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仮面ライダーシリーズに登場する架空のキャラクター ウィキペディアから
仮面ライダーBLACK(かめんライダーブラック)は、『仮面ライダーBLACK』などの仮面ライダーシリーズに登場する架空のキャラクター。ここでは、その正体の南光太郎(みなみ こうたろう)、および光太郎が続編『仮面ライダーBLACK RX』にて変身する仮面ライダーBLACK RXとその派生形態、漫画版『仮面ライダーBlack』のキャラクター、VOD『仮面ライダーBLACK SUN』にて変身する仮面ライダーBLACK SUNとブラックサン(黒殿様飛蝗怪人)、新創世王(大蝗怪人)についても記述する。
仮面ライダーBLACK | |
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仮面ライダーシリーズのキャラクター | |
初登場 | 『仮面ライダーBLACK』 |
作者 | |
演 |
南光太郎が変身を遂げるキングストーン〈太陽の石〉を体内に有したバッタの遺伝子を大神官ダロムによって埋め込まれた世紀王。生体改造人間の王に君臨する存在でありブラックサンの名を取る。肉体への改造が施された後、信彦の実父である秋月総一郎の妨害によって脳改造の寸前で脱出に成功し、人類を護るために仮面ライダーBLACKを名乗って[1][注釈 1]暗黒結社ゴルゴムに孤独な闘いを挑む。バッタがモチーフとされる。
序盤は人知れず戦闘を重ねていたが、徐々に世間へも認知されていった[注釈 2]。終盤では人類の生死を託される唯一無二の存在にまで昇りつめ、彼の死は人々を意気消沈させ、また復活は生きる希望を与えた[注釈 3]。
ライダーパンチで殴打した後、すぐさまライダーキックで蹴り抜く連続攻撃を必殺技としてゴルゴム怪人を撃破する。
『RX』へは『BLACK』の映像を流用した回想シーン以外には登場していないが、第1話開始直後に変身ポーズを取っている。ジャーク将軍に変身機能を封じられ宇宙へ駆逐されるが、結果的にそれがRX誕生に繋がった。
主要関節部から露出したバッタ男の表皮である改造筋肉フィルブローンは常人の30倍の力を発揮し[3][2]、超聴覚センシティブイヤーは500メートル先の囁き声を聞き取ることができる[3][2]。マルチアイはテレスコープ(望遠)・ブロードサイト(広角)・ノクトビジョン(暗視)の能力を有し[3][2]、主に敵の動きや弱点を見抜くために使われ、ロードセクターのコンピューターと連動させることで透視や部分拡大させることや、光太郎の姿のままでも使用が可能。
変身ベルトには特定の名称が付けられていない。
仮面ライダーBLACKがパワーアップした姿。クライシス帝国に囚われ、変身機能を破壊されたうえで宇宙空間に放り出された南光太郎が太陽の光を浴びたとき、体内のキングストーンのエネルギーと太陽光のエネルギーが融合してハイブリッドエネルギーを生み出したことにより強化復活を遂げた[30]。
当初は人知れずクライシス帝国と戦っていたが、BLACKの時と同様にやがて世間にヒーローとして認知されていく[注釈 11]。
太陽の子、光の王子の異名をもつ。作中では名乗り以外でフルネームで呼ばれることは少なく、もっぱら「RX」と呼ばれる。稀に「仮面ライダーRX」という略称も用いられる[注釈 12]。一般人からは前作同様、単に「(仮面)ライダー」と呼ばれることも少なくない。
RXへの変身に際して、まず光太郎は「変身!」と発声しながら右手を腰に当て、左拳を顔の高さに構える[30]。次いで右手を天に向けて伸ばしたのち、胸元まで振り下ろして、さらに左へ振る[30]。右手を腰へ戻し、左腕を右横に出してから、両手を最初の位置まで戻して止める[30]。すると光太郎の全身をハイブリッドエネルギーが駆け巡り、ベルトのサンライザーが輝いて、変身完了となる[30]。
