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ジアングシサウルス
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ジアングシサウルス[1][2][3]（学名：Jiangxisaurus）は、中華人民共和国江西省贛州市から化石が発見された、オヴィラプトル科に属する獣脚類の属[2]。中国地質科学院地質研究所の魏雪芳を筆頭著者とし、Wei et al. (2013)で記載された[3]。タイプ種ジアングシサウルス・ガンジョウエンシス（Jiangxisaurus ganzhouensis）が知られており[3]、オヴィラプトロサウルス類を多く含む贛州恐竜群を構成する1つに数えられている[2]。
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発見と命名
ジアングシサウルスのホロタイプ標本HGM41-HIII0421は中華人民共和国江西省贛州市の南康区に位置する竜嶺鎮で発見された[4]。当該地域には南雄層として知られる上部白亜系の地層が分布しており、化石は南雄層の赤色の砂岩から産出した[4]。
ホロタイプ標本には下顎を含む部分的な頭蓋骨、8個の頸椎、3個の胴椎、9個の尾椎、2個の血道弓、ほぼ完全な肩帯と左前肢、両胸骨、4本の真肋、9本の背部肋骨が保存されている[4]。尾の遠位部と両後肢は建築材料として母岩が切り出された際に欠落しており、腰帯も僅かな観察しか行えない状態である[4]。標本は母岩から腹側を露出させており、頭蓋骨や一部の体骨格の背側部は観察されていない[4]。
タイプ種ジアングシサウルス・ガンジョウエンシス（Jiangxisaurus ganzhouensis）は Wei et al. (2013)で記載・命名された[4]。属名は中国の江西省、種小名は贛州市に由来する[4]。
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特徴
ジアングシサウルスは中型のオヴィラプトル科の恐竜であり、前上顎骨から方形骨までの頭蓋骨長が約150ミリメートルである[4]。本属の固有派生形質としては、やや下側に向いた下顎結合、窪んだ長い外側面を伴う上角骨、高さの約5倍の長さを持つ下顎、上腕骨に対して約7割の長さを持つ橈骨が挙げられる[4]。
ジアングシサウルスは上角骨と関節骨が隔てられており、頭蓋骨と下顎が癒合していない[4]。このため、Wei et al. (2013)では本標本がおそらく幼若個体あるいは亜成体に由来することが推論されている[4]。
分類
要約
視点
ジアングシサウルス・ガンジョウエンシスはオヴィラプトル科の新属新種として命名された[4]。Lü et al. (2017)で行われた系統解析では、ジアングシサウルスはオヴィラプトル科の恐竜のうちコンコラプトルやヘユアンニアといった分類群と同一の分岐群に置かれた[5]。
| オヴィラプトル科 |
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なお2017年時点で、ジアングシサウルスと同じく贛州恐竜群を構成するオヴィラプトロサウルス類の恐竜としてバンジ、ナンカンジア、ガンジョウサウルス、フアナンサウルス、トンティアンロン、コリトラプトルの6属が他に知られている[2]。これらのうちフアナンサウルスとコリトラプトルは上のクラドグラムでも示されるように他の中国南部産オヴィラプトル科恐竜よりもむしろモンゴル国から化石が産出したキチパチに近縁であり、華南に生息したオヴィラプトル科の類縁関係の複雑性、そして多様性が示唆されている[1][2]。
モンゴル国に分布するネメグト層から産出したオクソコの記載論文Funston et al. (2020)では、キチパチをタイプ属とするCitipatiinaeとヘユアンニアをタイプ属とするHeyuanninaeの2亜科のうち、ジアングシサウルスは後者の亜科に位置付けられた[6]。
| オヴィラプトル科 |
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出典
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