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悪女

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悪女(あくじょ)は、悪い女性のことを意味する。

邪悪な場合は毒婦(どくふ)とも呼ばれていた[1]が、こちらは既に死語となっている[1]

悪女というタイトルの作品は以下を参照:

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容姿における悪女

悪女は容姿の悪い女にも用いられ、美女の対義語として使われている[2]。例えば中国の史記には以下のようにある:

女不必貴種,要之貞好。傳曰,女無美惡,入室見妒,士無賢不肖,入朝見嫉,美女者,惡女之仇。豈不然哉!

(読み下し) 女はかならずしも貴種きしゆならずとも、之が貞好ていかうえうす。でんに曰く、「女は美悪びあくと無く、しつに入ればねたまれ、士はけん不肖ふせうと無く、てうに入ればにくまる、美女びぢよ悪女あくぢよあだなりと。あにしからざらんや。

司馬遷 、『史記』外戚世家第十九(読み下し: 塚本哲三 編 『史記 第3』)[3]

この「美女は悪女の仇」という諺は日本でも『毛吹草』(1645年)や『諺草』に収められ、『武道伝来記』(1687年)などに用いられた[4]

性質における悪女

要約
視点

中国

日本

古典や伝統芸能、伝承における悪女

古典では日本においても継子いじめ譚が複数存在していた(継子いじめ譚#日本を参照)。

また女の姿になる妖怪としては山姥磯女雪女妖狐などがあり、このうち妖狐の玉藻前は典型的な悪女と言われている[5]

毒婦物

江戸時代には歌舞伎において毒婦物(悪婆物)が流行した。毒婦として取り上げられた人物には以下が居る(カッコ内は作品名)[6]:

  • 三日月おせん(『大船盛鰕顔見世』等)
  • 土手のお六(『杜若艶色紫』等)
  • 切られお富(『処女翫浮名横櫛』等)
  • 蟒お由(『蟒於由曙評仇討』等)
  • 鬼神のお松(『新板越白浪』等)
  • 白浪五人女(『処女評判善悪鏡』等)
  • 女定九郎(『忠臣蔵後日建前』等)
  • 妲己のお百(『善悪両面児手柏』等)

また明治時代にも以下の人物の毒婦物の文学が流行した[7][6]


日本映画における悪女

1964年には東宝より『二匹の牝犬』『悪女』を始めとする"悪女"シリーズが登場した。その主演である小川真由美は悪女女優とレッテルを貼られるようになった[8][9]

また女優の白石奈緒美も同様に悪女を演じるイメージが付いていた[10]

フェミニズムブームにおける悪女

1970年代にキャリアウーマンが話題となり、また1976年にエリカ・ジョングの小説の邦訳『飛ぶのが怖い英語版』が登場して「翔んでる女」が注目されると、1978年には『知的悪女のすすめ―翔びたいあなたへ』(小池真理子)が登場した[11]

また女流作家による小説『不毛地帯』『和宮様御留』が人気となって、文壇において女性が台頭してくる中で[12]、1978年には女実業家の悪女物の小説『悪女について』(有吉佐和子)が登場して[11]テレビドラマ化され人気となった。

テレビドラマにおける悪女

前述の「悪女について」に続いて、テレビドラマでは悪女の付くタイトルの作品が多数登場した:

悪役令嬢ブームにおける悪女

女性向けWeb小説ではケータイ小説ドリーム小説に次いでWeb小説サイト『小説家になろう』などでの転生小説(いわゆる「なろう系」)が盛り上がると乙女ゲーム悪役令嬢への転生小説がブームとなった。

悪役令嬢物では悪役令嬢へと転生してしまい断罪されないように善人として立ち回るのが一般的であるが、そのなかから悪女を目指す『歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!』が登場、2024年にアニメ化された[14]

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出典

関連項目

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