BLACKのリプラスフォームより耐久力の増した超強化皮膚RXフォーム[27]で全身を覆い、むき出しだった頸部は新たに生まれたネックガードによって守られている[29]。左胸にあった世紀王の紋章は、太陽光線を受けて「RX」と読める形状のRXエンブレムに変わっており、正義の心と力を表している[29]。
腹部には新たな部位サンバスク[31][27]が備わり、ここで取り入れられた太陽光線とキングストーン=太陽の石との結合反応が生み出すハイブリッドエネルギーによって、BLACK時代をおよそ3倍上回るパワーを発揮するほか、太陽光線を受けることにより、RXの受けたダメージをその場で回復させる[27]。キングストーンも時に光太郎に神託のようにアドバイスを与えることもある(第2話・第16話)。防御力もBLACK時より強化されており、絶対零度から6000℃までの高熱に耐え、その他の様々な攻撃に対しても強い耐性を見せるが、極端にダメージを受けるとサンバスクから煙が出て太陽エネルギーが不足する[27]。
怪魔界など太陽光線の差し込む期間が限られるような場所で変身の制限を受けるという弱点が、序盤は特に強調されていたが、後に夜間でも支障なく変身している描写が見られるようになった。また、もう一つの致命的な弱点として、リボルケインを生成する際に、キングストーンが無防備になる点がある。この他にもサンバスクを破壊されると能力が一時的に大幅な減退を見せるが、太陽光線とキングストーンのエネルギーによって再生する描写が見られた。
映画『仮面ライダー世界に駆ける』では、クライシス帝国が過去に侵入したことで、BLACK RXが太陽の光を浴び、RXに進化する前に戻されたため、BLACKの姿に変えられたが、時間を超えてRX・ロボライダー・バイオライダーが現れる。
『RX』第15話から登場する形態。怪魔ロボットデスガロンによって佐原ひとみの命を目の前で奪われた[注釈 21]際の深い悲しみに呼応したキングストーンが変身を可能とした[53]。
哀しみの王子の異名を持つほか、第25話からは炎の王子を名乗る[53]。テレビシリーズでの登場回数は19回[注釈 22]。
2段変身に際して、RXが両腕を下げて力を込めると、サンライザーが輝く[53]。次いでサンバスクから放たれる青い光が全身を覆い、黄色の光が体表を走って、変身完了となる[53]。このようにRXの姿を経てロボライダーとなるのが基本であるが、例外的に第35話では、南光太郎が極端に簡略化された変身ポーズを取り、直接ロボライダーへと変身した[53]。
黒と黄色を主体としたボディカラーを特徴とし、胸の紋章は「R2」もしくは「Rr」と読める形に変化している。ボディが耐熱・耐衝撃性に優れた金属質の装甲ロボフォーム[51][33]に変化し、敏捷性には欠けるが、両肩の黒い肩パッド状の部位ソリッドガード[33]によって、RXを上回る1.2倍の防御力と剛力を発揮する。それを生かしたパワフルな肉弾戦や、ボルティックシューターを使っての射撃戦を得意とする。頭部には様々な索敵機能が備わっており、炎をものともしない超視覚機能を持つビスタアイ、敵の弱点を見抜く額のランプビートインジケータ、磁力波を感知する触角状の高性能アンテナメタルレーダーを持つ[33]。弱点は前出の跳躍力と行動速度の低下の他、ボディが金属分子を含むため、強い磁力によって動作が阻害されることがある。
『RX』第17話から登場する形態。マリバロンの卑怯な策略により、茂と霞のジョーが処刑されそうになる中、ロボライダーでも脱出不可能な強力な電磁力を発生させる処刑室に閉じこめられた際、激しい怒りに呼応したキングストーンが変身を可能とした。
怒りの王子の異名を持つ[65]。テレビシリーズでの登場回数は19回[注釈 24]。
