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紅雲町珈琲屋こよみ
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概要
第1作「紅雲町のお草」は第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞した[1]。群馬県の紅雲町という町で[2]コーヒー豆と和食器を商う「小蔵屋(こくらや)」の店主、76歳の杉浦草(すぎうら そう)が町で起こる謎を解くシリーズで、「お草さんシリーズ」とも呼ばれる。著者の吉永はシリーズ化を予定していなかったが、76歳の老婦人が主人公という設定にほれ込んだ編集者の熱意により、連作として書き続けられることになった[3]。単行本・文庫本ともに表紙イラストは、イラストレーター・絵本作家の杉田比呂美が務める。発行部数は2012年12月時点でシリーズ累計30万部[4]。
シリーズ一覧
要約
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登場人物
- 杉浦 草(すぎうら そう)
- 紅雲町で和食器とコーヒー豆を商う「小蔵屋」を営む。試飲としてコーヒーを無料で1杯飲めるサービスが人気。店は天井が高く、太い梁と白い漆喰が印象的な古民家風の造りになっている。第1作時点で数え年で76歳になる。毎朝、散歩を兼ねて河原の祠と丘陵の観音、三つ辻の地蔵に手を合わせるのが日課。
- 「小蔵屋」は元々、明治の終わりに草の祖父が日用雑貨店を始めて以来、畑で採れた野菜から調味料、長靴、駄菓子などを売る田舎の雑貨屋として続いてきた。
- 熱病のような恋愛の末に、家族の反対を押し切って山形の旧家に嫁いだが、29歳で離婚し実家に戻って家業を手伝ってきた。息子・良一(りょういち)をもうけたが、嫁ぎ先では育児をさせてもらえず、使用人兼乳母の女性が唯一、家族の目を忍んで良一と会わせてくれた以外は、屋敷の離れで寂しく暮らしていた。離縁を切り出された時には既に後妻が決まっていた。良一は夫に取り上げられたが、3歳の時に用水路で溺れ死んだ。今でも折々に良一を思い出しては、引き取っていたら死なせずにすんだろうかと後悔と罪の意識に苛まれる。
- 両親が立て続けに亡くなってだいぶ経った65歳の時に、古い民家から古材を譲り受けて、現在の店構えに建て替え、商売を一新した。市内に大型日用雑貨店が増えたことも鞍替えする後押しとなった。男物の黒いコウモリ傘を晴雨兼用の傘として日常使いしている。「ありがとうございました」と言う時に「とう」の部分がぴょんと跳ねる。
- 森野 久実(もりの くみ)
- 小蔵屋の店員。27歳。学生時代はスキー選手だった。東京で勤めていた会社が倒産し、故郷に帰り、3年前から小蔵屋に勤めている。
- 由紀乃(ゆきの)
- 草の幼なじみ。脳梗塞の後遺症で左半身がやや不自由で、コーヒーは苦手なため店に来ることはないが、草がたびたび手料理を差し入れしておしゃべりに興じる。宮崎に息子が、名古屋に娘がいる。脳梗塞の再発、物忘れの進行を心配する息子から宮崎に誘われたものの、住み慣れた街を離れたくないと思っていたが、空き巣に狙われていたことが決め手となり、宮崎へ引っ越した。
- 寺田(てらだ)
- 小蔵屋と取引する運送屋。娘が2人いる。
- 草が「バクサン」と呼ぶ父・博三(ひろぞう)は、紅雲町の隣の市で40年前から和風フレンチレストラン「ポンヌフアン」を経営しており、草はそこでコーヒーの修業をした。
ラジオ番組
本作の舞台となる群馬県のコミュニティFM局ラジオ高崎にて、2011年7月11日より『萩を揺らす雨』が全15回にわたって朗読された[16]。
テレビドラマ
2015年4月29日、NHK「特集ドラマ」でテレビドラマ化された。主演の富司純子は、本作のために髪を脱色して撮影に臨んだ[17]。撮影は、2014年12月中旬から2015年1月まで、群馬県や埼玉県秩父市で行われた[5][18][19]が、ドラマの舞台は「北関東の町」とぼかされている。また、富司は元々コーヒーは苦手だったが、かつて共演した高倉健に薦められ飲めるようになったという[17]。
キャスト
スタッフ
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出典
外部リンク
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