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業務無線

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業務無線(ぎょうむむせん)または業務用無線(ぎょうむようむせん)とは、狭義には業務用の情報伝達のための専用無線をいい、広義には電気通信役務として電気通信事業者が公衆に提供する(携帯電話PHS等)以外のほぼ全ての無線をいう。

引用の拗音、促音の表記は原文ママ。

概説

総務省令電波法施行規則(以下、「施行規則」と略す。)第3条第1項には、無線通信業務の分類と定義がなされているが、 「アマチユア業務」 [1] と「放送業務」 [2] 用の無線は、通常は業務無線には含めない。 これらはアマチュア局 [3] 用と放送局 [4]放送 [5] 用の無線のことである。

種類

さらに見る 通称, 免許人 ...
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業務用無線機

要約
視点

特徴

一般的に次の特徴がある。

  • 外観
    • 所定の無線局との間で確実な通信が出来れば十分であるため、最小限のスイッチ・つまみを備えるのみで、アマチュア無線機のような運用者の裁量で機能や特性を変更するための多数のスイッチ・つまみは持たない(動作することが許されている別の周波数帯に移動するなどの「電波の質に影響を及ぼす技術操作」ができるのは、第三級海上無線通信士以外の無線通信士陸上無線技術士、第一級陸上特殊無線技士アマチュア無線技士のみ)。
    • 音声通信機の場合、電源スイッチ(及び連動する通電表示灯、通話状態表示灯)と音量調整つまみ、スケルチ調整つまみ、チャネル切替スイッチのみである(周波数が一つの場合はチャネルスイッチはない。音量・スケルチが内部で調整されていて操作出来ない機種さえもある)。
    • 悪天候・悪環境の中で使用される(化学工場や鉱山では引火性の気体や粉塵の中で常時使用されるため、電気機器は無線機に限らず防爆仕様が要求される。また海上用無線機は防水・防滴仕様が必須となる。)事を想定した防爆・防塵・耐水・耐衝撃性(1メートル程度なら落ちても筐体が傷つくだけで故障・破損しない)などを強化した筐体を持つ機種もある。
  • 回路
    • 設計は多機能が要求されない分、高信頼性の実現に注力される。
    • 確実な通信という観点から、耐妨害性に重点を置いた回路構成となっている。このため、少々の感度低下を許容して、急峻なスカート特性のフィルタが使われる。感度についてはアマチュア無線とは異なり予め利用状況(運用者間の距離や地形、基地局の機器・配置)を含めた総合的な設計により通信に十分な信号強度を想定する。感度が良すぎるとオーバーリーチとなり混信の原因となることから、無線機とアンテナの間に減衰器(アッテネータ)を挿入して感度を落とすことさえある。
    • 複数の周波数に対応するためPLLシンセサイザを用い、周波数が一つの場合であっても変更できないのみで専用の設計はされないことが一般的である。VCOのC/N(搬送波対雑音比)には特段の注意が払われる。

メーカー

アンテナメーカー

電波法の罰則

電波法第108条の2に「重要無線通信妨害罪」として「電気通信業務又は放送の業務の用に供する無線局の無線設備又は人命若しくは財産の保護、治安の維持、気象業務、電気事業に係る電気の供給の業務若しくは鉄道事業に係る列車の運行の業務の用に供する無線設備を損壊し、又はこれに物品を接触し、その他その無線設備の機能に障害を与えて無線通信を妨害した者は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処する。」と定められており、刑法第234条の威力業務妨害の「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」より重く処罰される可能性がある。

脚注

関連項目

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