2段変身に際して、RXが両腕を交差させてから下ろすと、光が発生する[65]。次いでサンバスクから放たれる青い光が全身を覆い、変身完了となる[65]。各形態の切り替え、いわゆるフォームチェンジは任意であり、RXの姿を経由せず、バイオライダーとロボライダーを相互に変身することもできる[65]。なお、バイオライダーはRXの体内組織を変化させた姿であるため、南光太郎からの直接変身は理論上できない[65]。ただし第41話では仲間たちの念動波のエネルギーを受けて、第45話では的場響子の「命の水」を得ることで、それぞれ光太郎から直接変身を遂げている[65]。
全身を青い皮膚バイオフォームに包んでおり[66]、胸の紋章は「R3」もしくは「RB」と読める形に変化している。身体が液体分子構造を有しており、弾丸やレーザーなどあらゆる物理攻撃、念力などの超能力も一切受け付けない。パワーは劣るが、腹部の赤い人工腹筋サブマッスル[34]によって身軽で瞬発力を生かした素早い動きが可能となり、ロボライダーとは対照的な俊敏な戦法を得意とする。また、水中での活動時間が無制限という特性もあるが[64]、劇中でこれを活かす機会はなかった[66]。頭部には様々な索敵機能が備わっており、汚濁した水中でも先を見通せるフレックスアイ、動植物の意志や生態を解析する額の中央ランプルミナスインジケータ、海中で威力を発揮する触角状のソナーアクアレーダーを持つ[34]。
他の2形態に比べると熱攻撃に弱い[34]。本編ではシャドームーンがシャドービームで周辺地面を高熱化させるという方法で、ゲル化しているバイオライダーにダメージを与え、変身解除させている。
南光太郎が1段階目に変身を遂げたバッタ怪人[72][73][74]。漆黒の体色に全身が怪人化しており、世紀王サンドライバーが腹部に露出している[73][74]。
武器は鋭く尖った両手先の爪と背中に生えた2本のバッタの脚部を引き抜いて内部の筋肉を収縮・硬化させた刀としても使用可能な剣型の武器・世紀王ブラックブレード[72][73][75][74]。ただし、この部位は再生能力はないため、2本しか使用できない[74]。
南光太郎が世紀王サンドライバーで変身した姿[79][72]。
右側に両腕の拳を振って握りしめ、反時計回りに左腕を旋回させ、右斜め上に右腕とともに振り上げ、「変身」の掛け声とともに光太郎の腹部に露出した世紀王サンドライバーの展開状態であったパーツが閉じ、第1段階であった黒殿様飛蝗怪人の姿を経て2段階目の完全体に覚醒する[72][78][75][80]。
黒殿様飛蝗怪人の姿に当初は変身していたが、ビルゲニアによって葵が怪人にされたことを知り、怒りが頂点に達したことでBLACK SUNに覚醒した[78]。光太郎がSHADOWMOONに倒された後に復活した際には、葵が自ら噛んだ指で、BLACK SUNの左胸に途切れた「∞」のマークを描き込まれた[78]。
『BLACK』の時とは異なり、生物的なディテールがより強調されたヒーロー然としたルックスのデザインと造形が施されている[79][72]。変身ベルトも複雑な構造が垣間見えるメカニカルな意匠となっている[79]。
スピードとパワーは黒殿様飛蝗怪人を上回り、殴る、蹴る、鋭い爪で突き刺す、噛みつくなど自身の肉体を武器として駆使する原始的な戦い方となっている[78]。
武器は胸から背中にかけて配されたバッタの脚の形状をした部位・
SHADOWMOONとの最後の戦いでは、腹部に両腕を当てて力を込め、赤く右脚を輝かせて超強力なキックや赤く右拳を輝かせたパンチを放った[78][75]。
新たな創世王に変貌した南光太郎の姿[85][86]。創世王を滅ぼしたBLACK SUNが二つのキングストーンの力を発動させ、自身にSHADOWMOONの身体を取り込んで融合したことでこの姿に変貌した[85][75][86]。
銀色の模様が漆黒の身体に入っており、4本のバッタの脚部が背中から生えている[85]。
