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愛知県美術館

愛知県名古屋市にある美術館 ウィキペディアから

愛知県美術館
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愛知県美術館(あいちけんびじゅつかん、英語: Aichi Prefectural Museum of Art、略称:apmoa)は、愛知県名古屋市東区東桜一丁目13番地2号の愛知芸術文化センターにある美術館

概要 愛知県美術館 Aichi Prefectural Museum of Art, 施設情報 ...

1955年(昭和30年)2月1日に開館した愛知県文化会館美術館を前身とし[2]、1992年(平成4年)10月30日に開館した。愛知県文化会館美術館は神奈川県立近代美術館に次いで、戦後の日本で2番目に開館した公立美術館である[3]

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歴史

要約
視点

愛知県文化会館美術館

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愛知県文化会館跡地にあるオアシス21

1951年(昭和26年)5月には桑原幹根が愛知県知事に就任し、県立図書館や県立美術館を有機的に結合した文化センターの建設を構想した。1952年(昭和27年)4月25日には講和記念事業文化施設基本計画樹立委員会が設置され、各界の有識者による基本的な構想の検討が開始された。

1954年(昭和29年)2月10日に美術館の建設工事に着工し、1955年(昭和30年)1月15日に竣工、同年2月1日に愛知県文化会館美術館が開館した[4][5]鉄骨鉄筋コンクリート造2階建であり、延床面積は5,698.35m2である[4]。1959年(昭和34年)5月にはロビーにアントワーヌ・ブールデルによる4基のブロンズ像が置かれ[6]、愛知県文化会館美術館を象徴する展示品となった。

愛知県文化会館はサンフランシスコ講和条約締結の記念事業として建設された施設であり、美術館、講堂、愛知図書館(現・愛知県図書館)を内包していた[7]。愛知県文化会館は今日のオアシス21の場所に所在した[7]。1933年(昭和8年)竣工の名古屋市役所本庁舎、1937年(昭和12年)竣工の名古屋駅とともに、愛知県文化会館は「名古屋において日本近代建築史上に止めるべき3つの建築物」のひとつとされることがある[8]

その愛知県文化会館に内包される施設の一つとして造られた当美術館は、1951年(昭和26年)に開館した神奈川県立近代美術館に次いで、戦後の日本で2番目に開館した公立美術館である[3][注 1]

愛知県文化会館美術館は中部地方を代表する大規模ギャラリーとされたが、日本の近現代の絵画を中心とする美術品の収集も行っていた[9]。1975年(昭和50年)には移動美術館を初開催し、1979年(昭和54年)には初めて常設展示室を設置した[9]

1991年(平成3年)9月には閉館記念特別展を開催し、1992年(平成4年)2月には常設展の延べ入場者数が40万人に達した。

愛知県美術館

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あいちトリエンナーレ2019における愛知県美術館

1992年(平成4年)10月30日、愛知芸術文化センター内に愛知県美術館が開館した[10]。1994年(平成6年)10月には「愛知県美術館友の会」が発足した[10]

2002年(平成14年)4月には博物館法による博物館相当施設に指定された[10]。同年10月には愛知県文化会館跡地にオアシス21がオープンし、オアシス21地下を経由して栄地下街と愛知芸術文化センターが結ばれた[10]。2003年(平成15年)1月には文化庁公開承認施設として承認された[10]。同年4月には美術品収集家の木村定三から木村定三コレクションを受贈し、記念室(現・木村定三コレクション室)を開室した[10]

あいちトリエンナーレ(2022年以降の名称は国際芸術祭「あいち」)の会場にもなっており、2010年(平成22年)にはあいちトリエンナーレ2010、2013年(平成25年)にはあいちトリエンナーレ2013、2016年(平成28年)にはあいちトリエンナーレ2016、2019年(令和元年)にはあいちトリエンナーレ2019、2022年(令和4年)には国際芸術祭「あいち2022」を開催している。

2017年(平成29年)11月には改修工事実施のための長期休館に入り、2018年(平成30年)11月には8階のギャラリーがリニューアルオープンした[10]。2019年(平成31年)4月には全館がリニューアルオープンした[10]

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取り組み

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文化遺産オンラインにおけるクリムト『人生は戦いなり(黄金の騎士)』

所蔵作品のデジタルアーカイブに積極的に取り組んでいる[11]。2005年(平成17年)には文化遺産オンラインと、2013年(平成25年)にはGoogle Arts & Cultureと、2020年(令和2年)にはジャパンサーチと、2021年(令和3年)にはアートプラットフォームジャパンとのデータ連携を開始した[11]

2018年(平成30年)11月26日には、1200点を超すパブリックドメインの作品画像をウェブサイト上でダウンロード可能とした[12]。2024年(令和6年)4月18日、作品に関連するメモ、歴代の所有者、出品された展覧会を示すラベルなどがある場合もある絵画作品の裏面画像の公開を開始した[13]。同年時点で10,088件のデータ件数を持つコレクション検索が可能であり、作品によっては裏面写真やX線写真なども公開している[11]

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施設

展示室

8階のギャラリーは、展示室10室を有する。面積は県内最大規模の(計3,113m2)。10階の企画・コレクション展示室は、大小8つの性格の異なる展示室を有する。

主な収蔵品

要約
視点

国内外の20世紀美術を中心として収集しており、2024年(令和6年)時点で約8700点のコレクションを有している[11]。日本国外の芸術家としてはパブロ・ピカソアンリ・マティスグスタフ・クリムト、日本国内の芸術家としては梅原龍三郎安井曾太郎横山大観菱田春草などの作品を有している。

西洋画

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グスタフ・クリムト『人生は戦いなり(黄金の騎士)』

日本洋画

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尾澤辰夫『鴨』1938年

日本画

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浦上玉堂『山紅於染図』
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与謝蕪村『富嶽列松図』

陶磁器

  • 長次郎
    • 黒楽 筒茶碗 銘「苔清水」
    • 志野茶碗(桃山時代) 銘「鵬」
    • 黒織部茶碗(桃山時代) 銘「菱餅」

その他

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コルネリス・ジットマン『カリブの女』

特筆するコレクション

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指定文化財

重要文化財(国指定)

  • 紙本著色山紅於染図 - 浦上玉堂
  • 紙本墨画淡彩秋色半分図・紙本墨画淡彩酔雲醒月図・紙本墨画山水図・五言絶句 - 浦上玉堂筆
  • 紙本墨画淡彩富嶽列松図 - 与謝蕪村

歴代館長

  • 初代:浅野徹 - 1992年(平成4年)就任。1998年(平成10年)退任。
  • 2代:長谷川三郎 - 1998年(平成10年)就任。2003年(平成15年)退任。
  • 3代:市川政憲 - 2003年(平成15年)就任。2007年(平成19年)退任。
  • 4代:牧野研一郎 - 2007年(平成19年)就任。2011年(平成23年)退任。
  • 5代:村田眞宏 - 2011年(平成23年)就任。2015年(平成27年)退任。
  • 6代:島敦彦 - 2015年(平成27年)就任。2017年(平成29年)退任。
  • 7代:南雄介 - 2017年(平成29年)就任。2021年(令和3年)退任。
  • 8代:拝戸雅彦 - 2021年(令和3年)就任。2024年(令和6年)退任。
  • 9代:平瀬礼太 - 2024年(令和6年)就任。

交通アクセス

鉄道
バス

愛知県美術館を有する愛知県文化センターが直結するオアシス21の一階はバスターミナルとなっており、名古屋市営バス名鉄バス三重交通JRバスが乗り入れている。

自家用車

脚注

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参考文献

外部リンク

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