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オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜

2011-14年のトルコのテレビドラマ ウィキペディアから

オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜
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オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜』(オスマンていこくがいでん あいとよくぼうのハレム)とは、2011年から2014年までトルコで放送された歴史宮廷ドラマシリーズである。

概要 オスマン帝国外伝 〜愛と欲望のハレム〜, ジャンル ...

トルコ史上の賢帝スレイマン1世ロクセラーナの愛のものがたりを中心に、宮廷内の陰謀やイスラム教の改革風潮、オスマン帝国オーストリアロシアエジプトアラビア諸国の覇権争いなども非常に細かく描かれている。

この作品は世界で8億人が視聴したとされる[1][2]。原題は『Muhteşem Yüzyıl』(ムフテシェム・ユズユル)で、直訳すると「華麗なる世紀」「壮麗なる世紀」「煌びやかな世紀」などを意味し、英題は『The Magnificent Century』である。

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概要

オスマン帝国の最盛期を築いた第10代皇帝スレイマン1世[注 1]の治世下の帝都コンスタンティノープルイスタンブール)のトプカプ宮殿と、そのハーレム(後宮)で繰り広げられた、女たちの嫉妬欲望恋愛・プライドによって引き起こされた喧嘩いじめ陰謀を中心に、それに加えて男たちが行ったヨーロッパ諸国との戦争や権力争い、男の側の恋心も描いた、大河ドラマの超大作[注 2]

トルコ語のオリジナル版は、放送時間は1回当たり約90分 - 約150分(約1時間半 - 約2時間半)と尺が長く、全139回。2011年にトルコのショーTV(Show TV)で、2012年 - 2014年にはスターTV(Star TV)で放映されて大ヒットし、多数の賞を受賞した[3][4]

主役の皇帝スレイマンは、トルコ人俳優ハリット・エルゲンチュ英語版トルコ語版がシリーズを通して、即位から崩御までを演じた。このドラマで皇帝スレイマンと並び重点を置いて描かれるヒュッレム(戦争で家族を殺され一旦は囚われの身となり奴隷となった状態から、献上されハレムに入り皇帝の寵愛を得てのしあがり、ついには皇妃(ハセキ・スルタン)英語版トルコ語版にまで上り詰めた女性ヒュッレム・スルタン)はトルコ系ドイツ人女優メルイェム・ウゼルリ英語版トルコ語版が演じ、この作品が大ヒットした結果、一気にスターダムにのし上がった。

日本では、各回を分割して日本語字幕を付したバージョンが制作され、2017年からテレビ放映・ネット配信が開始された。詳しくは、#日本での放送を参照。

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評価

本作は、史実をもとに大幅に脚色されたフィクションであり、トルコ本国で放映が始まるとともに人気ドラマとなり、高視聴率を記録する大ヒット作となった。中東・東欧・アジア・北米をはじめとする約90以上の国や地域で放送され、全世界で8億人もの視聴者を熱狂させたとされている[5][6]

トルコなどでの評価・批判・論争

時代劇ドラマというものは、放送局と制作会社が視聴者の趣向に合わせて制作する娯楽作品であり、史実通りのドキュメンタリーではない。本作も史実を題材としながらも視聴者に合わせて大幅に脚色されており、トルコ本国で放映が始まるとともに人気ドラマになっていったが、放送当初から保守層や現在のオスマン家(皇帝スレイマンとヒュッレム妃の末裔)、与党・公正発展党所属の議員や放送当時、首相を務めていたレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領からの激しい批判にさらされ[邦訳記事 1][邦訳記事 2]、放送打ち切り論まで取り沙汰された[邦訳記事 3] ため、演出の一部を変更するなどの対策が取られた[7]。批判や論争には、次のようなものがある。

  • スレイマン1世の人物像
    道楽好きで女性からの誘惑に弱い人物として描かれている。彼は、ドラマで描かれている姿とは反対に、ハーレムではなく、戦場において一生を過ごした。「このドラマの演出は皇帝だけでなく歴史家への侮辱である[邦訳記事 4]」。
  • ドラマへの擁護
    初回の放送は、ハレムの暮らしと飲酒が強調され、ゴシップ記事のような内容だった。だが、偏見から遠い歴史学者は「これはテレビドラマだ、ドキュメンタリーではない」と言う。史実どおりに作ったら、ドキュメンタリーどころか、つまらない歴史の授業になるかもしれない。テレビドラマというのは、視聴率と広告収入のために、視聴者の興味を引くような要素に重きを置いて、フィクションをでっち上げるものだ。歴史を学びたいのなら、学者の本を読むことだ[邦訳記事 5]
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おもなキャストとスタッフ

要約
視点

メイン・キャスト

ここでは、日本語字幕版において日本語でクレジットされた俳優とその配役をメイン・キャストとして掲げる(表中の数字は、出演したシーズンを示す)。脇役も含めた詳細な配役は、#フル・キャスト を参照。

さらに見る 俳優名, 出演 ...