暗黒結社ゴルゴムが世紀王の専用車として開発したオフロードバイク型生体メカ。バッタの姿と能力が反映され、悪路の走行に長ける。「賢者の石」とも噂されるモトクリスタルと呼ばれる神秘の鉱石を動力源とし、リライブタンクに貯蔵された強化セラミックに酷似した結晶状の特殊物質メガサイアロン[91]の作用で破損しても短時間で自己再生する[89][88]。人工頭脳サイバネティックブレイン[92][88]によって制御され、自我を持つため、BLACKの危機に際しては指令がなくても独自の判断で行動する[89]ほか、BLACKの脳波を触角上のシンクロナイザーで感知して稼働する。光太郎にとっては良き相棒でもある。
BLACKが搭乗すると体内にあるキングストーンとモトクリスタルのパワーが融合され、最大の力を発揮。この状態で超エネルギーを発生させ、放つ体当たり技ダイナミックスマッシュはコンクリートの壁をも容易く打ち破る[89]。
光太郎が神殿からの脱出時(第2話回想シーンで、光太郎のまま運転)に奪取して愛車とした。普段は光太郎が隠れ家としている廃工場にロードセクターと共に待機し、BLACKがその名を叫ぶと現れる。
市販車への偽装能力はないため、普段の光太郎は改造前から乗っていたスズキ・GSX-R400を日常の足としている[93]。
世紀王の命令以外は一切聞かないため、光太郎=BLACK以外ではシャドームーンしか操ることが出来ないが、タマムシ怪人のクローン虫が寄生して暴走した際には剣聖ビルゲニアが乗り、ヤマアラシ怪人事件ではBLACKの指示の下、少年戦士が乗って走行している。また、ムカデ怪人事件では自身の判断で杏子を乗せたこともある。
最終決戦ではシャドームーンに操られるも、共に戦ってきたBLACKを守る意思が消え去っていなかったことから、BLACKのキングストーンフラッシュを受けて反旗を翻し、サタンサーベルで切り付けられながらもリライブタンクを爆発させて、シャドームーンにダメージを与えることに成功、BLACKに勝機を与えた。そして、「ありがとう…ライダー」と初めて言葉を発した後、機能停止する。
南光太郎が1970年代から愛用しているバイクで、自身の手で整備をしている[95]。マフラーやヘッドライトはバッタの形状をしている[78][75]。何らかの生体部品が中枢に組み込まれており、最小限のメンテナンスと給油のみで新車同様の性能を発揮する[77]。
南光太郎の姿で普段は乗っているが、信彦との決戦のためにゴルゴム党本部に向かった際には、BLACK SUNに変身して搭乗した[95][75]。
暗黒結社ゴルゴムの研究費援助を受けた大門洋一博士によって製作されたオンロードバイク型文明破壊用マシン。完成直後に博士がゴルゴムによって殺害されたため、マシンは博士の息子である大門明が隠していたが、ゴルゴムに襲われた明とその子、輝一を光太郎が救ったことを機に大門から託され、BLACKの2台目のマシンとなった。
システムインジケーターはRSコンピューターで制御されており、テクニカルディスプレイやヘッドアップディスプレイに情報を伝達し、あらゆる局面での安定的走行をサポートする[88]。バトルホッパーと違い意思はないが、第47話では、バトルホッパーと共に光太郎を案じている。
プラズマイオンエンジンを搭載し、時速800キロ以上に達するとリアカウルがせり上がりマシン上部を覆う音速にも近い超高速走行から搭乗者の庇護を図るとともに、遮蔽物を衝撃で跳ね除ける防御システムアタックシールドが自動的に展開し、特殊バリアがマシン全体を覆う。同時に前方ウィンドシールドが通常の透明フードからコンピュータ制御のスクリーンに変化し目視走行からモニター走行へと切り替わる。この状態になると走路上の障害物を照明灯を兼ねたオプチカルアイで検知し、スパークリングアタック[96][88]という標的を撃破する突進技を行うことが可能となる。その威力はぶ厚いコンクリート壁などの障壁でも易々と突破できる。前後の二門のバーナーからプラズマジェットを噴射して敵を焼き尽くすダブルバーナーアタックという技を持つ[91]。バトルホッパーとの合同技マシンスクランブル[96]は片方が体当たりを行った後、もう片方が時間差で体当たりを行う。第19話で剣聖ビルゲニア相手に使用した。また、バトルホッパーと共に自動操縦で敵に突撃した後、BLACKが必殺技を放つトリプルファイヤークロスという技もある[97]。プラズマジェットや妨害電波などの装備や機能も備え、走行時にはイオンバリヤーが発生する。
