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地球楕円体

地球のジオイドに近似する回転楕円体 ウィキペディアから

地球楕円体
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地球楕円体(ちきゅうだえんたい、: Earth ellipsoid)とは、測地学において地球ジオイド平均海面)の形に近似した回転楕円体扁球)を指す。その中心は地球の重心に、短軸自転軸に一致させる。

現在の測地系は陸域ではGRS80地球楕円体を採用する場合が多い。測地測量基準として用いる地球楕円体は「準拠楕円体」とも呼ぶ。

地球楕円体の面に沿った経線弧(南北方向の測地線)を子午線弧と呼ぶ。歴史的には、子午線弧の研究を通じて、地球が球体を成していることが示され、また地球楕円体は、赤道半径に比べて極半径の小さい扁球なのか、それとも長球なのかを決める研究が行われた。

GRS80楕円体

GRS80は準拠楕円体のひとつで、現在世界の測地系で最も広く使われている。GRS80楕円体の長半径赤道半径a 及び扁平率 f は、

肉眼だと、扁平率約1/300の回転楕円体と真球とを区別できない。 ただし、現実の地球上ではこの歪み(赤道半径と極半径の差)が約21kmに達する[1]

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WGS84楕円体

海域の測地系WGS84を用いることが多い。WGS84楕円体の扁平率 f は、GRS80楕円体とはごく僅か異なっている。

この差異は、地球の短半径極半径)にすると、約0.105mmだけ異なるものであり、実用上は全く問題とはならない差異である。

WGS84楕円体は元々はGRS80を基にしたものではあるが、数値の導出過程が異なっている。すなわち、扁平率を決定するに当たって、正規化された2次の帯調和重力係数から計算により導出した際に、基となるGRS80の力学的形状係数J2の有効数字を8桁で打ち切ったために、僅かな差が発生したのである。

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日本

日本における準拠楕円体は、2002年までベッセルにより算出された値(ベッセル楕円体)を採用していた(「日本測地系」と呼称)が、海図の国際利用や精密な位置情報にもとづくGISデータの整備の障害になりつつあったため、2002年4月1日から世界測地系としてGRS80地球楕円体が準拠楕円体として採用された[2]。この新しい準拠楕円体の長半径赤道半径a 及び扁平率 f の値は、測量法施行令第3条[3]により定義され、GRS80楕円体の値である[4]

海上

なお、日本の水路業務法施行令第2条[5]で定められている扁平率の値は、WGS84楕円体の値である。したがって上記の定義とはごくわずか異なっている。

各種の準拠楕円体

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出典

関連項目

参考文献

外部リンク

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