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倍賞千恵子

日本の女優、歌手 (1941-) ウィキペディアから

倍賞千恵子
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倍賞 千恵子(ばいしょう ちえこ、1941年昭和16年〉6月29日[1] - )は、日本女優歌手声優。愛称は、チコちゃん

概要 ばいしょう ちえこ 倍賞 千恵子, 生年月日 ...

5人兄弟姉妹の次女で、姉は倍賞節子。妹は女優の倍賞美津子。弟は日産自動車硬式野球部元監督の倍賞明[注釈 1]新日本プロレスリング元専務取締役で二代目リングアナウンサーの倍賞鉄夫。夫は作曲家小六禮次郎[3]

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来歴・人物

要約
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生い立ち

西巣鴨生まれ。東京都北区滝野川に育つ。戦時中は茨城県疎開。北区立滝野川第六小学校、北区立紅葉中学校(現・北区立滝野川紅葉中学校)卒業[1]

両親は共に東京都交通局職員であり、父は都電運転士、母は車掌であった[4]

倍賞家

珍しい倍賞姓は出羽国鹿角郡(現 鹿角市十和田大湯にルーツを持つ[4]。先祖は久保田藩に仕えた守衛で、先祖の一人に頭の良い人がいて書記に抜擢され、何かの賞を受けたのがこの姓の由来という[4]。足軽として挙げた武功が秀でており、二倍の恩賞を受けたことから、倍賞姓を名乗るようになったという[5]。千恵子の父 美悦は当地の出身で、中学のとき東京に出て、数え年15のとき少年車掌の試験を受け合格した[4]。母 青木はなは茨城県真壁郡大和村(現 桜川市)出身[4]。母も小学校卒業後、東京で女子車掌となり美悦と知り合い結婚した[4]

SKD入団

幼少時は「のど自慢」荒らしとして知られ、1954年にポリドールより「ひばりの赤ちゃん」で歌手デビューを果たす。(SPレコード)みすず児童合唱団を経て、1957年、松竹音楽舞踊学校に入学。1960年、同校を首席で卒業し、松竹歌劇団(SKD)13期生として入団、若くして「逸材」と注目される[1]。同期に榊ひろみ松竹女優)、加藤みどり声優)らがいる。学校時代の実習出演を経て、同年、グランドレビュー「東京踊り」で初舞台を踏む。この年から、首席入団生にフィナーレの先頭を切って大階段を降りる栄誉が与えられ、バトンガールに扮した倍賞がその初代を勤めた。

映画デビュー

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1962年
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1963年
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山岡荘八著『徳川家康』の新聞広告。倍賞は「撮影待ちの時、レコーディングのあいまに、寸暇を惜しんで読んでいます」とコメントを寄せている(1963年)[6]
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1965年
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吉永小百合、倍賞千恵子(1966年)

1961年、松竹映画にスカウトされ松竹歌劇団を退団し、『斑女』(中村登監督)で映画デビュー。1963年、山田洋次監督の映画『下町の太陽』に主演[1]して以降、山田作品に欠かせない庶民派女優となる。『下町の太陽』は映画・歌だけでなく、現在もそのフレーズ自体が倍賞の代名詞になっている。

1963年に『下町の太陽』で、第4回日本レコード大賞新人賞を受賞。NHK紅白歌合戦にも4年連続出場した(詳細は下記参照)。他のヒット曲に「さよならはダンスの後に」「おはなはん」「忘れな草をあなたに」(菅原洋一らとの競作)などがある。

山田作品の常連に

映画『男はつらいよ』シリーズでは渥美清演じる主人公車寅次郎の妹さくら役を演じ、人気を不動のものにした[1]。『遙かなる山の呼び声』で共演した吉岡秀隆とは現在でも親交が深く、北海道野付郡別海町の倍賞の別荘に遊びに来た際には、(吉岡に)マッサージを頼むほどの仲である。

映画『家族』をはじめ、『男はつらいよ』シリーズの合間を縫って山田が発表したオリジナル大作にも出演。特に『キネマの天地』までは全て主演かマドンナ役である。『男はつらいよ』シリーズ開始前の初期山田作品のほとんどでも倍賞が主演を務めており、延べ60本以上の作品に渡って、海外にも類を見ないほどの緊密かつ長期の監督・主演(または準主演)女優コンビを維持した(それでいて私的な交際の噂が立ったことは一度もない)。逆に他監督作品への出演は非常に少なく、悪女役への意欲も口にしていたものの映画では実現していない。松竹歌劇団出身ということもあり、コンサートなどでは思い切ったモダニズム志向も発揮している。

『男はつらいよ』シリーズにおける「明るいが優しく淑やかなさくら」のキャラクターに比べると、プライベートでの倍賞はもう少しチャキチャキとしている。倍賞の陽性の側面を引き出す企画として、山田の愛弟子高橋正圀NHKテレビドラマ『ぼくの姉さん[7]二部作を書き下ろした。これは文字通り「妹」さくらとの対照を成しながら共通点も非常に多い(両者の夫も工員と画家という異質な職業ながら、温厚なインテリという点で共通している)という、一種の変奏曲的な狙いとなっている。

