トップQs
タイムライン
チャット
視点

蔡英文政権に対する世論調査

蔡英文政権下で行われた支持率・評価世論調査 ウィキペディアから

蔡英文政権に対する世論調査
Remove ads

蔡英文政権に対する世論調査では、蔡英文総統就任後に実施された蔡英文政権に対する世論調査をまとめる。

Thumb
第14・15期総統蔡英文

蔡英文政権施政支持率

要約
視点

就任後

Thumb
総統就任式典2016年5月20日

2016年の総統選挙立法委員選挙で圧勝し発足した蔡英文政権は、政治的安定下での改革推進が期待され、高い支持率で開始した[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が2/3以上   支持が1/2以上   支持が多数   不支持が1/2以上

就任1周年

Thumb
蔡英文(2017年5月19日)

さまざまな改革の強行により多くの利権関係者の反発を受け、不支持率は過半数を超えた。困難な改革を同時に進める姿勢は、改革に賛成の立場からは遅い・妥協をしていると批判され、改革に反対の立場からは徹底的に抵抗を受けた。その結果、支持率を大きく落とすこととなった[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  不支持が1/2以上   不支持が3/4以上

就任2周年

Thumb
蔡英文(2018年2月28日)

不支持率は横ばいとなり、その後2018年統一地方選挙で惨敗した。再選の困難さが指摘され、レームダック化が懸念されるようになった[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が多数   不支持が多数   不支持が1/2以上   不支持が2/3以上

就任3周年

Thumb
左:蘇貞昌行政院長
中:蔡英文総統
右:頼清徳行政院長(2019年1月11日)

不支持のピークは過ぎ徐々に低下したものの依然多くの調査で不支持が支持を上回っているが、蔡英文が同性婚を認める法案「司法院釈字第748号解釈施行法」を公布し施行した5月24日以降、そして2020年総統選挙の民進党内予備選挙が行われた6月ごろは支持が不支持を上回った。また、2年前の年金改革による財政状況の好転により、若年層や低所得層からの支持も回復し始めた[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が1/2以上   支持が多数   不支持が多数   不支持が1/2以上

2020年総統選挙前

Thumb
総統選挙2020年1月11日

2019年10月、香港逃亡犯条例改正案に対する蔡英文総統の毅然とした対応により支持を集め、支持率は再び回復した。わずか数か月で支持率が急上昇し、支持と不支持が逆転を示したのは台湾史上初めての事例となった。4年前の選挙の際には蔡英文を支持していなかった層まで支持を広げ、最終的に2020年総統選挙で前回から約128万票も積み増し、再選まで漕ぎ着けた[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が1/2以上   支持が多数   不支持が多数   不支持が1/2以上

2020年総統選挙後

Thumb
コロナウイルス対策指揮センター(2020年4月2日)

2020年、蔡英文政権の新型コロナウイルスの流行への適切な防疫措置の成功により、蔡英文政権の支持率は過去最高の約75%に達し、不支持率はわずか約20%になるなど、2期目の支持率が1期目を上回るという稀有な現象が生じた。支持率の最高記録としても非常に高く、歴代で最も長く継続した。コロナウイルス抑え込みによる台湾国内での安定した状況を、外交国防両岸経済に活用する取り組みも評価され、政策ごとの支持率も非常に高水準となった。コロナ対策が世界から称賛されたこと、台湾と対照的に異なる中国の対応が目の当たりになったことで、台湾アイデンティティが過去最高水準まで高まった。蔡英文政権はその受け皿ともなり、台湾人の大多数が政権を支持する状況が出現した[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が3/4以上   支持が2/3以上   支持が1/2以上

2期目開始(就任4周年)

Thumb
総統就任式典(2020年5月20日)

