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メジャーリーグベースボールの第86回優勝決定シリーズ ウィキペディアから
1989年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第86回ワールドシリーズ(だい86かいワールドシリーズ、86th World Series)は、10月14日から28日にかけて計4試合が開催された。その結果、オークランド・アスレチックス(アメリカンリーグ)がサンフランシスコ・ジャイアンツ(ナショナルリーグ)を4勝0敗で下し、15年ぶり9回目の優勝を果たした。
1989年のワールドシリーズ | |||||||
カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアにおける両球団本拠地球場の位置 | |||||||
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シリーズ情報 | |||||||
試合日程 | 10月14日–28日 | ||||||
観客動員 | 4試合合計:22万2843人 1試合平均: 5万5711人 | ||||||
MVP | デーブ・スチュワート(OAK) | ||||||
ALCS | OAK 4–1 TOR | ||||||
NLCS | SF 4–1 CHC | ||||||
殿堂表彰者 | トニー・ラルーサ(OAK監督) デニス・エカーズリー(OAK投手) リッキー・ヘンダーソン(OAK外野手) | ||||||
チーム情報 | |||||||
オークランド・アスレチックス(OAK) | |||||||
シリーズ出場 | 2年連続13回目 | ||||||
GM | サンディ・アルダーソン | ||||||
監督 | トニー・ラルーサ | ||||||
シーズン成績 | 99勝63敗・勝率.611 AL西地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり11万4252.11ドル[1] | ||||||
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サンフランシスコ・ジャイアンツ(SF) | |||||||
シリーズ出場 | 27年ぶり16回目 | ||||||
GM | アル・ローゼン | ||||||
監督 | ロジャー・クレイグ | ||||||
シーズン成績 | 92勝70敗・勝率.568 NL西地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり[1] | 8万3529.26ドル||||||
全米テレビ中継 | |||||||
放送局 | ABC | ||||||
実況 | アル・マイケルズ | ||||||
解説 | ジム・パーマー ティム・マッカーバー | ||||||
平均視聴率 | 16.4%(前年比7.5ポイント下降)[2] | ||||||
ワールドシリーズ
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カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアに本拠地を置く球団どうしの対戦で、両本拠地を結ぶ交通から "ベイブリッジ・シリーズ" や "バート・シリーズ" などと呼ばれた[3]。また、10月17日の第3戦開始前にベイエリア一帯をロマ・プリータ地震が襲ったため、10日間にわたってシリーズが中断したことでも知られる。優勝球団が全試合を通して1イニングも相手にリードを許さなかったのは1966年以来23年ぶり3度目[4]、敗退球団が打線の最後の1巡に同点の走者すら出せなかったのも含めれば史上初と[5]、試合内容としてはアスレチックスの完勝だった。シリーズMVPには、第1戦と第3戦に先発登板して計16イニングを投げ、2勝0敗・防御率1.69という成績を残したアスレチックスのデーブ・スチュワートが選出された。
アスレチックスとジャイアンツがシリーズで対戦するのは、1905年・1911年・1913年に次いで今回が76年ぶり4度目である。対戦と対戦の間が76年空くというのは、当時のワールドシリーズ史上最長記録だった[注 1][6]。ただ、過去3度の対戦時は、アスレチックスがペンシルベニア州フィラデルフィアを、ジャイアンツがニューヨーク州ニューヨークを、それぞれ本拠地にしていた。そのため、両チームがともにベイエリアに移転してからは、今回が初対決となる。1905年はジャイアンツが、1911年と1913年はアスレチックスが、それぞれ優勝している。
1989年のワールドシリーズは10月14日に開幕し、途中に移動日とロマ・プリータ地震による中断期間を挟んで15日間で4試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 | |
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10月14日(土) | 第1戦 | サンフランシスコ・ジャイアンツ | 0-5 | オークランド・アスレチックス | オークランド・アラメダ・ カウンティ・コロシアム | |
10月15日(日) | 第2戦 | サンフランシスコ・ジャイアンツ | 1-5 | オークランド・アスレチックス | ||
10月16日(月) | ||||||
10月17日(火) | 10月26日(木) | ロマ・プリータ地震により延期 | キャンドルスティック・ パーク | ||||
10月27日(金) | 第3戦 | オークランド・アスレチックス | 13-7 | サンフランシスコ・ジャイアンツ | ||
10月28日(土) | 第4戦 | オークランド・アスレチックス | 9-6 | サンフランシスコ・ジャイアンツ | ||
優勝:オークランド・アスレチックス(4勝0敗 / 15年ぶり9度目) |
映像外部リンク | |
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MLB.comによる動画 | |
アスレチックス先発投手デーブ・スチュワートがジャイアンツ打線を完封(1分55秒) |
第3戦は当初、ジャイアンツの本拠地キャンドルスティック・パークに舞台を移し、10月17日に開催される予定だった。しかし試合開始前の午後5時4分、サンアンドレアス断層の活動によってマグニチュード6.9の地震が引き起こされた[7]。球場も強い揺れに見舞われて停電し、試合は中止された。数日後、コミッショナーのフェイ・ヴィンセントやサンフランシスコ市長のアート・アグノス、ジャイアンツの球団幹部らがシリーズ再開について議論した。そこでは同じカリフォルニア州内のサンディエゴで代替開催する案も協議されたが、サンフランシスコでシリーズが開催されるのは1962年以来27年ぶりとあって、ジャイアンツ球団オーナーのボブ・ルーリーが強硬に反対した[8]。結局、球場自体に大きな損傷はなく、シリーズは地震発生から10日後の27日に再開されることになった[5]。
ESPNのサム・ミラーは2020年5月、出場2チームの実力がどれほど伯仲していたかやどれほど記憶に残るシリーズとなったかなどを基準に、全115回のワールドシリーズを順位づけした。その結果、今シリーズは114位だった[9]。今シリーズより下位にあるのは、シカゴ・ホワイトソックスによる八百長(ブラックソックス事件)があった1919年だけである。
『ハードボール・タイムズ』のクリス・ジャフは、歴代のポストシーズン各シリーズについて、試合経過やシリーズの展開が一定の条件を満たすのに応じてポイントを付与することで、面白さやつまらなさの数値化を試みている。
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