主要スタッフ

さらに見る 原作・脚本, 監督・演出 ...

※制作会社である TIMS PRODUCTIONS(ティムズプロダクションズ)は、2006年にプロデューサーのティムル・サウジュによって設立され、数々の人気ドラマ、映画の制作を手がけているトルコ最大手の制作会社である。[16]


ドラマの登場人物

皇帝の家族や妃達

スレイマン1世
  • 登場シーズン:1-4
演 - ハリット・エルゲンチュ
オスマン帝国の第10代スルタン(皇帝)。
史実ではモハーチの戦いや、第一次ウィーン包囲などを敢行してオスマン帝国の最盛期を創出する。
劇中では、道楽好きで女性からの誘惑に弱い人物として描かれる。ヒュッレムの美貌に見とれ、最終的には彼女と法的な結婚をするにまで至る。
シーズン1-2後半までは華々しい遠征の勝利や的確な判断で公正なる政治を行う名君として描かれるが、シーズン3後半からシーズン4は身内の苦悩や皇帝としての使命、持病に悩まされる。
最終的に1566年、ハンガリーのスィゲトヴァールに遠征するためトプカプ宮殿を出たが、二度と戻らずにスィゲトヴァールで陣没する。今際の時に聞こえた言葉はイブラヒムの声であった。
ヒュッレム
  • 登場シーズン:1-4
演 - メルイェム・ウゼルリ / ヴァーヒデ・ペルチン
ルテニア人の女奴隷で貧しい司祭の娘。
クリミア・タタール人に捕まり、友人のマリア(ギュルニハル)と共にオスマン帝国へ売られる。ハレム入り後は、その美貌で皇帝スレイマンを我が物にし、最終的にはスレイマンと法的な結婚をして、ハセキ・スルタン(皇后)にまで上り詰める。
シーズン1-2まではヒュッレムが後宮の支配者になるまでの過程が描かれ、シーズン3-4前半はスレイマンの妹たちとの争い、そしてシーズン4後半は自身の息子を皇帝にするべく様々な策を張り巡らせていくことになる。
史実では、ロクセラーナ(ロシア人の女)と呼ばれ、スレイマンと法的な結婚をして史上初めてオスマン帝国の正式な皇后となる。後世のハレムの人々が政治に口を出す原因を作り出した。
母后 ハフサ・アイシェ
  • 登場シーズン : 1-2
演 - ネバハット・チェフレ
クリミア・ハン国君主ギレイの娘。
オスマン帝国第9代皇帝セリム1世の元に嫁ぎ、スレイマンを産む。劇中では、ハレムの秩序維持を最優先にし、争い事は望まないため、事件は闇に葬ろうとする。主にマヒデブランと手を組み、ヒュッレムをハレムから追い出そうとする。
劇中でも史実通り、1534年に没し、彼女の死によってヒュッレムを止められる人物はいなくなる。
マヒデブラン
  • 登場シーズン:1-4
演 - ヌル・フェタホール
スレイマンの第二夫人。
マニサ赴任時代のスレイマンの寵妃で、スレイマンとの間に皇子ムスタファを授かる。しかしヒュッレムの出現により、スレイマンの愛はヒュッレムに移ってしまう。それでも皇子の母親として唯一の地位を持っていたものの、メフメトを出産したヒュッレムによってその地位もなくなる。
最終的にはスレイマンの不興を買ってしまい、息子と共にマニサへ赴任する。
シーズン1-3は主にトプカプ宮殿でヒュッレムに対抗するためにスレイマンの妹たちと手を組んで様々な策を講じていく。シーズン3後半からシーズン4にかけてはムスタファを次の皇帝にすべくマニサ(後にアマスィヤ)にて尽力する。
シーズン4後半においてムスタファが粛清されると自殺しようとするが思いとどまり、ブルサにて亡きムスタファのために祈り続ける生活を送り、スレイマン、ヒュッレム2人の死を見届けた。
史実では、ほぼ劇中通りだが、ヒュッレムに暴行を加えたという事実はない。
ハティジェ・スルタン
  • 登場シーズン : 1-3
演 - セルマ・エルゲンチュ
スレイマンの妹で皇女。
イブラヒムに恋をしており、彼とは両思いだがお互い気持ちを伝えられずにいる。その事を知っているのはギュルフェムだけだったが、ヒュッレムに感づかれる。ヒュッレムとマヒデブランの対立に嫌気がさし、時には皇女としての威厳を見せるが、マヒデブランがヒュッレムに毒を盛ったこともあり、次第にヒュッレムの味方をするようになる。
イブラヒムとは色々あった末に結ばれるが流産や子供の死など悲惨な運命を辿る。
シーズン2からは性格に変化が見られ、感情の上下が激しくなり、イブラヒムとの関係も拗れてしまう。そしてシーズン3にてイブラヒムが粛清されると、マヒデブラン達と手を組んでヒュッレム排除のために行動する。
ギュルフェム・ハートゥン
  • 登場シーズン:1-4
演 - セレン・オズテュルク
スレイマンの第一夫人。
1521年時点(劇中におけるシーズン1)ではもはやスレイマンからの寵愛はなく、ハティジェ皇女のよき理解者、相談相手となっている。
ハティジェとイブラヒムの恋を陰ながら支える。
ハティジェ、マヒデブランとヒュッレムのハレムでの権力闘争には積極的に加担しなかった為、ヒュッレムからはある一定の信頼を得ている。
シーズン3-4ではスレイマンの良き理解者として支え、ヒュッレムとの関係も良好なものとなっている。しかしシーズン4にて徐々に溜まっていた怒りが暴発し、悲惨な運命を辿る。
ベイハン・スルタン
  • 登場シーズン:1-3
演 - Pınar Çağlar Gençtürk
スレイマンの妹でハティジェの姉。
シーズン1序盤にて悪徳を働いていた夫を兄スレイマンによって粛清され、スレイマンに対して激しく怒り、『あなたはもう兄ではない。』と言い放ち、スレイマンとの関係は最悪なものになった。
しかしシーズン3にてハティジェとイブラヒムの関係を修復するために尽力し、自身もスレイマンと和解に至った。
シャー・スルタン
  • 登場シーズン:3
演 - Deniz Çakır
スレイマンの妹でハティジェの姉。
シーズン3にて登場し、同シーズンにおけるヒュッレム最大の敵として立ちはだかる。
ハティジェ、マヒデブランと手を組んでヒュッレムに対して数々の罠を仕掛け、幾度にわたり窮地に落とすものの、自身もヒュッレムの罠に嵌ったり、予想外のことが起きると大きく取り乱す。
ファーリエを初めとする刺客を何度かヒュッレムに送ったものの、最終的にヒュッレムの娘であるミフリマーフにの策に嵌って帝都から去った。
ファトマ・スルタン
  • 登場シーズン:4
演 - Meltem Cumbul
スレイマンの妹。
シーズン4におけるヒュッレム最後の敵。
ハティジェとイブラヒムの子であるフーリジハンを連れて帝都イスタンブールに現れる。
常に笑顔を絶やさない不気味な人物で、姉妹であるシャー・スルタンとまったく逆の性格をしている。
シーズン4後半においてヒュッレムに対して刺客を送り込み、それを知ったスレイマンによって宮殿から追放される。

皇子・皇女たち

シェフザーデ・ムスタファ
  • 登場シーズン:1-4
演 - メフメト・ギュンシュル(S2-4)
マヒデブランとスレイマンの子。
第1皇子であり、人望にあふれ勇猛果敢で信仰深い皇子で、後に生まれるヒュッレムとスレイマンの異母弟妹達も平等に愛し、弟妹達からは懐かれている。
シーズン3-4において徐々に父スレイマンとの間に確執が生まれ、最終的に粛清されてしまう。
シェフザーデ・メフメト
  • 登場シーズン:1-3
演 - Gürbey İleri(S3)
ヒュッレムとスレイマンの第1子。
第2皇子であり、異母兄ムスタファとは非常に仲が良く、兄によく懐いている。
シーズン2-3ではヒュッレムによって次期皇帝として育てられ、さらにスレイマンにも有力な後継者として見られていくほど成長し、好青年になるが、シーズン3最終話において天然痘に罹って病死する。
ミフリマーフ・スルタン
  • 登場シーズン:1-4
演 - ペリン・ペキンオウル(S3-4)
ヒュッレムとスレイマンの一人娘。
唯一の皇女であり、スレイマンからは『太陽と月の姫』と呼ばれて溺愛されている。
皇帝近侍マルコチョールやタシュルジャルといった男性たちと異性として親交を深めるが、母ヒュッレムの意向でまったく興味のないリュステムと結婚することになってしまう。しかし、後にシャー・スルタンから『小さなヒュッレム』と言われるほどたくましくなっていく。
シーズン4では亡き母ヒュッレムの役目を果たそうと尽力し、後宮の支配者として君臨する。
シェフザーデ・セリム
  • 登場シーズン:1-4
演 - エンギン・オズトゥルク(S4)
ヒュッレムとスレイマンの第二子。
ヒュッレム待望の2人目の皇子として生まれた皇子で、後のオスマン帝国皇帝セリム2世である。
弟のバヤズィトとは非常に仲が悪く、スレイマンやヒュッレムが諌めても顔を合わせる度に度々喧嘩をしている。
シーズン4では度々酒に入り浸り、妻であるヌールバーヌや母ヒュッレムにやめるように言われているが禁酒できずにいる。さらにヒュッレムの死後、遂にバヤズィトとは軍を率いて衝突することになる。
シェフザーデ・バヤズィト
  • 登場シーズン:2-4
演 - アラス・ブルト・イイネムリ(S4)
ヒュッレムとスレイマンの第三子。
勇猛果敢である反面、自身の怒りを抑えきれないという欠点を持つ皇子だが、母ヒュッレムに贈り物を贈ったり、父の忠告は素直に受け入れる性格。
兄であるセリムとは非常に仲が悪く、スレイマンからは『兄に敬意を払え』と忠告されるほどである。
シーズン4ではイブラヒムとハティジェの子であるフーリジハンと異性としての仲を深める一方、ヒュッレムの死後に兄と衝突することになる。
シェフザーデ・ジハンギル
※登場シーズン:2-4
演 - Tolga Sarıtaş
ヒュッレムとスレイマンの末子。
幼少の頃から病気を患っている為、両親からは非常に過保護に育てられた。身体が弱い一方で、読書などに勤しむ勤勉な面も見られ、母ヒュッレムには素直である。
シーズン4では兄達の衝突に苦悩し、遂に異母兄ムスタファの粛清を受けて病状が悪化して病死する。

後宮の人々

スンビュル・アー
  • 登場シーズン:1-4
演 -
アフィフェ・ハートゥン
  • 登場シーズン:3-4
演 -
ニギャール・ハートゥン
  • 登場シーズン:1-3
演 - フィリズ・アフメット
後宮女官長。
図に乗りやすいヒュッレムを根気強く諭して味方する。普段は冷静沈着で仕事をテキパキとこなす能吏だが、強引なイブラヒムに弱い。
シーズン2ではイブラヒムと不倫関係になってしまい、最終的に子まで授かってしまい、苦悩する。
シーズン3からはハティジェやシャー皇女たちからいいように使われる。さらにリュステムとの結婚を強要され悲観にくれる。時にヒュッレムの、時には皇女達の味方をして上手に立回るが、S3の83話にて錯乱し、崖から身を投げて自殺する。
ファーリエ・カルファ(ディアナ)
  • 登場シーズン:3-4
演 - Burcu Güner
後宮女官長。
マニサの市場にてさまよっていた所をムスタファ皇子によって保護され、その恩からマヒデブランの忠実な女官となる。そのため、シャー・スルタンやハティジェ達からヒュッレム暗殺の刺客として送り込まれるが、逆に失敗し、ヒュッレムによって助けられる。
その後はヒュッレム付き女官となってヒュッレムの忠実なる下僕として様々なところで行動する。
シーズン4でも変わらずヒュッレムに忠誠を誓っており、スンビュルやヒュッレムからも信頼されている。
ヒュッレム亡き後は、ヒュッレムがスレイマンから贈られた指輪をヒュッレムの遺言通りに一緒に埋めようと探していたところをヌールバーヌによって盗人の冤罪で投獄される。その後脱獄し、ヒュッレムの仇としてヌールバーヌを殺害しようとするも、逆にヌールバーヌに刺されて死亡する。
ギュルシャー・ハートゥン
  • 登場シーズン:1-3
演 - ニハン・ブユクアーチュ
マヒデブラン付き女官。
マヒデブランの忠実な下僕として働くが、暴走してしまうことが多々ある女官である。
シーズン2後半においてマヒデブランから解任され、途方に暮れているところをヒュッレムに保護される。
その後はヒュッレムの忠実な女官として働き、ヒュッレムの為に様々な工作をする。
フィダン・ハートゥン
  • 登場シーズン:2-4
演 - Gamze Dar
当初はヒュッレムの女官であったが、後にマヒデブラン付き女官になる。
マヒデブランには忠誠を誓っており、ムスタファが粛清され、ブルサに追放されたマヒデブランにも同伴し、苦しい生活を送るマヒデブランを支え続け、ヒュッレムの死後もマヒデブランを支え続けた。

皇帝の近臣達

イブラヒム
  • 登場シーズン:1-3
演 - オカン・ヤラブク
スレイマンの腹心。
スレイマン自身から友人であり、部下であり、弟でもあると言われるほど信頼されている。
当初は鷹匠頭として、次に小姓頭になり、次第に出世を重ね、最終的に大宰相に上り詰める。
ヒュッレムを危惧し、彼女を排除しようと様々な策を張り巡らせるも、最終的にヒュッレムの妄言によってスレイマンに処刑される。
史実では、皇太子時代のスレイマンとマニサで出会った人物で、劇中のように小姓頭から大宰相にまで上り詰めたあと、最終的にスレイマンによって処刑された。(理由は不明で、ヒュッレムの暗躍があったとも言われる。)


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シリーズの全容

要約
視点

トルコで放送されたオリジナル版シリーズの全容を示す。いずれも、毎週水曜日の20時から放映された。

さらに見る シーズン, 回数 ...

日本での放送

翻訳は『トルコ狂乱』やノーベル文学賞作家オルハン・パムク『黒い本』などを手掛けた鈴木麻矢が担当している。

シーズン1

本作のオリジナル版が日本で放送される連続ドラマとしては尺が長過ぎるためかシーズン1(全24回)の各回を2話ずつに分割して日本語字幕を付したバージョン(全48話)が制作され、2017年8月7日(深夜24時)から衛星放送チャンネル銀河によってテレビ放映が、翌8月8日から動画サイトHuluによって動画配信が開始された。

シーズン2

シーズン1の視聴率が想定を上回る好評だったため、シーズン2(全39回)も全79話に分割して、2018年7月23日(深夜24時)からチャンネル銀河によって放映され[17]、翌7月24日からHuluによって動画配信が開始された[18]

シーズン3

2019年8月8日深夜から、チャンネル銀河で放映開始。また2019年は「日本におけるトルコ文化年」でもあることと絡めて、駐日トルコ共和国特命全権大使ハサン・ムラット・メルジャン(Hasan Murat Mercan)からシーズン3日本初放送にメッセージが寄せられた[19][20]

シーズン4

2020年8月3日より、チャンネル銀河で日本初放送[21]

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衛星放送
  • チャンネル銀河[22]
    • シーズン1[23]
      1. 2017年8月7日 - 10月11日に日本初放映(平日の深夜24:00から放映。再放送は9月6日 - 11月10日)。
      2. 2018年5月16日 - 7月20日に再放映。
    • シーズン2[24]
      1. 2018年7月23日 - 11月12日に日本初放映 [注 12] (平日の深夜24:00から放映。再放送は2018年8月4日-2019年2月2日、毎週日曜日8:30から3話連続放映)。
      2. 2019年5月23日 - 7月22日に再放映(平日の深夜26時-28時に2話連続放映)
    • シーズン3[25]
      1. 2019年8月8日 - 12月16日に日本初放映 [注 13] (平日の深夜24:00から放映。再放送は2019年11月2日- (終了未定)、毎週土曜日深夜25:00-28:00に3話連続放映)。
    • シーズン4
      1. 2020年8月3日 - 12月9日に日本初放映
  • BS日本BS日テレ:日本テレビの系列)[26]
    1時間の放送枠に収めるために、いくつかのシーンがカットされていると思われる。
    • シーズン1:2018年10月1日から12月5日まで初めて放映された。
    • シーズン2:2019年1月7日から5月3日まで放映された。
    • シーズン3:
動画配信サービス(VOD)
  • Hulu日本テレビの系列)[27]
    • シーズン1:2017年8月8日 0:00から動画配信が順次開始された。
    • シーズン2:2018年7月24日 0:00から動画配信が順次開始された。
    • シーズン3:2019年8月9日 0:00から動画配信が順次開始された。
    • シーズン4:2020年8月4日 0:00から動画配信が順次開始された。
  • GYAO!Huluの株主であるヤフーの系列):2017年12月1日 - 2018年5月28日の期間限定で、順次公開されている[28]
  • AbemaTVサイバーエージェントテレビ朝日が出資) :2018年5月1日 0:00 から 無料で放送開始(放送後2週間、無料で視聴可能)。放送後は「Abemaビデオ」という有料配信サービスでオンデマンド視聴が可能[29]
  • Amazonビデオ [30]
    • シーズン1:2018年7月25日から全48話の動画配信が同時に開始された。
      第1話-第2話は、48時間レンタルなら0円で視聴が可能。第3話以降は、SD(標準画質)かHD(高画質)か、レンタルか購入かによって購入価格が異なる。
  • Rakuten TV(楽天TV:楽天が運営)[31]
    • シーズン1:2018年10月26日からストリーミング配信を開始(第1話-第2話のみ無料)。
  • フジテレビオンデマンド(FOD、フジテレビジョンが運営)[32]
    • シーズン1: (配信開始日は不詳)-2019年8月31日まで、全48話が同時に配信されている。
  • TVer(ティーバー、民放公式テレビポータル)[33]
    BS日テレ(上記参照)の放送分が、放送日から2週間限定で視聴できる。
  • Paravi(パラビ) [34]
    • シーズン1: 2019年8月9日~2020年8月8日に動画配信。
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フル・キャスト

要約
視点

ここでは、日本語字幕版ではクレジットされていない助演俳優も含めた役柄別のキャストの一覧を示す。ウィキペディアの トルコ語版の記事キャラクター一覧)、英語版の記事イタリア語版の記事スペイン語版の記事、並びに IMDbFull Cast & Crew(英語)、トルコ語による情報サイト TurkceAltyazi.orgSinematurk.comMuhteşem Yüzyıl Wiki FANDOM powered by Wikia などによる。

★ は日本語で俳優名がクレジットされる #メイン・キャスト、 * はオープニングのタイトルロールで俳優名がトルコ語表記でクレジットされるキャストを示す。「出演」欄の数字およびS1、S2・・・は、シーズンを示す。

皇帝・皇族と寵妃たち

さらに見る 俳優名, 出演 ...

後宮の使用人や側女たち

さらに見る 俳優名, 出演 ...

皇子・皇女たちに仕える人々

さらに見る 俳優名, 出演 ...

政治家や宮廷の官僚たち

さらに見る 俳優名, 出演 ...

ヨーロッパや東方の君主や大使

さらに見る 俳優名, 出演 ...

その他の人々

さらに見る 俳優名, 出演 ...

ゲスト出演者や端役

オープニングのタイトルロールではクレジットされない端役など。

さらに見る 俳優名, 出演 ...
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シーズン1

要約
視点
シーズン1は、トルコ語オリジナル版では第1回-第24回であり、2011年1月5日-6月22日に放映された。
日本語字幕版では第1話-第48話であり、2018年8月7日(深夜)-10月11日(深夜)にチャンネル銀河でテレビ初放映され、Huluではそれぞれ翌朝付で動画配信が開始された。

シーズン1の各話のあらすじ

以下、「回」はトルコ語オリジナル版の回数を、「話」は日本語版の話数を、「サブタイトル」は日本語版の副題を示す。

さらに見る 回, 話 ...
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シーズン2

シーズン2は、トルコ語オリジナル版では第25回-第63回(全39回)であり、2011年9月14日-2012年6月6日に放映された。
日本語字幕版では第1話-第79話であり、2018年7月23日(深夜)-11月12日(深夜)にチャンネル銀河でテレビ初放映され、Huluではそれぞれ翌朝付で動画配信が開始された [注 12]。オリジナル版の各回は原則として2話ずつに分割されたが、最終回の第63回[97] は第77話-第79話に3分割された。

シーズン2の各話のあらすじ

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シーズン3

シーズン3の各話のあらすじ

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シーズン4

シーズン4の各話のあらすじ

さらに見る 回, 話 ...
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スピンオフ・ドラマ

オスマン帝国史上最も権力を持った女性の世として、2015年から2017年にかけて『新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜』(原題:Muhteşem Yüzyıl: Kösem(ムフテシェム・ユズユル:キョセム))が2シーズン製作された。

ヒュッレムの子で第11代皇帝セリム2世の子ムラト3世の孫の代の治世時。第14代アフメト1世に妃として迎えられたギリシャ出身のキョセム・スルタン(アナスタシア)が第15代および第16代皇帝を排斥しつつ、自らの皇子2人を第17代ムラト4世と第18代イブラヒム1世としてそれぞれ帝位につけ、主に第13代皇帝の妃サフィエや第18代イブラヒム1世の妃トゥルハンと争いながら権力を持つ母后となり、さらに孫の第19代メフメト4世の代にも実権を握り、オスマン帝国が最大版図を誇った17世紀の時代を生きた歴史的スピンオフ・ドラマ。なお舞台セットや使用楽曲は本編の『オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜』と一部共通となっている。

日本では2021年8月からチャンネル銀河で放送されている。

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ソフト化

本作の日本語版は、シーズン1のみDVDとしてソフト化されて、株式会社ツイン[98]から発売されている[99]

DVD

さらに見る シーズン, SET ...

オリジナル・サウンドトラック

要約
視点

本作のオリジナル・サウンドトラック・アルバムは、次の2点があり、Apple MusicAmazon Musicなどの音楽配信サービスで聴くことができる。作曲者は、Fahir Atakoğlu, Aytekin Ataş & Soner Akalın。

  1. Muhteşem Yüzyıl Vol.1 (Orijinal Dizi Müzikleri)(2013年)[100]
  2. Muhteşem Yüzyıl, Vol.2 (Orijinal Dizi Müzikleri)(2014年)[101]
Muhteşem Yüzyıl Vol.1 (Orijinal Dizi Müzikleri)
さらに見る 曲名(トルコ語), 曲名(英語) ...
Muhteşem Yüzyıl, Vol.2 (Orijinal Dizi Müzikleri)
さらに見る 曲名(トルコ語), 曲名(英語) ...

