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わしズム

日本の雑誌 ウィキペディアから

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わしズム』は、幻冬舎および小学館から出版されていた日本の季刊誌漫画家小林よしのりが責任編集長を務めていた。

概要

2002年4月幻冬舎から創刊。現代の日本が「信頼崩壊の時代」にあると位置付けた小林は、編集方針として、「信頼の再構築のために『バラバラになった価値の中から真実に迫る価値を探しだして束ね』、自分(わし)の好きな表現者や学者や漫画を掲載していく」ことを掲げた[1]

幻冬舎からは2005年7月まで15号が刊行された。2005年10月刊行の16号から発行元を小学館に移籍したが、2009年2月で終刊となった。その後、2011年12月創刊の『前夜』を経て、2012年3月に幻冬舎から復刊号が発行された。

2012年7月の第31号で幻冬舎版も再度終刊。

誌名の由来は、一人称の「わし」と「ファシズム」を掛け合わせたものである(後述)。

経緯

小林は、既存のメディア業界の状況を「反日的な左翼親米保守の、共に真正保守ではない[2]両者が席巻している」と見て、これらに束縛されない独自の雑誌を発刊したいと考えた側面と、左翼・保守双方から批判される身となった自身の情報発信の場を守るため、作ることになったと述べていた。また、あらゆる表現を載せ、左右の立場を超えた場にすることを目指し、目標は『COM』や『ガロ』とも述べていた。

そして、『戦争論シリーズ』等を出版した幻冬舎から自ら編集長を務める不定期刊行の雑誌を創刊させることが決まり、その雑誌名は小林の一人称である「わし」と「ファシズム」を掛け合わせた『わしズム』となった。「ファシズム」は、本来は束ねるという意味もあり、様々な表現を行なわせ、それを「束ねる」ことを理念とした。

実際の編集業務は同社取締役で副編集長の志儀保博と共同作業で行うことが多く、同誌掲載の「ゴーマニズム宣言EXTRA」で志儀が全裸で眠っている姿を描くなど、ネタにする事もしばしばであったが、小林は「優秀な編集者」と高く評価している。

その後、幻冬舎が株式公開への準備を始めたことなどから、少人数で大ヒットを連発しなければならない同社の体制で、10万部前後の売り上げである「わしズム」に専任編集者を拘束し続けることは「今の幻冬舎には、わしのわがままに応えるだけの余裕は無い」と判断して、『SAPIO』と同じ小学館からの刊行へと変更することとなった。

『SAPIO』2008年11月26日号に掲載された「新ゴーマニズム宣言」において、2009年冬号をもって休刊することが発表された。これについて小林は、実名は出されていないある人物による小学館への圧力により、これ以上自由な言論を行うことに対する不安を感じるようになったと述べている[3]

2011年12月、『前夜』を1号だけ出すも対象層には受けず廃刊となり、2012年3月に『わしズム』を復活させた。

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誌面

  • 主な内容は小林よしのりの漫画や対談が中心だが、硬派の評論あり下ネタの放談ありと多岐にわたった。
  • 誌面に登場する者も漫画家学者評論家政治家落語家ミュージシャンタレントなど多士済々。時にはかつて論敵だった者の寄稿も掲載したり対談を行なうなど読者を驚かせる事もあり(宮崎哲弥宮台真司香山リカ大塚英志西尾幹二など)。最近は積極的な批判を聞きたいとして、左翼・リベラル派と目される相手とも対談を行ない、「反戦平和でもいい」と、こうの史代に巻頭漫画を依頼した。
  • 2009年2月までの同誌に掲載されるゴーマニズム宣言は「ゴーマニズム宣言EXTRA」と言う題の番外編扱いとなっていた(2007年夏号より休載され、代わって「卑怯者の島」という日米戦のストーリー漫画が開始された)
  • 初期には自らの書き下ろし漫画「夫婦の絆」を連載していたが、連載が中断されたまま未完。他にも「このわしを見よ」という、より主観色の強いゴー宣外伝や、樹海に自殺にやってきた人々の姿を描く「ザ・樹海」や、「おぼっちゃまくん」の描き下ろし・再録、「桃太郎」を残酷なパロディ風味にした「ももたろさん」(90年代後期に雑誌「宝島30」に掲載された「よしりん童話」に加筆・訂正を加えたものである)などの読み切り漫画を掲載する事もあった。
  • SAPIOで「ガラガラポン! 日本政治」を連載している漫画家業田良家を同誌でも受け持つ形で、『独裁君』という金正日をモチーフにした風刺漫画を連載した。

特集の一覧

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参加メンバー

要約
視点

常連執筆者

過去に連載していた者も含む。

ゲスト執筆者

ゲスト対談者

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関連項目

脚注

外部リンク

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