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引用符
約物の一つ ウィキペディアから
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類型
要約
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直線形
開始記号と終了記号が同じである。タイプライターやコンピュータで使用する。ただしUnicodeでは使用は推奨されない。[要出典]なおU+0027の文字名称は歴史的な経緯から「アポストロフィー」となっているが、アポストロフィーとしての使用も推奨されず、閉じシングルクォートと同じU+2019を使う。
曲線型 英語
英語圏では会話の中で、人の意見を区別して言いたい時に引用符(double quotation marks)を、自分の顔の両側で両手の人指し指と中指を曲げる動作と視覚的に示すことがある。これをエアクオートという。
曲線型 ドイツ語、デンマーク語
曲線型 オランダ語、ポーランド語
屈曲型 フランス語(フランス本国)、ポーランド語、ロシア語
ギユメ (guillemets)、ギュメ・ギメ(印刷用語、この記号を考案したフランスの印刷業者の名 Guillaume ギョームから)という。
逆屈曲型 デンマーク語
ドイツ語でも時折見かける。
デンマーク語においては主に新聞記事などで用いられ、普段の文章や文学作品にはあまり用いられない。
ダッシュ
ダッシュは対話のみに用いる。
- フランス語の例
- ― Je m'ennuie tellement, dit-elle.
- ― Cela n'est pas de ma faute, rétorqua-t-il.
- 一般的なフレンチクォーテーションで書くと
- « Je m'ennuie tellement », dit-elle.
- « Cela n'est pas de ma faute », rétorqua-t-il.
- ロシア語の例
- — Ай, ай, ай! — вскрикнул Левин. — Я ведь, кажется, уже лет девять не говел. Я и не подумал.
- — Хорош! — смеясь, сказал Степан Аркадевич, — а меня же называешь нигилистом! Однако ведь это нельзя. Тебе надо говеть.
- 一般的なフレンチクォーテーションで書くと
- «Ай, ай, ай!» — вскрикнул Левин. — «Я ведь, кажется, уже лет девять не говел. Я и не подумал».
- «Хорош!» — смеясь, сказал Степан Аркадевич, — «а меня же называешь нигилистом! Однако ведь это нельзя. Тебе надо говеть».
日本語・中国語・朝鮮語の引用符
- 日本の日本語では縦書きと横書きの両方に鉤括弧(
「」)および二重鉤括弧(『』)が使われるのが普通である。 - 中華人民共和国の中国語『標点符号用法』(GB/T 15834-2011)では原則として横書きを使用するが、縦書きが必要な場合は日本と同様に鉤括弧を使用する。横書きでは英語式のダブルクォート(引号、
“”)を使う。引用中に引用がある場合などは、シングルクォート(‘’)を使う。本、楽章、文章、映画、放送番組ほかの作品、新聞、雑誌、法令などの題名に対しては、二重山括弧(書名号、《》)を使い、題名の中に別の題名を表記する場合には、山括弧(単書名号、〈〉)を使う。 - 台湾の中国語については、『重訂標点符号手冊修訂版』(2008)が、縦書きと横書きの両方に鉤括弧(
「」)を使うと規定している。書名等については中華人民共和国と同様である。香港・マカオには厳密な規定がなく、横書きには英語式のダブルクォート(“”)も使う。 - 北朝鮮の朝鮮語では二重山括弧(
《》)を使う(朝鮮語規範集を参照)。引用中に引用がある場合などは、山括弧(〈〉)を使う。 - 韓国の朝鮮語のかつてのハングル正書法は縦書きと横書きについて定めていたが、縦書きに関する規定は使用実績がないために2014年に廃止された。英語式のダブルクォート(
“”)を使う。引用中に引用がある場合などは、シングルクォート(‘’)を使う。書名は『』で囲むことがある。
斜線型 日本語
曲線型に似ているが、通常鉤括弧のある位置に置かれる。JIS X 0208:1997規格票附属書4表5(47ページ、参考であり規格の一部ではない)ではダブルクォート(“”、JIS X 0208における日本語名称は「ダブル引用符」)の縦書き字形として示されている。JIS X 4051の附属書表でも同様である。JIS X 0213では別途収録されているため、このような扱いはされない。新聞記事では、鉤括弧(「」)中の二重引用[1]や、二重鉤括弧(『』)中の三重の引用に用いるとされる[2]。語句の強調、注意喚起、比喩、造語にも使われる[3]。使用する文字をJIS X 0208の範囲に限定する場合には、英語式と同様のダブルクォートで代用する。JIS X 0213には鉤括弧の位置のものが収録されているが、始め・終わり(開き・閉じ、オコシ・ウケ)とも上に置く横書き専用のものも使われる[4]。
