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日本の映画作品、『男はつらいよ』シリーズ第7作 ウィキペディアから
『男はつらいよ 奮闘篇』(おとこはつらいよ ふんとうへん)は、1971年4月28日に公開された日本映画。『男はつらいよ』シリーズの7作目。同時上映は『花も実もある為五郎』。本作で初めて脚本に参加した朝間義隆は、以降第48作までの全作品の脚本を共同執筆することになる。
集団就職で雪国から上京しようとする若者を寅次郎が励ますというドキュメンタリー風の映像で始まる。
一年ほど前の「近々嫁をもらう」[2]という便りを元に、寅次郎の産みの親・お菊(ミヤコ蝶々)がとらやを訪ねてきた。ふらりと寅次郎本人も帰ってくるが、お菊は「相変わらず独り身で迷惑ばかりかけている」とだらしない生活振りに怒り始める。さくらは、寅次郎の態度[3]に怒りつつも、多少の問題のある女性であっても嫁に来てもらえるだけでありがたく思わなければならないほどの出来損ないと寅次郎を否定するお菊の言葉に対しては、猛然と抗議する。お菊は、そんな寅次郎への愛情に満ちたさくらの態度に涙ぐむ。
嫌気が差した寅次郎は、たった一晩いただけで柴又から旅立ってしまう。静岡県・富士市に啖呵売に来た寅次郎は、その日の夜、静岡県・沼津で津軽訛りの少女・花子(榊原るみ)を見かける。花子が普通の女の子より、やや頭が弱い(軽度の知的障害者)ことに気が付いた寅次郎は放っておけなくなり、花子が勤めていた職場(中学校卒業後に紡績工場やバーに勤めていた)の仕事が合わず逃げ出した事や故郷の青森県・西津軽郡・驫木(とどろき)に帰りたいと知って、交通費をカンパして青森県・弘前までの行き方を教える[4]。万が一のために、とらやの住所を、ひらがなで書いたメモを渡し、「とらちゃんに聞いてきたと言えばいい」と告げて、二人は別れる。
数日後、桜の季節を迎えた柴又の、とらやに、花子が訪ねてくる。そこへ、花子がいるのではないかと寅次郎も戻ってきて、二人は再会を果たす。とらやの面々は花子の肉親を探そうと提案するが、寅次郎は自分が花子の面倒を見るといって聞かない。寅次郎の大袈裟とも思える世話焼きっぷりに唖然とする一同だが、当の花子は寅次郎にいつしか好意を抱くようになっていき、ついには「とらちゃんの嫁コになりたい」と打ち明ける。寅次郎は一瞬照れつつも、「花子、もうお前、どこへも行くな。ふるさとにも帰るなよ。ずっとここにいろよ。俺が一生面倒見るからよ」と本気にしてしまう。そんな寅次郎の言葉を、花子は聞いていない。しかし、寅次郎は世帯を持つことを真剣に考えるようになってしまい、挙句その話がお菊にまで伝わったことに、さくら達は不安を隠せない。
そんなある日、寅次郎が不在の折に、花子の小学校時代の教師をしていた福士先生(田中邦衛)が身元引受人として、とらやを訪れ、愛情あふれる態度で花子を連れて津軽へ帰ってしまう。それを知った寅次郎は激高し、花子は自分のようなヤクザ者のそばにいるよりも津軽の福士先生のそばにいるほうが幸せなのかよと問う。さくらは一瞬ためらうが、毅然として「そうよ」と答える。失望した寅次郎は、さくらを突き飛ばして、とらやを飛び出す。
数日後、寅次郎から、とらやに速達が届く。「花子も元気にしていたし、俺はもう用のない人間だ」といった遺書とも取れる文面に、とらや一家は嫌な予感を覚え、さくらは発信元の驫木に向かう。そこで、福士先生と、先生の学校でアルバイト職員の用務員として働き元気に過ごす花子に会う。福士先生から寅次郎が訪ねてきた時の様子を聞き、「花子ちゃんの元気な姿見て納得いったんじゃないの」と、とらやに報告するほどの感触はあったものの、まだ不安がよぎる。しかし次の瞬間、あるバス停で乗客や女性車掌に親しげに話しかける寅次郎の姿が見える。「(俺が)死ぬわけねーよな」と満面の笑みを浮かべる寅次郎であった。
オープニングでは初めて船の上から江戸川の土手を映している。
ラストシーンでは寅さんとさくらが同じバスに乗る珍しい形で終了する。
ラストシーンでは字幕は「岳温泉」となっているが、実際は岩木山山麓の「嶽温泉」である。本編中ではどちらも「だけおんせん」と発音している[5]。
使用されたクラシック音楽
DVDに収録されている「予告編」には次のような没シーンやカットシーンが収録されている[6]。
佐藤2019、p616、及び男はつらいよ公式HPより[8]。
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