設立した。ミンクという名前は、目標としていたもののさらにもう一段上をいくものにしたいという思いからつけられた[2]。当時はおたくに対する風当たりが強く、しかもゲームショップにアダルトゲーム専用のコーナーが用意されていない時代だったため、一般の客や女性店員が見ても大丈夫なように、かわいらしいキャラクターデザインの作品が多く作られた[2]。阿比留は創立時の自身の姿勢について「彼ら(スタッフ)は日々の成長をちゃんと理解していましたから、その力を発揮させてやる場を与えつつ、常に鼻をヘシ折ってやる。その繰り返しですね」と話しており、毎日が喧嘩ばかりで楽しかったと『minky』10周年記念号のインタビューで振り返っている[3]

また、阿比留は「声に出してにやりとするようなタイトルがよい」という考えを持っており、例えば『ぺろぺろCandy』という題名は阿比留の命名によるものであり、同じ単語でも子供から見ると単なる飴でしかない一方、大人から見ると性的な意味にもとられることからつけられた[2][3]。阿比留は他者がつけたタイトルは意向を尊重するとしたうえで、「かっこいいタイトルっていくつもあるソフトの中に埋もれますからね。それにみんなが思いつくから面白みがない」と、『minky』10周年記念号のインタビューで話している[3]。タイトル決定に時間がかかった例として2001年に発売された『Lingeries』があり、最初は「OLシンドローム」というタイトル案が存在していた[3]

ブランド設立から5年目にあたる1997年には、自社作品のキャラクターが一堂に会するクロスオーバー作品『ミンク大作戦』が発売された[4]1998年には本社が武蔵野市吉祥寺に移転された。さらに、1999年12月22日、『夜勤病棟』を発表し、大ヒットとなる。

斬新なシステムや表現に挑戦した作品や、『Mi・da・ra』のように時の流行を自分たちなりに表現した作品が多く発表された[5]。一方、ユーザーからはHシーンに至るまでの過程が淡白すぎるという指摘が寄せられることがあった[3]

サブブランドの新設

2003年から2012年にかけてサブブランドの新設が行われた一方、Minkブランドは過去作品のリニューアル版のみの販売が中心だった。 まず、2003年にはM de PINKとM no Violet というサブブランドがそれぞれ設立された。M de PINKは「明るく超Hな作品」をコンセプトにしており、『しすたー・すきーむ』シリーズや『机乙女。』[6]などが発売された。また、同ブランドはコマンド選択型アドベンチャーゲームが多いことでも知られていた[6]。一方、淫靡さに重きを置いたM no VIOLET[7]からは『Hell Guide』などの新規タイトルに加え、夜勤病棟シリーズのナンバリングタイトルや、『美しき獲物たちの学園』のリメイク版である『美学 YURIKA&ASUNA』など、過去のミンク作品に関連した作品が発売された。さらには2005年に設立されたM na REDは暴力表現に重きを置くことをコンセプトとしており、『HEAVEN ~Death Game~』が発売された。また、2007年には「心に残る作品」をという方針を打ち出したM ni AQUAが設立され、『南の島に降る雪』でデビューを果たし、2008年には夜勤病棟シリーズの番外編である『恋の恋 ~れんのこい~』を発表した。 2011年には新ブランド「スナック・ファクトリー」が、さらにその翌年の2012年には新ブランド「Mink EGO」がそれぞれ設立した。

また韓国にて、現地企業「해피 팩토리」[8]からアダルトゲームを発売したことがある。これはアダルトゲームの会社としては珍しいことである[9]

ミンクブランドでの発表再開~「終演」宣言

2014年、ミンクブランドより『13人の麗しきケダモノ』が発表され、その後も『LoveAndPeace』(2015年)や『月下香 ~偽りの絆~』(2017年)などといった新規タイトルの発表を続けた。2018年9月3日、ミンクはブランドとしての活動を終えることを発表し、スナック・ファクトリーから発売した『ママ隷奴』シリーズを1つにまとめた『熟した果実たち ~ママ隷奴・完全版~』を最終タイトルとして発売した[1]2019年には過去作の人気投票で上位にランクインした16作を収録した『Mink Final Best Memorial Pack』を発売したほか、『おかずのためのシーン鑑賞』シリーズを発売した。

2022年3月31日をもってすべての事業を終了し、2022年4月1日以降は株式会社EXNOAに営業権が移る[10]

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主なスタッフ

同社の創立に携わった7人のうちの一人である渡中ノは多くのミンクの作品に参加してきた[11]。1997年に入社した佐々木良和は『Danger Angel』などで原画を務めた[11]。同社に所属していたスタッフの一部は1999年に株式会社美遊を設立する形で独立した。また、2001年に発表された『蒐集者 ~コレクター~』に原画家として参加した杉菜水姫は、九頭龍に移籍した後、Innocent Gray(有限会社グングニル)を設立した[12]

作品一覧

要約
視点
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M na RED

  • 2005年8月26日 - HEAVEN ~Death Game~

M ni AQUA

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Mink EGO

  • 2013年1月11日 - お兄ちゃんにはぜったい言えないたいせつなこと。
  • 2013年6月28日 - 義妹だからできること、妹じゃないとダメなこと。
  • 2014年8月29日 - 僕の愛しい妹が寝取られちゃった理由
  • 2015年3月27日 - 魔法少女の兄 ~下手な嘘と不良少年~
  • 2017年9月29日 - 透明人間 挿れ喰い仲三
  • 2018年1月26日 - いもうと ~蜜壺・第二章~

その他

  • 夜緊病闘-MIDNIGHT NURSE WARRIORS- - ミンク作品のヒロインが登場するソーシャルゲーム[17]
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脚注

参考文献

外部リンク

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