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平成6年台風第26号
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平成6年台風第26号(へいせい6ねんたいふうだい26ごう、国際名:オーキッド/Orchid[1])は、1994年9月に発生し、近畿地方に上陸した台風である[2][3]。
概要

9月19日にグアム島の南西海上で発生した台風26号は、勢力を強めながら北北西に進み、24日頃に最盛期を迎えて中心気圧925hPa(最大風速50 m/s)の大型で非常に強い勢力となった[4][5][6][7]。台風は27日に南大東島の東海上を北進した後、進路を北北東に変えて速度を速めつつ、四国沖を北上した後、29日19時30分に和歌山県南部に上陸した[4][8][9]。上陸時も台風の勢力は強く、中心気圧950ヘクトパスカル、最大風速40 m/sであった。台風は近畿地方から北陸地方西部を横断し、30日15時には日本海へ進んで温帯低気圧に変わった[4][2]。
この台風により、29日の日降水量は、奈良県上北山村日出岳で733 mm、三重県宮川村宮川で449 mm、高知県馬路村魚梁瀬で374 mmに達するなど、四国地方や紀伊半島の南東斜面を中心に300 mmを超す大雨となった[4]。また同日、三重県津市で最大風速34.1 m/s(最大瞬間風速48.7 m/s[10])を記録したほか、四国地方から北海道にかけての太平洋沿岸で、最大風速が20 m/sを超えたところがあった[4]。29日には、高知県佐喜浜で6.61 mの有義波高を観測している[4]。
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被害
人的被害
建物被害
交通機関
- 9月4日に開港したばかりの関西国際空港が、この台風により初めて封鎖された[2][3]。このため、空港に取り残された乗客らはターミナルビルで一夜を過ごした[2]。
- 強風によって飛ばされたトタン板が東海道新幹線の架線に接触してショートしたため、豊橋 - 三河安城駅間で停電が発生し、一時運転を停止した[14]。また、停電によるダイヤの乱れを整理するため、東京 - 新大阪駅間で運休が発生した[14]。
- 中部地方の在来線は高山本線と飯田線の一部区間を除いて全線運休となった[14]。また、愛知環状鉄道も全線運休となった[14]。
- 高速道路は豊川インターチェンジ - 西宮インターチェンジ間、小牧ジャンクション - 多治見インターチェンジ間、名古屋インターチェンジ - 亀山インターチェンジ間が通行止めとなった[14]。
ライフライン
- 東海地方では約21万戸が停電した[15]。
その他
- 日本鋼管津造船所(現 ユニバーサル造船)で建造中であった2隻の大型タンカーが流され、近くの御殿場海岸に漂着・座礁した[16]。座礁した大型タンカーは10月3日にタグボートとブルドーザーによる救出作戦で離礁した[17]。
- 平成6年渇水により木曽川水系牧尾ダム、阿木川ダム、岩屋ダムは貯水率が20 - 30パーセントまで低下していたが、本台風により貯水率が50 - 60パーセントと大幅に回復したため、通常の渇水対応に切り替えられた[18][19][20]。また、京都府や大阪府、兵庫県では取水制限が実施されていたが、本台風により淀川の水量が増加し、琵琶湖の水位も回復したため、10月4日に取水制限を解除した[21][22][23]。
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脚注
外部リンク
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