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黒書院の六兵衛
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『黒書院の六兵衛』(くろしょいんのろくべえ)は、浅田次郎による日本の時代小説である。
江戸城不戦開城の史実を舞台にしたフィクション時代小説で、一切口を利かぬまま江戸城内に居座り続ける御書院番士・的矢六兵衛と、六兵衛排除を任じられた官軍側尾張藩下級藩士・加倉井隼人との交情を描いた。
2012年5月14日から[1]2013年4月17日まで日本経済新聞朝刊に連載小説として掲載され、2013年10月23日に日本経済新聞出版社より単行本が上下巻で発売された[2][3]。2017年1月6日には文藝春秋より文春文庫版が発売された[4] [5]。
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あらすじ
慶応4年(1868年)3月、勝海舟が西郷隆盛に談判し、江戸城の明け渡しが決まった。期日が迫る中、尾張徳川家江戸定府徒組頭の加倉井隼人は、開城のため官軍の先鋒隊長として送り込まれた。
勝海舟に伴われ御書院番の宿直部屋で見たのは、無言で居座る御書院番士・的矢六兵衛の姿だった。
隼人は勝海舟から、御城明け渡しの勅使が到着するまでに六兵衛を城の外に出すように頼まれる。西郷との約束で、城内で些細な悶着も起こすことはできない。力ずくで六兵衛を引きずり出すと江戸城が戦になるため、隼人はあの手この手の策を講じて説得を試みる。
しかし六兵衛は、日を追うごとに城の中枢部へと居座る部屋を移していく。
登場人物
- 的矢六兵衛(まとや ろくべえ)
- 40歳前後の長身の男。御書院番八番組に属するが、江戸城の役人達は彼の顔に見覚えがないという。御書院番は上野の大慈院にて謹慎中の徳川慶喜を警護しているはずだが、なぜか城に居座り、一言も言葉を発せず周囲を威圧する。
- 加倉井隼人(かくらい はやと)
- 29歳。尾張徳川家江戸定府の徒組頭。市ヶ谷屋敷の門長屋で育った田舎侍。官軍から江戸城明け渡しに先立って、官軍の俄か隊長として城に行くことを命じられる。
- 勝海舟(かつ かいしゅう)
- 安房守。西郷隆盛と会談を行い江戸城の不戦開城を決めた。西郷との約束を守ろうと力を尽くす。
- 福地源一郎(ふくち げんいちろう)
- 外国奉行支配通弁。通称「百人芸の八十吉」。西洋風の瓦版「新聞」を発行しようと企てている。勝からの依頼で、隼人に加勢する。
- 田島小源太(たじま こげんた)
- 隼人の添役。隼人とは同じ長屋で育った幼馴染の関係。
書籍情報
- 単行本:2013年10月23日発売、日本経済新聞出版社、ISBN 978-4-532-17123-0(上) / ISBN 978-4-532-17124-7(下)
- 文庫本:2017年1月6日発売、文春文庫、ISBN 978-4-16-790766-2(上) / ISBN 978-4-16-790767-9(下)
テレビドラマ
要約
視点
2018年7月22日から8月26日まで毎週日曜 22時 - 23時にWOWOWプライムの「連続ドラマW」で放送された。全6話。主演は吉川晃司[8][9]。
音楽はアコーディオニストのcobaが手がけ、ほぼ全曲フルオーケストラでのアレンジが行われた[10]。
キャスト
- 的矢家
- 尾張藩
- 新政府軍
- 旧幕府
- 徳川慶喜 - 忍成修吾:江戸幕府第十五代将軍。江戸城を出て謹慎。
- 徳川家達 - 大西啓翔:徳川宗家十六代当主。
- 天璋院篤姫 - 前田亜季:江戸幕府十三代将軍徳川家定正室。徳川家を守るため尽力。
- 天璋院付奥女中 - 七海薫子
- 勝海舟 - 寺島進[7]:幕府陸軍総裁。西郷隆盛と不戦開城を談判する。
- 本田左衛門 - 山崎銀之丞:城のお目付役。加倉井の検分に不満を持ち、大村益次郎に追従する。
- 本田左衛門の側近 - 東山龍平
- 本田左衛門の配下 ‐ 阿國元気
- 本田左衛門の配下 ‐ 田中孝史
- 本田左衛門の配下 - 青山勝紀
- 本田左衛門の配下 - 浦崎翔士
- 腰物役 - 福本清三:的屋六兵衛の脇差を預かる。
- 茶坊主 - や乃えいじ
- 茶坊主 - 北山一成
- 彰義隊
- その他
スタッフ
放送日
関連商品
- DVD-BOX:連続ドラマW 黒書院の六兵衛 DVD-BOX、TCエンタテインメント、2019年3月、JAN 4562474201568
- CD:「黒書院の六兵衛」 オリジナル・サウンドトラック、CALMOLA BOSCONE、2018年8月、JAN 4589892460452[11]
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脚注
外部リンク
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