トップQs
タイムライン
チャット
視点

CRIMSON (中森明菜のアルバム)

中森明菜のアルバム ウィキペディアから

Remove ads

CRIMSON』(クリムゾン)は、日本の歌手中森明菜の10枚目のスタジオ・アルバム。このアルバムは1986年12月24日にワーナー・パイオニアよりリリースされた (LP: L-12650, CT: LKF-8150, CD: 32XL-190)。

概要 中森明菜 の スタジオ・アルバム, リリース ...

背景

要約
視点

『CRIMSON』は、中森にとって前作『不思議』に続く1986年発表の2枚目となるスタジオ・アルバムで、前作からおよそ4か月振りとなる同年12月24日にLP (L-12650) とコンパクトカセット (LKF-8150) とCD (32XL-190) の3形態で同時発売された通算10枚目にあたるスタジオ・アルバムである[6][3][7]。本作も『不思議』と同様にシングル楽曲は収録していない[8][9][7]。このアルバムタイトルのCRIMSONとは「深紅の」という意味を表し、オリコンは「それはサンセットの焼けた海と空の色、それはしっとり濡れた口唇の色、アフター・ファイブのドレスの色。」とタイトルイメージを解説している[1]

このアルバムでは、小林明子竹内まりやからそれぞれ5曲提供を受けた[10][11]。これは女性作家陣による女性的な温かみや、優美さをテーマにしたいとのコンセプトにより、小林と竹内に楽曲提供を依頼したものであった[1]。ディレクターの藤倉克己は本作について、「20歳すぎの女性が誰でも経験しそうな物語という事を意識しています。」と説明し、ニューヨークあるいは日本では例えるならば東急東横線の地域で暮らすオフィスレディをイメージしていると述べた[1]

このアルバムのレコーディングは、1986年7月より開始された[1]。このアルバムに収録されている楽曲のうち、10曲目として配置された「ミック・ジャガーに微笑みを」を除き、全曲で歌唱法を統一している[1]。「ミック・ジャガーに微笑みを」についてディレクターの藤倉は、アルバム全体の中でこの楽曲のみ肌合いの異なるもので、どのようにしてアルバムに取り入れるかを取り組んだ末にSE処理を施し、「明菜が自分の部屋にいるような設定にして、カセットの中から流れてくる曲という設定にしたんです。」と解説している[1]。この部屋のSEは実際に中森の部屋で録音されたものであった[1]。なお、この曲のオリジナルバージョンは、1993年11月10日にリリースされた企画アルバム『AKINA』(CD: WPCL-770〜773)に収録されている。

発売後の翌年の1987年7月11日からは、本作を引っ提げた全国コンサート・ツアーA HUNDRED days』が開催された[12][8]。また、本作収録曲は音楽番組でも披露され、1987年2月からマンスリー出演したフジテレビ系音楽番組『夜のヒットスタジオDELUXE』の1987年2月18日のマンスリー3週目で「約束」を、同年4月29日放送の同番組で「OH NO, OH YES!」を、また、同年5月20日放送の同番組で「ミック・ジャガーに微笑みを」を披露した[13][8]。中森がワーナーを離籍した後も、1993年3月31日に放送された『夜のヒットスタジオ・リターンズスペシャル』で本作収録の「」を披露した[14][13][8]。この「駅」は、2002年12月発売の中森のセルフカバーベスト・アルバムAkina Nakamori〜歌姫ダブル・ディケイド』にて新録している[8][15][16]

昨今のシティポップアナログ盤ブームで本作は再評価されて人気盤となっており、アナログ盤はプレミア価格で取り引きされている。

Remove ads

批評

『CDジャーナル』は本作について、女性シンガーとして相当な存在となった中森の安定感と際どさにより、ゆとりを持ってロックジャズをして織りなされた作風は、気取りのない華やかな「シティ・ポップス」であったと指摘し、肯定的な評価をした[10]。オリコンは、「ミックジャガーに微笑を」を除く全曲の中森の歌唱について、フェミニンなソフトさと表現すべきか、「力を抜いた囁きにも似た歌い方に終始している。」と指摘し、前作『不思議』ではヴォーカルを過度に絞られたミキシングであったが、『CRIMSON』では歌唱は前面に出ているものの、「捉えどころのない浮遊感は前作に引き続き全体に流れている。」と批評した[1]

評価

『CRIMSON』は、オリコン週間LP&TAPESチャートの1987年1月12日付で初登場し最高順位1位を記録し、翌週の1987年1月19日でも1位を獲得した[6][3]。1987年1月12日付が2週分の合算週であったことにより、通算では3週連続となる1位を獲得した[3]。メディア別では、LP盤が計23週にわたりランクインし、カセット盤が計22週に渡りランクイン、CD盤が計21週に渡ってオリコンチャートの100位以内にランクインしている[3]。1987年度のオリコン年間アルバムチャートでは、3位を記録した。また本作は、1987年12月31日に行われた第29回日本レコード大賞にて優秀アルバム賞を受賞した[5]

収録曲

さらに見る #, タイトル ...

クレジット

『CRIMSON』のライナー・ノーツより[8]

リリース履歴

さらに見る 発売日, レーベル ...
Remove ads

竹内まりやのセルフカバー

本作に楽曲提供した竹内まりやは、「」「OH NO, OH YES!」をセルフカバーし、共に1987年のアルバム『REQUEST』に収録している。また、前者は同年に「AFTER YEARS」とのカップリングでシングルカットしており[20]、後者は翌1988年のシングル「元気を出して」(これもセルフカバー)のB面に収録している。

「約束」のセルフカバーは、1994年にシングル「純愛ラプソディ」のカップリングとして収録された。後に『Denim』の初回限定盤と、ベスト・アルバム『Turntable』にも収録された。

なお、アルバム『Mariya's Songbook』の初回限定盤に、「ミック・ジャガーに微笑みを」の竹内によるデモ音源が収録されている。また、アルバム『VARIETY -30th Anniversary Edition-』のボーナストラックに「赤のエナメル」の竹内自身によるリズム隊と仮歌のみのテイクが収録されている。

これにより、提供全曲は、竹内まりやの作品内ですべてセルフカヴァー(一部オリジナル)で聴くことができる。

Remove ads

参照

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads