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九広鉄路SP1900形電車
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SP1900形電車(SP1900がたでんしゃ)は、香港の香港鉄路(MTR)が保有する交流通勤形電車。近畿車輛・川崎重工業製。同形車の1950形についても本項で説明する。

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概要
- 1999年(平成11年)に、日本の伊藤忠商事・川崎重工業・近畿車輛3社連合(IKK-Consortium)が香港旧KCR(現香港MTR)から250両の生産を受注した鉄道車両である。形式はSP1900形で、そのうち96両(12両編成×8本)は東鉄(East Rail、今の東鉄線)の増備車として投入された。残りの154両(7両編成×22本)は2003年(平成15年)12月20日に開業した西鉄(West Rail、今の西鉄線)用である。
- 2000年(平成12年)12月、旧KCRCは更に72両(4両編成×18本)の車両をIKKに発注した。形式は1900形に50をプラスしたSP1950形となり、2004年(平成16年)12月21日に開業した馬鞍山鉄路(Ma-On-Shan Rail、今の馬鞍山線)で使用されている。
- 東鉄線用の編成は、全て1編成12両である。西鉄線線向けの編成は現在のところ1編成8両である。馬鞍山線用は、ホーム有効長は6両分であったものの、当初は1編成4両であった。沙田至中環線の建設に伴い、2両分のホーム延長工事を実施し、8両まで対応可能となった。
- 2009年、西鉄線延伸区間(紅磡 - 南昌)が開業、7両編成6本が追加投入されている、このうち4本は近畿車輛の新製車であるが、2本は元馬鞍山線用のSP1950形電車4両編成に近畿車輛製の中間車3両を増結し、編成組み替えと改造を実施した。
- 2014年、沙田至中環線の建設伴い、伊藤忠商事・川崎重工業・近畿車輛3社連合(IKK-Consortium)は香港MTRから348両車両改造(SP1900全列車、8両先頭車改造いない)ならびに36両の8両化増結車の供給契約を受注した。
- 2015年、西鉄線ラッシュ時の混雑緩和および沙田至中環線の建設に伴い、東鉄線より1本が8両化改造のうえ転入した。改造車はドア上部および車端部にMTR初の液晶ディスプレイ(LCD)が設置され、ドア上部画面には次の駅・路線図・ドア開閉方向などを、車端部画面には次の駅・終点駅を表示する。2016年1月2日、西鉄線8両編成のSP1900/SP1950/KRS991形電車運行開始。
- 2016年、馬鞍山線ラッシュ時の混雑緩和および沙田至中環線の建設に伴い、馬鞍山線用車両を8両化改造した。西鉄線に転入した編成と同様に、ドア上部および車端部に液晶ディスプレイ(LCD)が設置された。
- 2017年1月15日、馬鞍山線8両編成のSP1900/SP1950形電車運行開始。
- 2017年12月24日、馬鞍山線4両編成のSP1950形電車運用終了。
- 2018年5月27日、西鉄線7両編成のSP1900/SP1950/KRS991形電車運用終了。
- R-stock電車の導入に伴い、当初計画では(2018年12月)にSP1900/SP1950の全車が東鉄線から撤退する予定であった。
- 東鉄線の電車で使用されている信号システムはTBL(ATP)、西鉄線および馬鞍山線ではSeltracとよばれる信号システムを用いる。そのため、ほぼ同じ構造の車両であるが、配属線区により乗務員室機器の配置と運転方法が少し異なる。
- 車体構造はビードレス外板のオールステンレス軽量構体であり、車端にクラッシャブルゾーンを設けている。なお、側構体は、車両メーカー2社共同で同じ構造のものを製造するため特許の絡む2シート構造ではなく、縦横に骨・外板補強の入っている一般的な構造とされている。
- 2021年2月5日、東鉄線12両編成のSP1900型電車運用終了。
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車両編成
東鉄線(East Rail Line)用編成
全車両が近畿車輛製。
- 備考
- D 先頭車
- H 簡易運転台付き車
- M 電動車
- T 付随車
- C 交差車(電気線を前後で反転させる車両)
- P パンタグラフ搭載車
- W 車いす対応車
- F 頭等車(一等車)
- SP1900形電車、火炭駅1番線
- 車内
- 一等車
- 一等車
- 一等車貫通扉
西鉄線(West Rail Line)用編成
近畿車輛製と川崎重工業製が約半数ずつある。
- 西鉄用SP1900(増結工事前)
- 西鉄用SP1900(増結工事後)
- 車內
- ドア
- 川崎重工業製車両
- 液晶ディスプレイ
- 新製中間車通路
- 車両番号の書体
馬鞍山線(Ma On Shan Line)用編成
全車両が近畿車輛製。