関連年表

要約
視点

劇中で明示されている年月日(西暦)など、関連する年表を西暦で示す。

さらに見る 西暦年, おもな出来事(ドラマの時代より前の史実) ...


関連用語解説

要約
視点

ドラマの舞台

Thumb
スレイマン時代の後、17世紀初頭のオスマン帝国の版図(1609年)。州(エヤレト)ごとに区分されている。

オスマン帝国

1299年から1922年までの間に存在した大帝国。
劇中では主に1521年のスレイマン即位、1566年のスレイマン崩御の約45年間を描く。
モハーチの戦いでハンガリーを征服し、第一次ウィーン包囲でキリスト教ヨーロッパ世界に大打撃を与え、さらにプレヴェザの海戦で地中海の制海権も獲得し、スレイマン時代に最盛期を迎える。
スレイマン1世率いるオスマン帝国は、ヨーロッパ世界に「オスマンの衝撃」と呼ばれた。

ハンガリー王国

ラヨシュ2世率いる国。
劇中では、史実と同じくスレイマン1世の攻撃によってベオグラードを喪失、さらに1524年のモハーチの戦いによってラヨシュ2世自身も戦死し、ハンガリーは1699年までオーストリアとオスマンによる二分割統治が行われるようになる。

サファヴィー朝ペルシア帝国

東方に存在した帝国。
スレイマン時代の後期におけるオスマン帝国の最大のライバル国。スレイマン自身が3回にわたって遠征を行い、オスマン帝国と度々衝突した。
史実では、スレイマンはサファヴィー朝に3回遠征を行い、現在のトルコイラン間の国境が確立した。

クリミア・ハン国

劇中では主に「クリミア」と呼ばれる。
オスマン帝国の従属国で、スレイマンの母后ハフサの祖国である。ヒュッレムを誘拐したのは、このクリミア・ハン国である。

神聖ローマ帝国

スレイマンの最大のライバルとなる、カール5世が率いる国。しかしその実態はドイツ諸侯が集まっただけの連邦国家に過ぎない。

宮廷の組織と人々

皇帝
小姓
小姓頭(ハス・オダ・バシュ)
宦官
側女と皇帝妃

隆盛期オスマン帝国の支配と軍人・官僚たち

オスマン帝国は元来は「ガーズィー」と呼ばれる遊牧民主体の戦士集団の連合国家であったが、やがてオスマン家が古くからのトルコ系軍人や有力者らを抑え、君主としての専制支配を確立した。異教徒であるキリスト教徒の男子を強制徴用してイスラムに改宗させて教育し、軍人・官僚とした(デヴシルメ制度)。カプクルと呼ばれるこれらの軍人・官僚は、皇帝直属の常備軍(イェニチェリ)を構成し、彼らに絶対的な忠誠を誓わせることによって、オスマン家の皇帝権力が成り立っていた。

オスマン帝国は、行政区分として州軍政官(ベイレルベイ)が統治する (エヤーレト)に分けられ、各州はさらに県軍政官(サンジャクベイ)が統治する(サンジャク)に分けられていた。戦争が起こると、スィパーヒーと呼ばれるトルコ系の在郷騎士たちは県軍政官の配下として戦地へ赴き、州軍政官が各州の全スィパーヒーを統括した。スレイマンの時代の頃(16世紀)には、県軍政官・州軍政官のほとんどが異教徒からの改宗者であるカプクルで占められるようになった。[135]

大宰相
宰相
州軍政官(ベイレルベイ)

ベイレルベイオスマン語بكلربكیトルコ語beylerbey [136])は、オスマン帝国の軍司令官、 軍管区長官。ドラマの日本語字幕では 州軍政官 と訳されている。軍組織としては、その配下に#県軍政官を従える。建国当初は遊牧民主体の騎兵を束ねる軍司令官に過ぎなかった。14-15世紀以降は、州を監督する軍管区長官として、地方行政の根幹をなす最高の官職となり、御前会議に列席して宰相や大宰相に昇進するための前職の一つとして位置づけられるようになっていった[137]

ドラマでは、皇女シャーの夫ルトフィーがルメリ州軍政官で、またリュステムがディヤルバクル州軍政官に昇進する。

県軍政官(サンジャクベイ)

宗教関係者の組織や官職

イスラムの長老(シェイヒュルイスラーム)
軍法官(カザスケル)

