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永井潔

日本の画家 (1916-2008) ウィキペディアから

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永井 潔(ながい きよし、1916年8月24日 - 2008年9月8日)は、日本の画家

父は新潟県三条市出身の教育者、母は京都本阿弥家の末裔[1]。 娘は劇作家永井愛

1916年(大正5年)父の赴任先の群馬県前橋市に生まれる[2]

硲伊之助らに師事。二科番衆技塾、本郷岡田三郎助美術研究所で学ぶ。 日本美術会の創立に参加、事務局長や附属民主主義美術研究所所長を務める。

一水会優賞、さくら新人賞を受賞。 学校法人中央労働学園理事長となり、法人が経営する東京文科アカデミー、武蔵野外語専門学校の理事長・校長を歴任した[1]

書籍の装幀にも携わり、児童書の挿絵も描いた。 絵本雑誌『キンダーブック』、山代巴荷車の歌』、世界出版社/村山知義『ウィリアム・テル[3]』、筑摩書房『新版小学生全集[4]』、講談社『少年少女世界文学全集[5]』、『世界の名作図書館』、偕成社『ジュニア版世界文学名作選[6]』、『ジュニア版・日本の古典文学[7]』、『ジュニア版日本文学名作選[8]』、『少年少女類別民話と伝説[9]』、『幼年世界文学全集[10]』、岩崎書店『少年少女おはなし世界歴史[11]』の挿絵などでも知られており、『絵で読む名作小説 - 永井潔挿絵画集』(2005年)[12]も刊行されている。

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経歴

  • 1916年、群馬県前橋市(父の赴任先)で生まれる[1]
  • 1927年、この頃より油絵を描き始める[13]
  • 1933年、第一高等学校に入学するも後に中退。梅崎春生西口克己等と知り合う。画家・硲伊之助に師事。二科番衆技塾に入塾[1]
  • 1936年、朝鮮羅南に動員される[13]
  • 1938年、7月29日から8月11日にかけての張鼓峰事件で胸部盲貫銃創を受けて約9ヶ月入院[1][13]
  • 1939年、本郷岡田三郎助美術研究所(この年、創設者の岡田は死去)入所。一水会に『自画像』出品、入選[13]
  • 1940年、治安維持法で検挙。釈放後、文化学院美術部助手、美術出版社の雑誌『制作』編集に携わる[1]
  • 1944年、召集令状を受ける[14]
  • 1946年4月、日本美術会創立総会に参加[13]
  • 1947年、第一回日本アンデパンダン展に出品の『蔵原惟人像』が、読売新聞年度ベスト3に選ばれる[1][13]
  • 1948年12月、東京美術学校講堂で開催された日本美術会第2回大会で書記長となる(委員長は硲伊之助)。1949年12月まで[15]
  • 1953年、第15回一水会展に『母』を出品[13]。一水会優賞、さくら新人賞を受賞[13]、後退会[1]
  • 1956年5月、再び、日本美術会事務局長(委員長は硲伊之助)。1957年2月まで[15]
  • 1957年、リアリズム研究会の結成に参加。
  • 1960年、雑誌『リアリズム』に小説『春画』を発表[13]。以後時々小説も発表[13]
  • 1965年、資生堂でヨーロッパ写生展[14][13]
  • 1966年、日本美術会附属研究所「民美」初代所長[13]。1971年まで[15]
  • 1968年、日本共産党中央委員会書記長、宮本顕治の還暦記念として「宮本顕治像」を描き、この肖像画は現在、日本共産党本部に所蔵されている[16]
  • 1970年、『芸術論ノート』(新日本出版社)を出版。以後、芸術論、評論も多く手がける[13]
  • 1983年、日本美術会代表に就任、学校法人中央労働学園理事長に就任、東京文科アカデミー校長となる[13]
  • 1986年、キューバを訪問、日本美術会代表としてUNIAC(芸術文化団体連合)と美術交流協定を結ぶ[13]
  • 1987年、武蔵野外語専門学校校長に就任[13]
  • 1994年、画集刊行。
  • 2006年9月26日から10月3日、90歳を記念して、戦前戦後の油彩、水彩、素描70点を展示する「永井潔展」を都内で開催[17]
  • 2007年8月6日、日本共産党中央委員会・宮本顕治元議長の葬儀で友人のひとりとして弔辞を読み上げる[18]
  • 2008年9月8日、転移性肺がんのため東京都世田谷区の病院で死去[19]。同年11月22日、東京都港区南青山のホテルでしのぶ会が開催された[20]
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主な著書

  • 『芸術論ノート』(新日本出版社) 1970年[21]
  • 『芸術の伝統と創造』(大月書店) 1974年[22]
  • 『芸術と自由』(新日本出版社) 1978年[23]
  • 『反映と創造 芸術論への序説』(新日本出版社) 1981年[24]
  • 『永井潔画集』(永井潔画集刊行委員会・新日本出版社) 1994年[25]
  • 『絵で読む名作小説 - 永井潔挿絵画集』(光陽出版社) 2005年[12]
  • 『永井潔画文集 絵と写真でたどる芸術の旅』(みずさわ画廊) 2008年[26]
  • 『戦後文化運動・一つの軌跡』(光陽出版社) 2008年[27]

外部リンク

出典

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