単純な馬力や時速などの性能はバトルホッパーを大きく上回り、オンロードで最大限のスピードを発揮。その反面、小回りが効かず、悪路走破性は皆無に等しい[注釈 27]。また、強力すぎるパワーゆえ、BLACK以外の者が乗ることは実質的に不可能で、世界モトGPのトップクラスライダーである大門明でも乗りこなせなかった。
最終話(第51話)では、創世王の死と共に崩壊するゴルゴム神殿からBLACKを脱出させた。
劇中ではバトルホッパーと同じく、変身後の使用がほとんどだが、光太郎のままで運転する場面もある[注釈 28][98]。
2005年8月リリースのDVDビデオ『仮面ライダーBLACK RX vol.4』Disc8の特典映像のインタビューで、倉田てつをは、バトルホッパーは乗りづらかった、ロードセクターの運転は難しかったと語っている。
『仮面ライダーBLACK RX』には登場こそしていないが、第4話冒頭にてライドロン製作中の光太郎が「もうすこしでお前の仲間ができるぞ」とアクロバッターに話しかけるシーンの背景にロードセクターらしいバイクが一瞬見えるものの、放映終了後に雑誌『宇宙船』編集部が読者からの質問を受け、制作会社の東映にロードセクターの行方を質問すると、「ロードセクターは光太郎が大門明に返却した設定になっている」との回答があったことが誌面に掲載された[99]。
秋月信彦が1970年代から愛用しているバイク[101][75]。カラーリングはSHADOWMOONを彷彿とさせる銀色の車体に緑色のラインとなっている[101][75]。車体を覆う金属素材はバトルホッパー開発時に偶然生み出されたもので、現代においても比類なき頑強さを誇る[77]。
1972年に信彦が拘束されてから、長年信彦のアジトに放置されていたが、ゴルゴムの拘束から逃れた後、整備を行って再び彼の愛車となった[101]。
最終決戦の場に放置されたバトルホッパーの残骸が、RXの進化の際の太陽エネルギーを送り込まれ再生進化した光機動生命体[102]。RXの心強い相棒として活躍した。
人工頭脳アクロマインドは、バトルホッパーのサイバネティックブレインよりも発達しており、流暢に日本語を話せるようになった[105]。また、赤いライト・ハイパーアイを点滅させて感情を表現する[105]。ライドロンが完成間近な際には嫉妬を思わせる言動を示し[105]、拗ねて情報提供を拒んでいる。
フロントカウルからV字に伸びたアンテナ・テレパサイザーによって、RXがリストビットから放つテレパシーを受信できる[105]。劇中では敵の能力を分析する機能や[注釈 29]、念動力を発揮するような描写もあった[注釈 30]。二段変身したRXが搭乗することにより、自らもそれに応じて変形する能力も有する。市販車への偽装能力はバトルホッパー同様に持っておらず、普段は廃工場に待機しRXの呼び出しに応じて現れる。光太郎は普段使用するバイクをスズキRGV250Γに乗り換えており[93][注釈 31]、主に移動手段として使われた。
動力源モトクリスタルが生み出す無限のエネルギーを、心臓部ダイアレクターがパワーコンバーターへと送り、全身に循環させることによって駆動する[105]。装甲はソーラジルコンと呼ばれる特殊強化物質に強化され[102][103]、光の粒子を噴射する左右6気筒の推進器フォトンバーナーも新たに備わった[102]。バトルホッパー同様、ライダーが搭乗すると両者のパワーが融合し、ソーラジルコンにパワーを充填して放つ体当たりアクロバットバーン[102][103]によって障害物を粉砕する。自己再生能力を備えているが[105][106]、第43話でガテゾーンの攻撃を受け破損したときには、光太郎が修理しようとしていた。
