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カトキハジメ

日本のメカニックデザイナー ウィキペディアから

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カトキ ハジメ1963年12月3日 - )は、日本のメカニックデザイナーイラストレーター[1]埼玉県出身。

概要 かとき はじめ カトキ ハジメ, 本名 ...

ガンダム』シリーズなどのアニメ作品や『電脳戦機バーチャロン』『スーパーロボット大戦』シリーズなどのゲームメカニカルデザインを手がけるほか、イラストレーターとしてCG作品集『GUNDAM FIX』などを発表している[1]。また、それらの派生商品であるプラモデルアクションフィギュアなどの玩具[注 1]の監修・プロデュースを担当したり、アニメ作品の監督・演出を手掛けたりなど、多彩な活動を行っている。

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人物

要約
視点

大学機械工学を専攻。趣味が高じて在学中より雑誌等のイラストレーションを描いたり漫画家アシスタントをしたりするようになる[2]

1987年、素人時代に模型雑誌モデルグラフィックスの連載企画『ガンダム・センチネル』で手掛けたメカニックデザインやSF設定で一躍脚光を浴びる[2]。その後、サンライズバンダイの本家のガンダムシリーズのメカデザインやデザインのリファイン(通称"カトキ版")を手掛けるようになる。以降、同シリーズのプラモデル(ガンプラ)のコンセプトデザインを担当するなど、一貫して関わり続けている。

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』においては、河森正治がデザインを行った前半の主役機ガンダム試作1号機の、機構部分などのデザインを担当した際に自らの観点で修正(リファイン)を行い、その延長として後半の主役機のガンダム試作3号機(GP03)等、大半をデザインした。オリジナルである河森の試作1号機について「デザインはあまり好きじゃないけど」「(カトキハジメの主観で、特にガンダムという作品において既存のものから浮いたデザインは)メカデザイナーの自己満足であってファンは喜ばないと思います」とコメントをしている[3]。その主張は、既存作の『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』用に起こされたメカニックデザインを、『ガンダム・センチネル』『機動戦士ガンダム0083』中に取り入れる試みなどにも現れている[注 2]

仕事はメカニックデザインが中心ではあるが、雑誌のイラストレーションやパッケージアートを描いたり写真撮影を行ったりすることもある[2]。またメカだけでなくキャラクターの画稿を描くこともある。活動の場をプロに移してからはリアル志向のメカ・人物以外の画風を披露する事は稀だが、同人作家時代の『超時空要塞マクロス』のオペレーター三人娘の水着カット等、『電脳戦機バーチャロン』のCDジャケットに女性型メカのフェイ・イェンの擬人化イラスト、『涼宮ハルヒの憂鬱』のアンソロジー出版物にイラストを描く等、その芸の幅はパブリックイメージよりも広い。

2013年に短編アニメ4本で構成されるオムニバス映画SHORT PEACE』の中の1本「武器よさらば」で初めてアニメ監督を務めた[4][注 3]。また、2014年7月から上映・発売された『ガールズ&パンツァー』OVA「これが本当のアンツィオ戦です!」では、絵コンテで参加した。

ガンダム関連ではアレンジワークが多い事から、オリジナルのデザイナーである大河原邦男と対比されることが多い。主役機デザインコンペで『機動戦士Vガンダム』は採用されたが、続く『機動武闘伝Gガンダム』『新機動戦記ガンダムW』では大河原のデザインが採用された。 『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』では、作品の主要支持層である女性に対してデザインの方向性についてアンケートを取るなど、それまでには無かったアプローチを試みた。

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作風

現実の兵器・銃器や航空機、宇宙船などの特徴を採り入れた、情報量の多いメカデザインを得意とする。工業製品的と評される作風は、パブリックな記号をデザインに取り込む事でフィクション性を低くする為の手法としている。

ガンダムの原作者富野由悠季からは、Vガンダムのデザインワークに対し「彼の絵の晴れやかなルックスがあったおかげで、救われた」「エンジェル・ハイロウのデザインを彼にまかせたらもっといい形になっていたでしょう」[6]と評価する一方、「旧来のガンダム的なものに汚染されている」「オーバーデコレーションにしかならない」との酷評もある。同監督作品の∀ガンダムにカトキの方から参加の意向を伝えたものの断られた[7]

漫画家の吉崎観音、作家の福井晴敏、イラストレーターの新川洋司等は彼のファンを公言している。柳瀬敬之藤岡建機瀧川虚至など彼の作風の影響を受けたデザイナーも数多い。

カトキ立ち

Thumb
ガワラ立ちとカトキ立ち

アニメ作品におけるメカニックデザイナーという役職を確立した大河原邦男が設定画で描くロボットのポージングが「ガワラ立ち」と呼ばれるのに対し、カトキハジメのものは「カトキ立ち」と呼ばれる[8]。彼の描くロボットは、常に肩幅より少し広い程度に両脚を開き、左足の爪先を画面の右斜め下方向、右足の爪先を画面の左斜め下方向に向け、軽く両肘を曲げて拳を握り、軽く肩を怒らせながら胸を張って正面を見据える姿で描かれる[8]。この時の視点は真正面ではなく多少横にズレた位置であり、ロボットの顔はいわゆるカメラ目線である。カトキハジメの設定画に限らずアニメのイラストやプラモデルのディスプレイでも広く用いられている。ちなみに本人は「カトキ立ち」について「(ロボットが)最もスタイリッシュに見える素立ち姿として」考えたものであるという。既存のロボットの設定画において、足首の立体感・接地感が表現されていない場合が多かった事に対する不満がその原点としている。

カトキ版(ver.Ka)

『機動戦士ガンダム』など既存作品に関するイラストの内、その本来の設定イラストや劇中イメージとは異なり、カトキハジメが作品内の歴史や系統を重視し「本来こうなるべきではないか?」といった主観に基づき描いた二次創作物を「カトキ版」・「ver.Ka」(version Katoki)と呼ぶ。

「ver.Ka」という名は、B-CLUB製のガレージキットで用いられたのが発祥である。当初は「ガンダム・センチネル0079版」として発売予定だったが、当時センチネルの版権の関係でバンダイとモデルグラフィックスが揉めており、この名称が使えなかったための措置だった。それ以降は、バンダイのマスターグレード(以下MG)シリーズやGUNDAM FIX FIGURATIONでも使用されている。

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関わった作品・商品

要約
視点

アニメーション作品

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書籍

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ゲーム

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立体物

Vガンダムのなりきり玩具アイテム。玩具用のハイディテール画稿が存在する。

その他

第5戦からガンダムカラーとなり、エントリー名は「BANDAI 00 DUNLOP SC430」となった。
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脚注

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