ダブルミニュート[5]、ひげカッコ[6]、ちょんちょんカッコ[7]、ちょんちょん[4]、ノノカギなど、さまざまに呼ばれる。
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日本語における使い方
日本語において一般的な用法を挙げる。正式な決まりはないため、学校教育における慣例とは異なる場合がある。
引用
- 引用する文章は
「」で囲む。引用する文章に「」が用いられている場合には、「」を『』に置き換える(ただし、出版物においては、小カギと呼ばれる縦・横の線を短くしたカギ括弧を用いることがある)。
用例:
引用する文の例:いずれ「真実」が明らかになる。
用例:その評論家は「いずれ『真実』が明らかになる」と述べた。
- 引用文中に筆者が補足を加える場合は、その部分を
[]または〔〕で囲む。
用例:
その辞書によると、引用符とは「文中において、[他の文や語を]引用していることを示す記号」のことである。
- 口頭での発言に筆者が補足を加える場合は、その部分を
()で囲む。
用例:
総理は会見で「来週中にも法案を(参議院に)送る」と述べた。
- 引用文の一部を強調する場合は、その部分に傍点・下線・太字化などを施し、引用文の最後に
()を用いて引用者が強調した旨を記す。
用例:
その辞書によると、引用符とは「文中において、[他の文や語を]引用していることを示す記号」のことである(太字は筆者)。
- 引用文の一部を省略する場合は、
や[中略]
のように表記するか、3点リーダーを長く並べた〔中略〕
などを用いる。……
発言の提示
- 人物の発言部分は
「」を用い、」の前には句点をつけない。
用例:
彼は「括弧の使い方は難しい。様々な用法がある」と言った。
- 発言部分のみ行や段落を変えて示すこともあり、その際に文頭の字下げ(インデント)は行っても行わなくてもよく、文末に句点はつけない。
用例:
彼は言った。
「ウィキペディアは便利な百科事典である」
その通りである。
名称の提示
- ある作品が複数の作品から成り立っている場合、個々の作品の名称に
「」を、作品全体ないし作品集の名称に『』を、それぞれ用いる。
用例:
アルバム『アルファ』から「ベータ」をお聞きください。
用例:
「デルタ」は雑誌『イプシロン』にて絶賛連載中! 今夏には単行本『デルタ』の発売が予定されています。
強調など
- 語句を強調する際には
“”を用いる。 - 学術書では、キーワードや独自の定義で用いる語句を
〈〉や、さらに強調して《》で囲むことがある。
これら強調のための記号は全て併用することができるが、使い分けは書き手のニュアンスに任せられる。
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備考
Unicodeでは、U+2019’の文字名称は「右シングルクォーテーションマーク」だが、アポストロフィーが統合されており、アポストロフィーとしても使う。U+0027'の文字名称が「アポストロフィー」とされているが、これは歴史的に使用されているASCII/CCITTの文字名称を継承した結果である。ユニコードコンソーシアムは、文書中のアポストロフィーあるいは引用符に対し、U+0027'ではなくそれぞれに割り当てられた文字を使用することが好ましいとしている[8][9]
。
UnixのコマンドラインシェルなどでU+0027'をシングルクォートとして用いる際、`'というふうに左引用符はしばしばアクサングラーブ(U+0060`)に置き換えられる。このように用いられるU+0060`またはこの用法自体を「バッククォート」と呼ぶ。それぞれ2つずつ連なってダブルクォーテーションの代用とされる場合もある。
U+0027'やU+2018‘・U+2019’は、シングルクォート、アポストロフィーのほか、ロシア語ラテン化の軟音符(U+02B9ʹ)、ハワイ語のオキナ(U+02BBʻ)、中国語ウェード式の有気音の記号(U+02BBʻ)、アラビア語ラテン化のハムザ (U+02BEʾ)・アイン (U+02BFʿ)などの代わりとして使われることがある。しかし、Unicodeではそれぞれ別の文字が用意されていてU+0027やU+2018・U+2019の使用は推奨されない。
古く電子掲示板、Eメールなどでの自分の投稿・発言・メール本文中で、(他人または自分の)先行の投稿・発言・メール本文を引用するとき、その行頭へ”> ”(多くは、半角不等号記号と半角ブランクの組み合わせ)を付与してきた。これを引用符と呼ぶが、2023年現在「インデント記号」と呼ぶサイトが存在する。プログラムのコーディングで用いられてきたインデントと混同した誤用である。
一覧
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出典
関連項目
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