- 馬鞍山線用SP1950形電車(大圍駅)
- 馬鞍山線用SP1950形電車(大圍駅)
- 馬鞍山線用SP1950形電車(車公廟駅)
- 馬鞍山線用SP1950形電車(車公廟駅進入)
- 馬鞍山線用SP1950形電車(烏溪沙駅)
- SP1950形車内
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増結工事・改番
置き換え
- D201/D203編成:2015年7月2日運用離脱[1]、2016年1月2日より西鉄線D357/D358編成として運用開始。
- D209/D211編成:2015年12月21日運用離脱[2]、2017年1月15日より馬鞍山綫D361/D362編成として運用開始。
- D221/D223編成:2018年5月1日運用離脱[3]、2019年6月24日より西鉄線D367/D368編成として運用開始。
- D229/D231編成:2021年2月24日運用離脱[4]、2022年4月11日より屯馬線D373/D374編成として運用開始。
- D205/D207編成:2021年3月17日運用離脱、2021年11月22日より屯馬線D379/380編成として運用開始。
- D217/D219編成:2021年4月2日運用離脱、2022年6月15日より屯馬線D385/D386編成として運用開始。
- D213/D215編成:2021年4月13日運用離脱、2022年8月30日より屯馬線D389/D390編成として運用開始。
- D225/D227編成:2021年4月15日運用離脱、
西鉄線増結工事
馬鞍山線置き換え
- D501/D502編成:2017年4月4日運用離脱,2017年8月6日より西鉄線D363/D364編成として運用開始。
- D503/D504編成:2017年5月12日運用離脱[16],2017年11月14日より馬鞍山線D371/D372編成として運用開始。
- D505/D506編成:2017年6月3日運用離脱,2017年8月6日より西鉄線D363/D364編成として運用開始。
- D507/D508編成:2017年7月19日運用離脱,2017年11月19日より馬鞍山線D377/D378編成として運用開始。
- D509/D510編成:2017年2月10日運用離脱,2017年8月5日より馬鞍山線D365/D366編成として運用開始。
- D511/D512編成:2018年1月2日運用離脱,2024年1月15日より屯馬線D391/D392編成として運用開始。
- D513/D514編成:2017年1月25日運用離脱,2017年8月5日より馬鞍山線D365/D366編成として運用開始。
- D515/D516編成:2017年9月16日運用離脱,2019年6月24日より西鉄線D369/D370編成として運用開始。
- D517/D518編成:2017年8月12日運用離脱[17],2018年1月13日より西鉄線D383/D384編成として運用開始。
- D519/D520編成:2015年11月3日運用離脱[18],2017年1月15日より馬鞍山線D359/D360編成として運用開始。
- D521/D522編成:2017年8月12日運用離脱[16],2018年1月13日より西鉄線D383/D384編成として運用開始。
- D523/D524編成:2018年4月10日運用離脱, 2023年8月17日より屯馬線D395/D396編成として運用開始。
- D525/D526編成:2017年12月28日運用離脱[19],2023年5月2日より屯馬線D381/D382編成として運用開始。
- D527/D528編成:2017年12月28日運用離脱,
- D529/D530編成:2017年7月29日運用離脱,2017年11月19日より馬鞍山線D377/D378編成として運用開始。
- D531/D532編成:2018年1月2日運用離脱,2023年5月15日より屯馬線D387/D388編成として運用開始。
- D533/D534編成:2007年9月20日運用離脱,2008年8月18日より西鉄線D353/D354編成として運用開始。
- D535/D536編成:2007年9月20日運用離脱,2008年8月24日より西鉄線D355/D356編成として運用開始。
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事故
2007年2月14日9時13分(現地時間)西鉄線(West Rail Line)D305/D306(P306)トンネル内で列車火災を起こして緊急停車、約650人の乗客がトンネル内を約2キロ歩いて避難するという事故が発生した。煙を吸い込んだ乗客11人が病院に運ばれたが、死者や重傷者はなかった。火災は2回の爆発を伴ったという。現地報道では車両の屋根に取りつけられた変圧器(三菱製)からオイルが漏れ、それに引火したのが原因だと報じている[20][21][22]。
脚注
関連項目
外部リンク
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