『仮面ライダーディケイド』には、第27話ラスト、光太郎が門矢士 / 仮面ライダーディケイドを見送るシーンで数カットではあるが登場している。
アクロバッターがロボライダーへの2段変身に合わせ、リストビットから出るエネルギーによって姿を変えたもの[33]。RXが駆るバイクの中で最高の速度と出力を誇り、武器を備えているところから「攻撃要塞」とも呼ばれる[109]。ただし小回りが利かず、水中活動ができないという弱みがある[109]。
強固な超剛性ボディ[110]には、レーザービームキャノンが搭載されている[111]。尾觝部には後ろ向きについたロケット砲があり[108][58]、スロットルの横にある赤いボタンが発射スイッチとなっている[111]。なおロケット砲は固定式のため、背後の敵しか狙えない[111]。
劇中への登場は、第16話の1度きり[111]。このときの戦闘は怪魔界で行われたものであったため、地球上でロボイザーが活躍することは最後までなかった[111]。
アクロバッターがバイオライダーへの2段変身に合わせ、リストビットから出るエネルギーによって姿を変えたもの[34]。他のマシンと比較すると、速度や出力で劣る代わり、最も小回りが利く[113]。
ダッシュアタック[114]という突進技を持つ。バイオライダーと同じく液体組成ボディで構成されているため、あらゆる物理攻撃を透過させて無効化する[115]。さらに水圧を操作することで水上や水中潜航も可能とされている[出典 11]が本編での披露は無かった。
劇中への登場は第17話、第20話、第37話の3度のみであり、ある意味で無敵のマシンであるにもかかわらず出番が少ない[115]。乗り手のバイオライダー自身が液化して高速移動できるため、活躍の機会に恵まれなかったのだと思われる[115]。
『RX』第4話から登場する光の車、重装騎マシン[117]とも呼ばれる、RXの赤色の専用四輪車。クライシス帝国で皇帝の政策に反対し、僻地に流されていた元クライシス帝国大学の物理学教授ワールド博士の設計図を託された光太郎が独力で設計図通りに製作した。当初は起動しなかったが、かつてゴルゴムのクジラ怪人がBLACKの命を救った聖なる海の洞窟に運ばれ、生命のエキスを得て起動した。
人工頭脳ライドマインドによる自意識を持ち、会話もできる[118][注釈 32]。車体上部のアンテナ・シンパサイザーにより、RXとテレパシーのやり取りも可能[118]。赤いフロントガラスのドームアイは、ライドロンの気持ちに応じて色が変わる[118]。
ガルウィングドア方式の搭乗ハッチでハイドロジルコン製の特殊装甲ボディを持ち[103]、バリヤーを展開できる[118]。車体の前後には、太陽電池ライドバッテリーを装備している[118]。
絶対にパンクしないノーチラスタイヤで地上を疾駆するほか、車体下部のホバーラスターから光の粒子を噴出して水上も走れる[118]。水中潜航時は車体後部のスペクトラムスクリュー4基で光波の渦を起こすことで進み、車体前部の強力ライト・ビームサーチャーで行く先を照らし出す[118]。車体フロント部分に収納されているグランチャー[117][103]という特殊金属製のアゴと、車体中央部に突き出たパイルエッジ[117][103]という鋸刀状の突起を連動させることで、地中を掘り進むこともできる[118]。さらには地球と怪魔界を行き来する能力をも有する[119]。
戦闘時にはグランチャーで敵を挟み込んで切断するほか、尾翼バーチカルフィンも武器となる[118]。ライディングアロー[117]と呼ばれる体当たり技もあるが、直接攻撃よりは撹乱や脱出のために用いられることが多かった[118]。
ライドロンもまた、アクロバッターと同じ念動力(と思われる能力)を有している[注釈 30]。普段はアクロバッターと共に廃工場に待機し、RXのコールでどこへでも駆け付ける。
