夢魔 (絵画)
ウィキペディア フリーな encyclopedia
『夢魔』(むま、英語: The Nightmare)はイングランド系スイス人の画家であるヘンリー・フュースリーによって1781年に制作された油彩画の作品である[1]。腕を下に投げ出して金縛りのような状態で眠る女性、女性の胸の上にしゃがんで座る悪魔のような猿に似た夢魔が描かれている。2021年時点ではデトロイト美術館に所蔵されている[2]。
概要 作者, 製作年 ...
英語: The Nightmare | |
作者 | ヘンリー・フュースリー |
---|---|
製作年 | 1781年 (1781) |
種類 | 油彩、キャンバス |
寸法 | 101.6 cm × 127 cm (40.0 in × 50 in) |
所蔵 | デトロイト美術館、ミシガン州デトロイト |
閉じる
この絵は1782年にロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで初公開された後、批評家とパトロンを魅了した。政治的な風刺でパロディ化され、版画としても広まるほど人気となった。高い評価を受けたため、フュースリーは少なくとも他に3つのバージョンを制作した。
作品の解釈はさまざまである。作品は悪夢を見ている女性と悪夢の内容を同時に描き出しているように見える。夢魔と牡馬の頭は当時の悪夢についての信仰と民間伝承を表している。しかし、理論家の中にはこれらはもっと特別な意味を持つと見なしている者もいる。当時の批評家はこの作品の明白な性的要素に驚かされた。以降、学者の中にはユングの無意識の理論を予期するものとして解釈する者もいた。