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アデニア・グロボーサ

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アデニア・グロボーサ
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アデニア・グロボーサ[2][3]あるいはアデニア・グロボサ[4]Adenia globosa)とは、トケイソウ科アデニア属植物の一種である。原産地は東アフリカである(参照: #分布)が、植物愛好家たちの手により採集・栽培・取引されており[5]、日本においても塊茎植物(コーデックス:en:Caudex)の一つとして知られている(参照: #利用)。

概要 アデニア・グロボーサ, 保全状況評価 ...

種小名 globosaラテン語で〈球状の〉を意味し、その名の通り幹(塊茎)が球状である[3]

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分布

ケニアおよびタンザニアに自生し[1]ソマリア南部にも見られる[5]。ケニアにおいては乾燥灌木林に見られ、2亜種のうち pseudoglobosaリフトバレーの標高850-1650メートル地帯でのみ確認されているが、基本種の方はリフトバレーには見られず、標高1-1500メートル地帯の場所に自生する[6]

特徴

雌雄異株低木あるいはつる植物[5]2-8メートル、多かれ少なかれ多肉質、塊茎は多肉質で[6]緑色、径・高ともに1メートルにおよび、その上面から多数の細長い枝を出す[4]。茎には刺が見られるが、基本種のものが長さ2-8センチメートルであるのに対し、亜種 pseudoglobosa のものの方は0.5-2.5センチメートルしかない[6]

葉は刺の付け根から出るが若いうちしか見られずやがて脱落し、単葉で狭披針形[4]、全縁あるいは3裂し3-7×1-9ミリメートル[6]

花は腋生で黄緑色、茎の短い集散花序となり、雌花は長さ8-12ミリメートル、雄花は長さ19-30ミリメートル[6]。芳香がある[4]

果実は革質[5]、平滑で緑色、円形か長円形で1-3×1-2センチメートル[6]、いくらか3稜形である[4]

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利用

園芸植物

日本においては夏に成長し、栽培適正気温は20-35度、栽培最低気温は10度[3]というように、寒さに弱い普及種の塊根植物である[2]。日光不足であると徒長するが、逆に長時間日光に当てすぎると今度は幹が日焼けしてしまう[3]。水やりは春から秋にかけてたっぷり行うことが望ましい[3]挿し木では幹は肥厚しない[4]

薬用

アデニア・グロボーサは青酸グリコシドであるデイダクリン(deidaclin)とその立体異性体であるテトラフィリンA(tetraphyllin A)を含み、局地的ではあるが薬用植物としても利用されている[5]。たとえばタンザニアでは茎の抽出液の冷水が腹痛の際に服用され、またかゆみがある際に抽出物の風呂に入る[5]。ケニアではマサイ人が塊茎を家畜用の薬とする[5]

諸言語における呼称

ケニアおよびタンザニア:

アデニア属

アデニア属英語版は Hassler (2019) によれば少なくとも96種が認められている。属名はイエメンアデンに由来し、アフリカ大陸マダガスカルアジアなどの熱帯地域に広く分布する[8]。多くの種が塊茎あるいは塊根を持ち、長いを伸ばし、グロボーサのほかにはグラウカA. glauca)、キルキーA. kirkii)、スピノーサA. spinosa)といった種が園芸種として知られている[9][10]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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