アントロン戦では、バイオライダーも搭乗した[34]。
『仮面ライダーBLACK』と続編『仮面ライダーBLACK RX』の主人公であり、仮面ライダーシリーズでは異例の主役続投を果たしている[121][123]。
主人公。秋月信彦と同じく19年前の皆既日食の日の同時刻に生まれた。家族構成は父・正人、母・友子。3歳の時に両親と死別し[注釈 34]、父の学者仲間だった信彦の父・総一郎の養子となる。東星大学人文学部2年生で、信彦と共にサッカー部に所属。頭脳明晰でもあり、コンピューター理論や機械工学にも精通する[124]。
19歳の誕生日パーティの最中に起こった不可思議な現象に疑惑を抱き、主催した総一郎の真意を突き止めるべく家に戻ろうとしたところを信彦共々三神官に連れ去られ、生体改造手術を経て世紀王ブラックサンとされたが、脳改造される直前に総一郎の手引きで脱出。以後、仮面ライダーBLACKを名乗り、ゴルゴムの陰謀に立ち向かうことになる。
改造人間として、変身せずとも驚異的な筋力のほかに高い治癒能力や解毒能力[注釈 35]を与えられており、五感も赤外視、無指向性聴覚などが強化されている。一定の変身ポーズをとると、緑色のエネルギーを全身から放出し、バッタ男の姿を経てBLACKに変身する。
本作品が「仮面ライダー0号」として企画されたこともあり、事あるたびに「自らが改造人間にされたことへの苦悩」や「自らと同じ境遇ながら、自我をなくした信彦と戦う苦悩」などにさいなまれるシーンが描かれた。
性格は正義感の強い熱血漢と言える。上記の通り「BLACK」劇中では、仮面ライダーとして一人ゴルゴムから人々を守り信彦を救い出さねばならないという重圧や孤独感から、事件を追っている際は重苦しくもの悲しい表情や描写が多いが、改造される前の回想を見るに本来は明るく快活な青年であることがうかがえ、杏子や克美の前では素の自分を見せることも多い。また女優である月影ゆかりのファンだったり、大井裕子の小悪魔的魅力を評価するなどのミーハーな面やサボテンに水をやりすぎる(しかし、それはサボテン怪人を倒すきっかけとなった)などがさつな面もある[注釈 36]。
一人称は平時は「僕」が多いが、ゴルゴムとの戦闘時はしばしば「俺」になる。
光太郎は些細な事件(マグロ泥棒など)であっても、「ゴルゴムの仕業か!」の台詞と共に調査を開始することがよくあり、「ゴルゴムの仕業だ!」は雑誌『ファンロード』誌上で流行語になった[125]。ほとんどの怪人はゴルゴムと呼んでいるが、一部の怪人(人語を喋る怪人)、三神官(三大怪人)、剣聖ビルゲニア、シャドームーン、創世王に対しては名前で呼ぶ。東映公認のカードゲーム『レンジャーズストライク』や『仮面ライダーバトル ガンバライド』でも「ゴルゴムの仕業」というカードが登場している。
シャドームーンとの戦いで敗れ一度死亡するが、クジラ怪人が用いた命のエキスで復活し、ゴルゴムを壊滅させる。しかし、当初の目的だった信彦救出には失敗し、杏子と克美は戦火を逃れて渡米後に連絡が取れず消息不明となり、戦友のバトルホッパーも喪うなど勝利の代償はあまりにも重かった。第51話予告では、BLACKが崩壊するゴルゴム神殿からシャドームーンを守るシーンが放送されたが、本編ではこのシーンはカットされた。最終決戦後は活動拠点としていた喫茶店「キャピトラ」に立ち寄りそこでかつての仲間たちの写真と楽しかった日々を回想し過去に別れを告げるとバイクに乗り人知れず旅立っていった。
前作より引き続き主人公として登場する。20歳。暗黒結社ゴルゴムを滅ぼして日本に平和を取り戻した後、叔父である俊吉の元にやってきた。俊吉によると当時は何かに打ちのめされたようにボロボロな[注釈 37]状態だったようで、佐原家で茂やひとみと暮らすうちに次第に明るくなっていき、「充実した人生を送って欲しいから」と願う俊吉の勧めで、ヘリ操縦士の免許を取得し、佐原航空の専属パイロット[127]として新しい生活を送り始めた。光太郎は俊吉をおじさんと呼んでいるが、実際は光太郎と俊吉の親族関係は定かではない[127][128]。