渥美の死去は山田洋次から1996年8月6日の夜に電話で聞き、「しばらく信じられなくて、(作品は本人が)動いているから見るのがいやだった」と振り返っており[8]8月13日に開かれた「寅さんとのお別れの会」では、弔辞の後に「さくらのバラード」を献歌し、山田監督には「話が支離滅裂になったって、かまわない、途中で泣いてしまっても構わない。とにかくあなたにとっての渥美さんへの思いを話せばいいんだから」と言われている[9]。また、『男はつらいよ』48作で共演した三崎千恵子が死去した際には弔辞を読み、三崎が病床で聴いていたという「忘れな草をあなたに」を歌った。

『男はつらいよ』以後

2004年には、宮崎駿監督のアニメ映画『ハウルの動く城』ではヒロインであるソフィーの声を担当し、主題歌『世界の約束』を歌っている。

テレビドラマへの出演が同世代の女優と比べて少ないが、フジテレビのコント番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演した折には『男はつらいよ』のパロディを演じ、回数こそ多くないがコントのオチを任されるほどの常連ゲストとして定着し、『志村けんのバカ殿様』にもゲスト出演した。

映画『男はつらいよ』主演の渥美清の逝去後は音楽に重点を置いた芸能活動をしている。歌謡曲からポピュラー/スタンダード、童謡・唱歌まで幅広いジャンルを歌いこなすことに加え、よく伸びるソプラノと日本語の発音の美しさから歌手としての評価も非常に高く(藤山一郎も評価している)、現在でも精力的にコンサートを行っている。

乳癌発覚以後

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2019年10月28日

2001年には、自身の胸のしこりから乳癌が発覚する。紫綬褒章を受章した2005年頃よりピンクリボン活動に参加し、シンポジウムなどにも参加している。その後、同じく乳癌を発症した山田邦子が立ち上げたスター混声合唱団のメンバーとしてもがんの啓発活動を始め、2008年4月に放送されたBS朝日鳥越俊太郎の遺言 〜ガンと共に生きる〜』では、手術時の心境や夫の力添えについて公に詳述した[注釈 2]

2013年春の叙勲では旭日小綬章を受章した。

2013年1月15日、「別海町観光大使」就任[10]

2022年12月15日、葛飾区名誉区民[11]

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出演作品

映画

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『流し雛』(1962年)
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なつかしい風来坊』(1966年)

テレビドラマ

舞台 

テレビアニメ

劇場アニメ

ゲーム

ドキュメンタリー・バラエティー

ラジオ

イベント

  • 第37回日本歌手協会歌謡祭(2010年10月28日、ゆうぽうと) - 司会
  • 秋の歌謡フェスティバル(2012年10月12日、ゆうぽうと) - 司会
  • 日本歌手協会創立50周年記念 第40回歌謡祭(2013年11月21日、ゆうぽうと)

CM

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歌手活動

代表曲

シングル

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委託製作盤
  1. 若い明日(1973年/NCS-487)
    作詞:田島邦彦/作曲・編曲:宮川としを
    日本ハム株式会社の10周年[33]記念社歌。
  2. 幸せってどんな色(1976年/NCS-885)
    作詞:高槻百合子/作曲・編曲:江口浩司
    ※昭和51年度 家の光選定歌・ホームソング。
    ※A面は「まつり音頭」(歌唱:三橋美智也美山まち子)。

アルバム

  • 倍賞千恵子 抒情歌全集 1 (2003年3月5日)
  • 倍賞千恵子 ゴールデン☆ベスト まるで映画のひとこまのように…(2003年3月19日/MHCL-236〜7)
  • 倍賞千恵子 ベストセレクション(2004年12月1日/KICX-3277〜8)
  • うたがたり 〜 叙情歌ベストコレクション (2012年11月21日)
  • うたごころ 〜 倍賞千恵子 抒情歌・愛唱歌のすべて (2013年8月7日)
  • 倍賞千恵子 スーパーベスト(2015年8月5日/KICX-4480〜82)
  • 究極盤 倍賞千恵子 〜スーパーベスト〜 (2018年8月7日)
  • 倍賞千恵子 ベストセレクション 2019 (2019年4月10日)
  • 倍賞千恵子の抒情歌 (2020年5月13日)
  • 倍賞千恵子 全曲集 2021 (2020年10月7日)
  • 倍賞千恵子リサイタル (2020年12月9日)
  • 倍賞千恵子 抒情歌 ベスト キング・ベスト・セレクト・ライブラリー2021 (2021年5月12日発売)
  • 倍賞千恵子 全曲集 2022 (2021年10月6日発売)
  • 下町の太陽 〜倍賞千恵子 ヒット・アルバム〜 (2021年11月17日発売)
  • 倍賞千恵子の抒情歌 キング・スーパー・ツイン・シリーズ2022 (2022年5月11日発売)
  • 倍賞千恵子 全曲集 〜下町の太陽〜 (2022年10月5日)
  • 倍賞千恵子 抒情歌 キング・ベスト・セレクト・ライブラリー2023 (2023年5月10日発売)

タイアップ曲

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受賞歴

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NHK紅白歌合戦出場歴

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著書

単著
共著
  • 『いま語る私の歩んだ道 1』渡辺淳一,名塩良一郎,小檜山博,輪島功一,安川英昭共著 北海道新聞社 2006
  • 山田洋次、倍賞千恵子『特装版・倍賞千恵子朗読CD付き「悪童 小説 寅次郎の告白」』(2019年10月3日、講談社ISBN 978-4-06-517617-7) - 朗読

脚注

関連項目

外部リンク

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