カザスケルオスマン語قاضي عسكر「軍人の法官」、トルコ語Kazasker [138])は、オスマン帝国における#法官(カーディー)の最高位。ドラマの日本語字幕では、軍法官 と訳されている。14世紀に創設されて、全カーディーを統括する役割を担った。帝国の領土が拡大した16世紀後半に、バルカン領土を管轄するルメリ・カザスケリ(ドラマの日本語字幕では ルメリ軍法官)とアナトリア領土を管轄するアナドル・カザスケリ(アナドル軍法官)に増員され、ルメリ軍法官が上位とされた。御前会議にも列席して、イスラム法の専門家として、国政に参与した。イスラム法学者の官職組織(イルミエ)の中では#イスラムの長老に次ぐ高位に位置づけられた[139]

ドラマでは、エブッスードがルメリ軍法官に昇進した。

法官(カーディー)

カーディーオスマン語قاضيトルコ語Kadı [140])は、イスラム社会における裁判官で、主要な都市などに配置された。ドラマの日本語字幕では、法官 と訳されている。オスマン帝国では、その職階に応じて、日給や事務手数料が定められ、徴税などの地方行政にも携わった[141]

ドラマでは、帝都の法官として、エブッスードが登場し、マニサでも法官が登場している。

称号・敬称など

ヒュンカールム(陛下)

オスマン帝国の皇帝を指す敬称として、ヒュンカール (オスマン語خنکارトルコ語Hünkâr [142])などが用いられる。皇帝当人に呼びかけるときは、ヒュンカールムHünkârım)またはヒュンキャールムと言う。この呼称は、このドラマの中でも用いられており、英訳すると my sovereign (我が君)であり、Your Imperial Majesty(皇帝陛下)に相当する[143]

パシャ

パシャ (オスマン語پاشاトルコ語paşa [144])は、オスマン帝国の高官を指す称号。ドラマの中では、大宰相となったイブラヒムは、イブラヒム・パシャまたは単にパシャと呼ばれる。

アー

アー (オスマン語آغا [145]トルコ語ağa [146])は、オスマン帝国の軍人や官僚などを指す称号[147]。ドラマの中では、宦官であるスンビュル、ギュル、キラズ、料理長であるシェケル、主馬頭であったときのリュステムらがこの敬称を付けて呼ばれている。

ハートゥン

ハートゥン (オスマン語خاتونトルコ語hatun [148])は、オスマン帝国では、高貴な身分の女性(貴婦人)や夫人などの敬称として用いられた[149]。ドラマの中では、皇帝妃だが皇帝の子を失ったギュルフェム、皇族付きなど高位の女官たち(ダイェ、ギュルシャー、アフィフェ)、夫人らがこの敬称を付けて呼ばれている。

カルファ

カルファ (オスマン語قلفهトルコ語kalfa [150])は、オスマン帝国の女官の身分・敬称の一つ。このドラマの日本語字幕では「女官長」と表記されているが、史実では「女官見習い」のような意味を持ち[151]、ウスタ(親方)[152] の下位で、ジラク[153] の上位に当たる。ドラマの中では、ニギャールやファーリエが女官長としてカルファと呼ばれている。

関連項目

登場人物の記事

関連する建造物

関連作品

  • 夢の雫、黄金の鳥籠篠原千絵による日本の少女漫画(2018年4月時点で、単行本11巻が発行、雑誌連載中。)
    皇帝スレイマンの妃ヒュッレムがヒロイン。ヒュッレムと小姓頭イブラヒム、皇女ハディージェ(ハティジェ)とアルヴィーゼ・グリッティがそれぞれ禁断の恋仲になる点などが「オスマン帝国外伝」と大きく異なる(「オスマン帝国外伝」では、イブラヒムとハティジェが禁断の恋仲になり、ヒュッレムとイブラヒムは対立関係になる)。
    「オスマン帝国外伝」シーズン2の放映中に、篠原千絵からチャンネル銀河にコメントが寄せられた[154]
オスマン帝国を舞台とする作品

参考文献

オスマン帝国全般
  • 鈴木董『オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」』講談社講談社現代新書)、1992年。ISBN 978-4-06-149097-0
  • テレーズ・ビタール著 鈴木董監修 富樫瓔子[155] 訳『オスマン帝国の栄光』創元社、1995年。ISBN 978-4-422-21111-4
  • 林佳代子『オスマン帝国の時代』山川出版社(世界史リブレット)、1997年。ISBN 978-4-634-34190-6
  • 林佳代子『オスマン帝国 500年の平和』講談社講談社現代新書)、2016年。ISBN 978-4-06-292353-8
  • 小笠原弘幸『オスマン帝国 繁栄と衰亡の600年史』中央公論新社中公新書)、2018年。ISBN 978-4-12-102518-0
ロードス島遠征について

脚注

外部リンク

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