Loading AI tools
ウィキペディアから
有限会社レトロエンタープライズは、8ミリフィルム・16ミリフィルムなどの小型映画に特化したフィルムの製造・輸入販売・機材販売・現像作業やD1-VTR、D2-VTR、UNIHI(ユニハイ)、1インチVTR、Uマチック、2インチVTRなど旧方式で再生が難しくなったビデオテープやフィルムのフォーマット変換・デジタルアーカイブ作業・ダビング作業等を行う日本の企業。また映画・テレビなどにおける海外との交渉(英語圏、ドイツ語圏)を得意とし、国内外のテレビ局の取材に対して通訳やコーディネート業務を行う。他に昭和30年代のテレビをレストアした「レトロテレビ」の製作を行い一般への販売や映画のテレビの小道具として使用されている。最近では劇用車の分野にも進出し、撮影専用車両では珍しいトヨタ・ジャパンタクシーを中心に映画・テレビ・CM・雑誌の撮影で使用されている。 レトロ通販(レトロつうはん)は、店舗の屋号であり[4]、同社レトロ通販事業部の通称である[3]。東京都公安委員会許可第307739702491号道具商[3]。
1985年(昭和60年)9月、業務用ビデオ機材を雑誌「ビデオサロン」誌(玄光社)で通信販売する「特機通販」として開業。
1988年(昭和63年)12月、パラマウント映画「ブラック・レイン」にてリドリー・スコット監督付助手を担当。
1989年(平成元年)2月、有限会社ホワイトバランスとして法人化。
1996年(平成8年)5月、8mmフィルム用の中古機材を雑誌「ビデオサロン」誌(玄光社)で通信販売する「レトロ通販」として営業開始。
1997年(平成9年)11月、墨田区亀沢4-12-9に実店舗を構える。
2000年(平成12年)10月、有限会社レトロエンタープライズに改称。
2005年(平成17年)、ドイツ GK-Filmとの提携によるフィルムの生産業務を開始、同年11月に現像業務を終了した育映社の機材と人材を引き継ぎ、8mmカラーリバーサルフィルムのためのE-6現像による現像業務を新たに開始する[2][5][6]。
2007年(平成19年)、映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」の劇中において16ミリ映画を上映するシーンを担当。主人公が操作するエルモ社製「躍進号」映写機は同社が整備・提供した物である。なお実際の撮影では別の輝度の高い16ミリ映写機を用いて主人公の背後から映写した。
2008年(平成20年)4月21日に発売された大人の科学製品版「8mm映写機」は、同社が、学習研究社(現在の学研ホールディングス、「大人の科学」部門は学研教育出版)と共同開発したものである[2][7]。
2011年、映画「ALWAYS 三丁目の夕日'64」の劇中にて使用するカラーテレビ全般を担当。山崎貴監督が指定した昭和38年松下電器製19型カラーテレビ「TK-36D型」の中古を高知県から探し出し、レストア作業を行い新品同様に仕上げ、劇中で主人公が新しく購入したカラーテレビとして使われた。同映画のエンドロールに同社の名前が表記されている。
2021年、Netflix配信ドラマ「全裸監督」シーズン2の劇中にて使用する1980年代後期から1990年代初頭にかけての実際のビデオ撮影機材、編集機材の調達全般を担当。監督の希望で「装飾品」ではなく実際に動作することが条件とされ、劇中では実際にテープをかけて編集している。また編集担当の俳優たちへの演技指導も行い、同作品のエンドロールに同社の名前、担当した代表者名が表記されている。[8]。
2022年(令和4年)2月1日 旧社屋老朽化のため墨田区亀沢4-16-7に移転。
白黒リバーサルフィルムトライXについても2011年9月より白黒リバーサルフィルムの自社現像をはじめた。富士フイルムのシングル8用フィルムについては、2013年(平成25年)9月の富士フイルム純正現像業務の終了[9] 後、同社が世界で唯一のシングル8用フィルムの現像施設となっている[5]。
同社では、8ミリ、16ミリ、9.5ミリのフィルムからのデジタルテレシネ業務を行なっているが映写画面を再撮影する、いわゆる簡易テレシネではなく、ソニーの高品位放送業務用テレシネ装置BM-2100 HD改造機、およびCanonEOS 5D mk2を用いる「フレームbyフレーム方式」でのフルハイビジョンキャプチャーを行なっている[10]。
同社は2016年末、通商産業省 中小企業庁「ものづくり・商業・サービス革新事業に係る助成金」の交付を受け35ミリ幅のフィルムから8ミリ用に裁断・穿孔する装置を新たに制作し[14]、富士フイルム等が生産する写真用の長尺35ミリフィルムから小型映画用のオリジナルフィルムを加工・制作・販売している。下記はその一覧である[15][16]。カセット内に収めるフィルムの長さは、材質の厚さや硬さの関係で純正の50フィートに対して約40フィートとなっている[15]。
前節に挙げたオリジナル製品を含め、同社の映画用フィルム販売ラインナップは下記の通りである。[15][16]。
16mm | 9.5mm | ダブル8 | Dスーパー8 | スーパー8 | シングル8 | ISO | 原反 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カラー リバーサル |
RK100D | カセット | 100 | |||||||
エクタクローム100D | 100ft巻 | カセット | 100 | 純正 | ||||||
白黒 リバーサル |
レトロX | カセット | 200 | ORWO UN54 | ||||||
トライX | カセット | 200/160 | 純正 | |||||||
カラーネガ | プロ8/01ほか | カセット | 50ほか | VISION2 50D | ||||||
VISION3 50D | カセット | 50 | 純正 | |||||||
VISION3 200T | カセット | 200 | 純正 | |||||||
VISION3 500T | カセット | 500 | 純正 |
長期にわたって現像されずに放置された未現像フィルムやメーカーや一般ラボが現像を終了したフィルム(コダクローム等)に対して現像処理を行っている。映画用だけでなく一般のスチール写真用フィルム(フジカラーN100等)にも対応している。なお一部のカラーフィルムは現在入手不可能な薬液を必要とすることから白黒画像として処理される[1][5]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.