チマエラスクス

チマエラスクス（学名：Chimaerasuchus）は、ノトスクス類（英語版）に属する絶滅したワニ形上目の爬虫類の属^[1]。化石は中華人民共和国湖北省に分布する下部白亜系のWulong層から産出している^[2]。キメラスクスとも^[3]。

チマエラスクス
生息年代: 前期白亜紀, 120 Ma PreЄ Є O S D C P T J K Pg N ↓
中国古動物館にて、中国科学院古脊椎動物古人類学研究所に所蔵されたチマエラスクスの頭部ホロタイプ標本
地質時代
前期白亜紀
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota 界 : 動物界 Animalia 門 : 脊索動物門 Chordata 亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata 綱 : 爬虫綱 Reptilia 亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida 下綱 : 主竜型下綱 Archosauromorpha 階級なし : クルロタルシ類 Crurotarsi 上目 : ワニ形上目 Crocodylomorpha 亜目 : ノトスクス亜目（英語版） Notosuchia 科 : チマエラスクス科 Chimaerasuchidae 属 : チマエラスクス属 Chimaerasuchus
学名
Chimaerasuchus Wu et al., 1995
タイプ種
Chimaerasuchus paradoxus Wu et al., 1995

歯は異歯性を示す^[4]。多数の咬頭（英語版）を持つ大臼歯型の歯を有しており、植物食性であったと見られている^[4]。近縁のノトスクスと同様に左右の外鼻孔が癒合して非常に大きく開いており、垂直に配置して前側に面している^[2]。板状に前外側へ張り出す頬骨、非常に小型の板状骨、完全に開放したメッケル管などの特徴を持つ^[2]。

Soto et al. (2011)による系統解析では、チマエラスクスはスファゲサウルスとの姉妹群に配置され、またバウルスクスなどとも近縁な位置に置かれている^[5]。以下はSoto et al. (2011)に基づくクラドグラム。

ノトスクス亜目（英語版）	ウルグアイスクス科（英語版）   Uruguaysuchus   Araripesuchus   A. wegeneri       A. buitreraensis       A. gomesii     A. patagonicus           Ziphosuchia   Libycosuchus       Simosuchus         Malawisuchus     Candidodon           Chimaerasuchus     Sphagesaurus         Baurusuchus       Bretesuchus     Iberosuchus             Notosuchus       Comahuesuchus     Mariliasuchus