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エンジェル ウォーズ

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エンジェル ウォーズ
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エンジェル ウォーズ』(原題: Sucker Punch, 「不意打ち」の意)は、2011年アメリカアクションファンタジー映画。監督・製作・脚本はザック・スナイダーであり、エミリー・ブラウニングアビー・コーニッシュジェナ・マローンヴァネッサ・ハジェンズジェイミー・チャンカーラ・グギノら女性キャストによるアンサンブル映画である[3]

概要 エンジェル ウォーズ, 監督 ...

通常上映の他、IMAX上映も行われた[4][5]

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内容

1950年代。主人公の少女・ベイビードールは、継父の計略でレノックス精神病院に閉じ込められ、5日後にロボトミーを受けることになってしまう。同じ精神病患者の仲間とともにファンタジーの世界へと飛び込み、人格破壊の危機を回避するための5つのアイテムを集める。

キャスト

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製作

要約
視点

企画

スナイダーによると本作は「マシンガンを持った『不思議の国のアリス』」であり、ドラゴンB-52爆撃機、売春宿も登場するという[20]

まず、2007年3月に本作の話が出たが、スナイダーが『ウォッチメン』を優先したために後回しになった[21][22]。これまでは原作のある映画のみを監督してきたスナイダーにとっては初めてとなるオリジナル作品であり、スティーヴ・シブヤと共に脚本を書いた[23][24]。スナイダーは他にプロデューサーも務め、また、自身が所有する製作会社であるクルエル・アンド・アンユージュアル・フィルムズを通して妻のデボラ・スナイダーも参加する[25]

2009年前半、ワーナー・ブラザースはスナイダー監督の『ウォッチメン』の成功により、引き続いて本作を配給することを発表する[23][26][27]。当初、スナイダーはインタビューで本作をR指定として製作すると述べたが、後にPG-13を目指していると語った[28]

2009年のコミコンで、アレックス・パーディがデザインする本作のイラストが公開された[29]。プリプロダクションは2009年6月にカナダで始まった[30]。写真家のクレイ・イーノスがスチール写真を撮るために雇われた[31]

キャスティング

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2010年のコミコン・インターナショナルでのキャスト陣。

本格的なキャスティングが2009年3月に始まる[32]前に、スナイダーは自身が考える本作の理想的なキャスト陣を明らかにした[33]。スナイダーは「『300 〈スリーハンドレッド〉』で既にオール男性キャストをやったので逆をやる」と語った[34][35][36]

スナイダーはまず、主人公のベイビードール役にアマンダ・サイフリッドを希望し[32]、また、アビー・コーニッシュエヴァン・レイチェル・ウッドエマ・ストーンヴァネッサ・ハジェンズにオファーをした[37]。しかしながら、アマンダ・サイフリッドの出演はテレビシリーズのBig Loveのスケジュールが多忙な為に実現せず[38]エミリー・ブラウニングがベイビードールを演じることになった[6]。また、エヴァン・レイチェル・ウッドとエマ・ストーンもスケジュールの都合の為に降板した[39][40]

トレーニング

2009年6月から12週間にわたるキャスト陣のトレーニングがロサンゼルスで始まった。主要な女性キャストたちはデッドリフトで210ポンド(95kg)を要求された。指導者には『300』、『ウォッチメン』のスタントコーディネーターを務めたダモン・ケアロが雇われた[41][42]。ヴァネッサ・ハジェンズが『ビーストリー』の撮影をしている間も他のキャストのトレーニングは続行された[43]

エミリー・ブラウニングによると、色んな格闘技を練習してパンチ、キック、剣さばき、身体の動きの型を覚え、休憩時にはプロテイン・シェイクを飲み、更に筋トレに加え、ワイヤーワークの訓練もし、銃の使い方も学んだという[44]

撮影とデザイン

元々、2009年6月にプロダクション開始を予定していたが延期された[45]。8200万ドルの製作費をかけ[1]、2009年9月からバンクーバートロントでプロダクションが開始され[3][46]、2010年1月22日に完了した[47]

プロダクションデザイナーリック・カーターが担当し[48]アニマル・ロジックの75名の特殊効果スタッフと行った。[49] なお、日本のデザイナー寺田克也は監督に直々に依頼されて、コンセプトデザインを数点提供している。[50]

ワーナー・ブラザースは当初、本作を3Dで公開すると発表していた[51]が、ザック・スナイダー及びデボラ・スナイダーの判断もあって2Dで公開されることとなった[52]

なお、本作の舞台は1950年代ながら、ファンタジー世界が劇中における戦闘の主要舞台ということもあって、ガンアクションシーンの撮影にはH&K MP7M4A1といった、現実の1950年代には存在しない銃器が、M1911A1のような当時存在した銃器と共に使用されている。

音楽

要約
視点
概要 『Sucker Punch (Original Motion Picture Soundtrack)』, 複数の歌手 の サウンドトラック ...

