アキギリ属 (アキギリぞく)とは、シソ科 の属の一つ。学名 Salvia 。
中南米やヨーロッパを中心に世界に約900種が分布する。サルビア 、セージ がこれに含まれる。1・2年草または宿根草 であり、観賞用に栽培されるものが多数あるが、一部薬草として用いられる種類もある。なお、セージはサルビア属の英名であるため本属の植物の大半は英名にセージが入る。
概要 アキギリ属, 分類(APG III) ...
アキギリ属
サルビア(Salvia splendens )
分類 (APG III )
学名
Salvia L. [1]
タイプ種
Salvia officinalis L.[1]
シノニム
Arischrada Pobed.
Audibertia Benth.
Audibertiella Briq.
Fenixanthes Raf.
Kiosmina Raf.
Polakia Stapf
Pycnosphace (Benth.) Rydb.
Ramona Greene
Salvia sect. Pycnosphace Benth.
Salviastrum Scheele
Schraderia Heist. ex Medik.
Stenarrhena D. Don [1]
和名
アキギリ
英名
Sage Chia
種
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草本、一部は低木になる。葉は対生、単葉のものもあるが、羽状複葉に避けるものも多い。
花は輪生に見えるが、実際には対生でありながら、それぞれが分枝を持つ偽輪生。それが穂状や総状などになる。萼は唇状で、上唇は三裂、下唇は二裂。花冠は唇花状。上唇は幅が狭くて立ち、下唇は幅が広くて三裂し、その中央が大きい。
ハナバチ類のみならず、ハナアブ類・ツリアブ類も訪花する[2] 。
日本原産の種類としてはアキノタムラソウ 、キバナアキギリ (黄花秋桐)など約10種がある。アキギリやアキノタムラソウは山野に普通な野草である。
日本国内に分布する種は以下の通り。
テリハナツノタムラソウ Salvia akinesis A.Takano, Sera et Kurosaki
アキギリ Salvia glabrescens (Franch. et Sav.) Makino
シボリミヤマアキギリ Salvia glabrescens (Franch. et Sav.) Makino var. purpureomaculata (Makino) K.Inoue
ハイコトジソウ Salvia glabrescens (Franch. et Sav.) Makino var. repens (Koidz.) Kurosaki
シマジタムラソウ Salvia isensis Nakai ex H.Hara - 絶滅危惧II類
アキノタムラソウ Salvia japonica Thunb.
シナノアキギリ Salvia koyamae Makino - 絶滅危惧II類
ナツノタムラソウ Salvia lutescens (Koidz.) Koidz. var. intermedia (Makino) Murata
ミヤマタムラソウ Salvia lutescens (Koidz.) Koidz. var. crenata (Makino) Murata
ウスギナツノタムラソウ Salvia lutescens (Koidz.) Koidz. var. lutescens
ニシノタムラソウ Salvia lutescens (Koidz.) Koidz. var. occidentalis A.Takano
ダンドタムラソウ Salvia lutescens (Koidz.) Koidz. var. stolonifera G.Nakai
キバナアキギリ Salvia nipponica Miq.
キソキバナアキギリ Salvia nipponica Miq. var. kisoensis K.Imai
ミツデコトジソウ Salvia nipponica Miq. var. trisecta (Matsum. ex Kudô) Honda
タジマタムラソウ Salvia omerocalyx Hayata - 絶滅危惧II類
ハイタムラソウ Salvia omerocalyx Hayata var. prostrata Satake
ミゾコウジュ Salvia plebeian R.Br. - 準絶滅危惧
ヒメタムラソウ Salvia pygmaea Matsum.
アマミタムラソウ Salvia pygmaea Matsum. var. simplicior Hatus. ex T.Yamaz. - 絶滅危惧IB類
ハルノタムラソウ Salvia ranzaniana Makino
日本国における帰化植物 を次に示す。
イヌヒメコヅチ Salvia reflexa Hornem.
ミナトタムラソウ Salvia verbenaca L.
日本国外の有名なものを挙げる。
サルビア・アズレア (ブルーセージ) S. azurea
サルビア・インディゴスパイヤー S. 'Indigo Spires' サルビア ‘インディゴスパイヤー’
サルビア・ウリギノーサ (ボッグセージ) S. Uliginosa
サルビア・エレガンス (パイナップルセージ) S. elegans 'Scarlet Pineapple'
サルビア・オフィキナリス (薬用サルビア、コモンセージ、セージ ) S. officinalis
サルビア・ガラニチカ (アニスセンテッドセージ) S. guaranitica
サルビア・グルチノーサ (ジュピターズディスタフ) S. glutinosa
サルビア・グレッギー (チェリーセージ ) S. greggi
サルビア・コクシネア (またはサルビア・コッキネア) S. coccinea
サルビア・シナロエンシス (コズミックブルー) S. sinaloensis
サルビア・スクラレア (クラリーセージ 、オニサルビア) S. sclarea
サルビア・スプレンデンス (ヒゴロモソウ、サルビア ) S. splendens
サルビア・ディスコロール S. discolor
サルビア・ディビノラム S. divinorum
サルビア・トランシルバニカ S. transsylvanica
サルビア・パテンス (ソライロサルビア) S. patens
サルビア・ビリディス (ペインテッドセージ) S. viridis (horminum)
サルビア・ファリナセア (ブルーサルビア) S. farinacea
サルビア・プラテンシス (メドーセージ) S. pratensis
サルビア・ミクロフィラ (チェリーセージ ) S. microphylla ホットリップスなどで知られる国内では定番の人気のチェリーセージ。街角の小さな花店やホームセンターの園芸コーナーでも普通に見られるほどまでに普及している。
サルビア・ミルティオリザ (タンジン ) S. miltiorrhiza
サルビア・ヤメンシス (チェリーセージ ) S x jamensis グレッギーとミクロフィラの自然交雑種。交雑の度合いの違いによる30種ほどがあり、そのうち耐寒性の高い数種が園芸種として流通している。需要の高さの割に扱っている業者が少ない関係で絶対数が需要数に追い付いていない面があり、2020年現在では入手が比較的難しいのが現状。
サルビア・ヤンギー (ロシアンセージ ) S. yangii
サルビア・リラータ S. lyrata
サルビア・レウカンサ (アメジストセージ 、メキシカンブッシュセージ) S. leucantha
サルビア・レペンス S. repens