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シラヒゲソウ

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シラヒゲソウ
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シラヒゲソウ(白髭草[3]学名Parnassia foliosa Hook.f. et Thomson[4] var. nummularia (Maxim.) T.Itô[2])は、ウメバチソウ科ウメバチソウ属分類される多年草の1。以前はユキノシタ科ウメバチソウ属に分類されていたが[2]APG植物分類体系では新設されたウメバチソウ科に分類されるようになった。和名は、白色の花弁の縁が状に切れ込んでいる様子をに見立てたことに由来する[5][3]。属名(Parnassia)は、ギリシャ名に由来する[3]

概要 シラヒゲソウ, 分類(APG III) ...
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特徴

短い根茎があり、3-8個の高さ15-30 cm花茎を伸ばし、数個の長い柄のある根生葉をつける[2][3]。花茎に4-8個のを多少茎を抱くようにつけ[2]、先端に1個の白いをつける[6]。葉は無柄で、葉身は広卵形、基部は深心形、長さ1.5-4 cm、幅1.5-4 cm[2]。花の直径は2-2.5 cmで、花期は8-9月[2]。5枚の花弁は卵形で、長さ0.9-1.2cm、縁は糸状に深く切れ込む[2][7]雌蕊雄蕊よりも短く、は長円形で雄蕊は花弁よりも短い[2]。仮雄蕊は長さ 3-4cm、先端が3深裂し[7]、先端に球状の黄色の腺体がある[2]子房は4室で卵球形、蒴果は長さ 6-7mm種子は長さ約1 mm[2]

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湿地に群生する様子

分布・生育環境

基本変種(P. foliosa var. foliosa )は、インド中国に分布する[2]

本変種(P. foliosa var. nummularia )は、日本本州(中部と西部の太平洋側)、四国九州温帯域に分布し、山地湿地に生育する[2][3]。愛媛県東赤石山の深山[5]、愛知県豊田市御船湿地の低地[8]などにも分布する。『新・花の百名山』で鳥取県船上山を代表する花の一つとして紹介されている[9]山野草として、苗が市販されている。

近縁種

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ウメバチソウ Parnassia palustris

ウメバチソウヒメウメバチソウコウメバチソウ[10]に似ているが、花弁の糸状に深く切れ込む形状が大きく異なる[11]

オオシラヒゲソウ
オオシラヒゲソウ(大白髭草、学名:Parnassia foliosa Hook.f. et Thomson var. japonica (Nakai) Ohwi[12])は、シラヒゲソウによく似ていて全体に大型で、花の直径は3-3.5 cm[2]。本州(秋田県から兵庫県にかけて)の日本海側に分布し、湿った岩場に生育する[2]

種の保全状況評価

日本では以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[13]。湿地の開発[14][15]、産地が限定的であること[16][17][18][19]、環境遷移に伴う湿地の消滅[17][20]、栽培目的の採集[16][20][21][15]などにより、多くの地域で減少傾向にあり絶滅が危惧されている。阿蘇くじゅう国立公園瀬戸内海国立公園などの指定植物[15]、福島県では「福島県野生動物の保護に関する条例」により、特定希少野生動植物の指定を受けて採集は禁止されている[22]。愛知県豊田市御船湿地の「シラヒゲソウ自生地」は、1971年昭和46年)5月20日に市の天然記念物の指定を受けた[8]

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脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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