本作において音楽は重要な役割を果たし、スナイダーは「ストーリー上、音楽によってファンジー世界が始まる」と説明する[34]。映画の重要な部分を音楽が占めるのは『ムーラン・ルージュ』的であるとスナイダーは語っている[23]。時間的制約のため、スナイダーは劇場公開時にダンス・シーンの大部分をやむを得ずカットしたが、そのうち1つだけがエンド・クレジットで使われた。スナイダーはホームメディアでの「ディレクターズ・カット版」にて、ダンス場面を追加すると言及した[53]

2009年9月、映画のためのレコーディングを始まったと報じられた[54]。また2010年5月、オスカー・アイザックは、映画で使用される歌はオリジナルではなく、既存のものの新アレンジであることを明らかにした[55]

スコアは、スナイダーの全作品を手掛けているタイラー・ベイツと『ムーラン・ルージュ』のマリウス・デ・ヴリースが書いている。公式予告編では、Immediate Musicの「Prologue」、Lords of Acidの「Crablouse」、レッド・ツェッペリンの「レヴィー・ブレイク」、ビートルズの「トゥモロー・ネバー・ノウズ」、クリフ・リンの「And Your World Will Burn」、シルバーサン・ピックアップスの「Panic Switch」が使われた。

サウンドトラック盤は2011年3月22日に北米で発売された[56]

トラックリスト

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チャート入り

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マーケティング

2010年のコミコンでLords of Acidの歌「Crablouse」を使った予告編が初公開された。7月27日にはインターネット上でも公開された[61]

日本での展開

邦題は配給のワーナー・ブラザースにより『エンジェル・ウォーズ』へと変更された。

日本語吹替では声優ユニットの「スフィア」のメンバーが起用された。メンバー全員でハリウッド映画の吹き替えで共演するのは初めてである[62]

日本におけるソフト化

ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントよりブルーレイ、DVDが2011年8月12日に発売。

  • エンジェル ウォーズ ブルーレイ&DVDセット(2枚組)
    • ディスク1:本編Blu-ray
    • ディスク2:本編DVD
      • 本編(本編Blu-ray / 本編DVD共通):劇場公開版本編を収録
      • 映像特典(本編Blu-ray / 本編DVD共通)
        • 『エンジェル ウォーズ』短編アニメ集
          • 修羅に堕ちた侍
          • 塹壕にて
          • ドラゴンの城
          • 遥かな惑星
        • 空想世界を彩る音楽
        • ワーナー・ブラザースBD-LIVE(Blu-rayのみ)
  • 【初回限定生産】エンジェル ウォーズ ブルーレイ&DVDセット コレクターズBOX(3枚組)
    • ディスク1:本編Blu-ray1(ブルーレイ&DVDセットと同内容)
    • ディスク2:本編DVD(ブルーレイ&DVDセットと同内容)
    • ディスク3:本編Blu-ray2
      • 本編:未公開シーンを追加した「本編エクステンデッド・バージョン」を収録
      • 映像特典
        • WBムービーツアー
    • 封入特典
      • ブックレット
      • トレーディングカード1枚(全5種類のうち1枚をランダムに封入)
    • 特製アウターケース付き
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評価

レビュー

本作は評論家からは概ね否定的なレビューを受けた。Rotten Tomatoesでは202件のレビューがあり23%となった。[63]。またMetacriticでは肯定的なレビューが4件、中間が10件、否定的なものが15件で、平均点は100点満点で29点となった[64]。スナイダー自身は「クールなストーリーで、テレビゲームのようではない」と主張した[65]が、一部の批評家は本作をテレビゲームと比較した。リチャード・ローパーは本作を"D"評定とし、「派手で、アクションが多く、若い美女たちで溢れているが、それでもまだ退屈である」と評した[66]。『オーランド・センチネル』誌は、4つ星満点で1つ星とし、「テレビゲーム型のアンエロティックでアンスリリングなエロティック・スリラーである『エンジェル ウォーズ』は、ビスチェ付きの『エアベンダー』だった」と評した[67]。『A.V.クラブ』のネイサン・ラビンは、「不思議なトーテムを探すクエスト、明確に画定されたレベル、ノンストップのアクションの数々は、冗長なテレビゲームや精巧なトレーラーよりも非映画的である」と述べた[68]

興行収入

公開初週末3日間の北米興行収入は1905万8199ドルで、『グレッグのおきて』に次いで第2位であった[69]

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出典

外部リンク

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