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火山爆発指数

火山の爆発規模の大きさを示す指標 ウィキペディアから

火山爆発指数
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火山爆発指数(かざんばくはつしすう、英語: Volcanic Explosivity Index, VEI)とは、1982年アメリカ地質調査所クリス・ニューホール英語版ハワイ大学マノア校スティーブン・セルフ英語版が提案した火山の爆発規模の大きさを示す区分である。火山そのものの大きさではなく、その時々の爆発の大きさの指標である。

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VEI区分ごとのテフラ量を、球の大きさで表したもの。

解説

区分は、噴出物の量でなされる[1]。0から8に区分され、8が最大規模である。VEI=0はテフラ体積が104立方メートル未満の状況を指す。VEI=8はテフラ体積が1012立方メートル(1000立方キロメートル)以上の爆発を指す。それぞれの区分には噴火の状況を示す名称(「小規模(gentle)」など)が付けられている。

注意すべきことは、VEIの決定にはテフラの種類は影響しないということである。噴出物には火山灰火山弾イグニンブライトなどさまざまなものがあり、同じ量であってもその噴出に必要とするエネルギーは異なる。従って、VEIは噴火のエネルギーの大小は意味しない。また、静かに流れるマグマの量は、どれだけ多くても考慮されない[2]。これがVEIという区分の欠点である。一方で、有史以前の噴火の規模を、噴火の機構がよく分かっていなくても決められるという利便性がある。日本の火山学者である早川由紀夫は、地震の規模を表わすマグニチュードのように、噴出したマグマの質量で噴火の規模を表現する指標として「噴火マグニチュード」を提唱している[3]

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区分

VEIの値が1上がるごとに、噴出物の量は10倍になる。ただしVEI=0はVEI=1未満の全てが含まれ、VEI=1とVEI=2の間は100倍の差が付けられている。以下の表に、参考としてその区分の噴火が起きやすい機構(噴火のタイプ)、噴煙高度、発生頻度、発生例、1994年時点で調べられた過去1万年間の発生数を示す。

さらに見る VEI, 火砕物の量 ...
  1. 「ここ10000年の発生数」は、1994年にスミソニアン博物館Global Volcanism Programの一環として調べた数値である。

オルドビス紀から更新世にかけてVEI=8以上の火山爆発が47回発生している。そのうち42回は3600万年以上前の噴火である。直近に起こったVEI=8の噴火は、2万6500年前に起こったニュージーランドタウポ湖付近で起こったオルアヌイ噴火英語版である[5]

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VEIで分類した噴火の例

さらに見る VEI, 火山(噴火名) ...
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参考文献

関連項目

外部リンク

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