新たなる侵略者であるクライシス帝国の襲撃を知りBLACKに変身しようとしたところを妨害されて捕えられ、クライシス帝国の地球侵略に協力するよう強要され、それを拒否したことでBLACKへの変身機能を破壊され宇宙空間へ放出されてしまうが、地球の影によって発生した太陽光線による日食の光を直接浴びたことによるエネルギーのオーバーロードとキングストーンの力により新たなる姿仮面ライダーBLACK RXへと変身する能力を得る。
居候の身とはいえ家族を得て、新しい生活の中で本来の明るく陽気な性格を取り戻している[121]。ゴルゴムとの戦い、特に兄弟同然の秋月信彦(=シャドームーン)との戦いで負った心の傷が決して浅くないことを覗かせたり[注釈 38]、孤独になるということを極端に恐れたりすることがある。しかし、平和を守る強い決意と仲間たちの支えの下、果敢にもクライシス帝国に戦いを挑む。策略を用いてクライシス帝国を翻弄するというBLACK時代にはなかった一面も見せた。
改造人間ゆえに変身前でも常人を上回る身体能力を有し、本作品では落下する自動車に下敷きになる振り[注釈 39]をしたり、5分間呼吸を停止することも可能であることが描写されている。
『BLACK』時代は一人称に「僕」を用いることが多かったが、本作品では基本的に「俺」になっている。ただし年長者との会話では「僕」も用いる。
口癖は「冗談じゃないぜ!」。また前作同様に、玲子から預かったサボテンに水をやり過ぎてダメにしてしまうなど、花の栽培が苦手なところは全く変わっていない[注釈 40]。クライシス帝国壊滅後、「人間が地球を汚すことで新たな脅威が生まれる」という言葉を胸に秘め、己を鍛える旅に出た。
BLACKの時は、ゴルゴムの怪人のほとんどを「ゴルゴム」と呼んでいたが、RXの時は、クライシス帝国の怪人をクライシスと呼ぶこともあるが、ほとんど名前(ゲドリアン、ガテゾーン、ボスガン、マリバロン、ジャーク将軍、ダスマダー大佐、クライシス皇帝含む)で呼んでいる。
1963年、幼少期に科学者で父の南光三とその親友の秋月総一郎によって次期創世王候補として改造手術を受け、キングストーンを体内に埋め込まれてブラックサンとなる[129][130][75]。年齢は70歳で、ヒートヘブンの接種を拒んでいるため、年齢が刻まれた外見となっている[129]。
1972年、差別と戦って怪人の権利を獲得するために五流護六に属していたが、親友の信彦やダロムたちとは50年前に決別し、それ以降は全ての希望を失って表舞台から姿を消して万屋として暗殺や借金の取り立てを請け負って日銭を稼ぐ荒んだ日々を送っていたが、暗殺を請け負った14歳の中学生の少女・葵と出会ったことで再び戦う決意をする[出典 13]。
その中で、信彦とも再会し、ゴルゴムにキングストーンを持つ葵が狙われていることを知るが、彼女がビルゲニアによってカマキリ怪人に改造されたことを知ると、BLACK SUNへと変身する[130]。
だが、信彦がゴルゴム党の新たなリーダーとなったことで、彼と戦うが、彼に敗北して絶命する[130]。
その後、クジラ怪人によって怪人を蘇らせる術の処置を受け、復活し、信彦との再戦で勝利し、キングストーンを手に入れ、新創世王となる[130]。
だが、ビシュムによってヒートヘブンや新たな怪人を生み出すエキスを抽出する装置に繋がれ、光太郎としての意識が失われていたが、意識がわずかに残っており、殺してくれと葵に懇願したことで、葵によってサタンサーベルで貫かれて塵と化した[85][86]。
仮面ライダーBLACK RXを演じたのみの人物も含んでいる。
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