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牛腸茂雄

1946-1983, 写真家 ウィキペディアから

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牛腸 茂雄(ごちょう しげお、1946年11月2日[1] - 1983年6月2日[1])は、日本写真家コンポラ写真の代表的な作家。

経歴

新潟県加茂市出身[1]。3歳から胸椎カリエスを患い[1]、背中が曲がる障害を抱える。新潟県立三条実業高等学校商業科(現新潟県立三条商業高等学校)に入学。在学中、様々な美術展やポスター展に入選する[1]。1965年に高校を卒業すると、桑沢デザイン研究所リビングデザイン科に入学[1]。その後、同校のリビングデザイン研究科写真専攻に進学[1]。写真を大辻清司に学ぶ。1968年に同研究所を卒業[1]

以後、デザインの仕事と並行しながら数々の写真作品を残す。子供を撮ったスナップショットが多く、子供の世界に入っていくような作風で知られた。1977年写真集SELF AND OTHERS』を刊行[1]、翌年日本写真協会新人賞を受賞[1]。また、写真以外にも旺盛な創作意欲を見せ、心理学を応用したマーブリング・プロット、ロールシャッハなどの個展・作品集を発表・刊行した。8ミリ、16ミリの映画制作にも挑戦している。1983年6月2日、心不全のため死去[1]。享年36。

死去する数年前から、千葉県九十九里海岸にカプセルのような自宅の建設を予定(設計は友人で建築家であった海老原鋭二)していたが、死去により頓挫した。家の横には一本の大木を植える予定であったという。

死後、1992年4月季刊誌『deja-vu』第8号で特集が組まれてから、再評価する気運が高まる。1994年には未來社から『SELF AND OTHERS』が再刊され、2000年には同作品を題材にしたドキュメンタリー映画も製作・公開された[1]2004年には、新潟市美術館三鷹市美術ギャラリー山形美術館で大規模な回顧展が開催され、共同通信社から『牛腸茂雄作品集成』が刊行された[2]

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出版物

  • 『Self and Others(セルフ・アンド・アザーズ): 牛腸茂雄写真集』未来社、1994年
  • 『幼年の「時間(とき)」』Mole、1995年
  • 山形美術館編『牛腸茂雄写真集成』共同通信社、2004年
  • 『牛腸茂雄写真 こども』白水社、2013年
  • 『牛腸茂雄全集 作品編』赤々舎、2022年

主な論文

  • 大辻清司「序 写真をみる他人」(写真集『日々』1971 ※『牛腸茂雄作品集成』2004 共同通信社に再録)
  • 飯沢耕太郎「牛腸茂雄ノート」(写真集『SELF AND OTHERS(再刊)』1994 未來社)
  • 増田玲「同時代の中の牛腸茂雄」(『牛腸茂雄展』図録 2003 東京国立近代美術館)
  • 松沢寿重「牛腸茂雄の足跡ー山の彼方と此方」(『牛腸茂雄作品集成』2004 共同通信社)
  • 大日方欣一「牛腸と大辻 1968年前後の対話をめぐって」(『牛腸茂雄作品集成』2004 共同通信社)
  • 浅倉祐一朗「牛腸茂雄の『自己と他者』をめぐって」(『牛腸茂雄作品集成』2004 共同通信社)
  • 岡部信幸「『見慣れた街の中で』ー牛腸茂雄における視線と距離」(『牛腸茂雄作品集成』2004 共同通信社)
  • 冨山由紀子「『きわ』を生きる─牛腸茂雄の作品と時代」(『牛腸茂雄全集 作品編』2022 赤々舎)

作品の所蔵先

その他

ドキュメンタリー

  • 日曜美術館「〈幼年の時間(とき)〉─写真家・牛腸茂雄の世界─」(1993年9月12日、NHK Eテレ
  • 映画「SELF AND OTHERS」(2000年/監督:佐藤真/製作:ユーロスペース/カラー・16mm/53分)[3]
  • 日曜美術館「友よ 写真よ 写真家 牛腸茂雄との日々」(2022年10月30日、NHK Eテレ[4]

脚注

外部リンク

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