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格子状の扉 ウィキペディアから
格子戸(こうしど)は、格子状の扉のこと。扉として隔ての機能のほか、採光・換気の機能を果たす。[1]横に開く引き戸、前後に開く開き戸などがある。
「格子」は古文書では、「隔子」と書かれていることが多く、元慶七年(884年)河内国観心寺縁起資財帳によると、如法堂の正面に「隔子戸」四具が建てられていたとある。
戸とあるから、蔀(しとみ)ではなく大陸様式の開き戸であったと考えられる。
寺院建築の正面には開き戸型の格子戸が多用されるようになり、さらに『多武峰略記』によると、天禄三年(972年)に建立された双堂形式の講堂の内陣の正面に格子戸五間を建て込み、内陣と外陣の間仕切りに格子戸三具を建て込んでいた。
平安時代後期になると、引き違い(引き戸が2枚以上あるもの)の格子戸が広く使用されるようになった。[2][3][4]
『源氏物語絵巻』『年中行事絵巻』などには、黒漆塗りの格子戸を引き違いに使ったり、嵌め込み式に建て込んだ間仕切りの様子が描かれている。
天喜元年(1053年)藤原頼通が建立した、平等院鳳凰堂は四周の開口部には扉を設けているが、その内側に格子遣戸もあわせ用いている。
このような格子遣戸の用い方は、隔ての機能を果たしながら、採光や通風を得ることができる。[1]機能としては、明かり障子の前身ともいうべきものである。
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