就任4年目にはすべての調査で支持が不支持を上回り、過半数を超えなかったのも中国国民党寄りかつ無回答率が高いとされるTVBSの2調査のみだった。1年間を通した支持率の平均は約60%で、不支持率の平均約30%にほぼ倍の差を付けた。コロナ対策の成功により、台湾人は通常の生活の維持が可能となり、正常な経済・社会活動により2020年の経済成長率は2.9%を記録した[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が2/3以上   支持が1/2以上   支持が多数

就任5周年

Thumb
国慶日式典(2021年10月10日

支持率も若干低下し、過半数を下回る調査も増えてきたものの、依然として支持が不支持を上回っている状況が続いた。中国の圧力により欧米製ワクチンの入手が難航を極める中、中国製ワクチンの提供を拒否したことは賛否が分かれた。一方で日本アメリカからのワクチン提供により2021末までにワクチン接種率は6割を超え、支持率も安定を取り戻した。また、西側諸国との外交関係発展や米軍との連携も支持を集めた[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が1/2以上   支持が多数

就任6周年

Thumb
国慶日式典(2022年10月10日)

支持率は横ばいとなったが、支持が不支持をおおむね上回っている状況は続いた。国際社会における台湾の存在感や西側諸国との関係発展は継続し、安定した支持基盤と高い支持率を維持した[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が1/2以上   支持が多数

就任7周年

Thumb
左:蘇貞昌行政院長
中:蔡英文総統
右:陳建仁新行政院長(2023年1月27日)

2022年統一地方選挙で敗北した後、支持率は急速に回復し支持が不支持を上回る状況となった。任期最終年に支持が不支持を上回るのは李登輝に次いで2人目となった。党内の協力関係や蔡英文の姿勢により支持を再び固めることに成功した[1]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が1/2以上   支持が多数

退任前

Thumb
総統退任前日(2024年5月19日)

2024年総統選挙民主進歩党頼清徳が当選し、初めて同じ党が3期連続で政権を握ることとなった。

ほとんどの世論調査で蔡英文政権の支持率は50%を超え、不支持率は4割前後にとどまった。頼清徳に投票した層や民進党支持層の範囲を大きく上回り、中立層への浸透が示される結果となった。

政治コメンテーターで元中国国民党の李正皓は、「総統が退任前になお50%以上の支持率を維持するのはきわめて困難なことである」と強調。また、「これは台湾の歴代総統で前例のない事例であり、蔡英文政権が主要世論から圧倒的な支持を得ていることが浮き彫りになった」と指摘した[159]

東海大学政治学部教授の張峻豪は、「台湾の民主主義を継続的に深化させ、より多くの国際的支持を獲得することができたことが、退任時にこの高い支持を享受したことに反映されている」と評価した[160]

台湾民意基金会の会長遊盈隆は、蔡英文政権の8年間の功績と問題点は「一言で言い表すことができない」として、「『国防』『外交』『同性婚合法化』『違法資産回収』のように多くの支持を得た政策から、『司法改革』『年金改革』のように議論が分かれた政策まで、成し遂げたものを批評する分野は多くある」と述べた。ただし一方で「蔡英文政権は、8年間の実績に対する総合評価で国民から合格点を与えられながら退任できる、というのは重要なメッセージだ」とも述べた[161]

東京大学東洋文化研究所教授の松田康博は、蔡英文は高い支持率と人気、そして国際的な知名度を維持したまま退任する総統となったと述べた[1]

これにより、過半数の支持を得ながら退任する初の政権となり、この記録は「蔡英文の壁蔡英文障礙)」のうちの一つとなった[162]

海外のメディアからも、世論調査で所属政党の支持率を上回る過半数の支持を得て退任する総統と評価される[163]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が1/2以上   支持が多数   不支持が多数

Remove ads

蔡英文政権施政評価

要約
視点

蔡英文の好感度

Thumb
宜蘭冬山茶園を訪れる蔡英文(2019年6月26日)

蔡英文個人に対する好感度調査では、2016年の就任時に行われた調査、2020年の再選時に行われた調査共に「好感」が約66%に達し、平均値は70近くにまでなった。短髪で眼鏡の風貌をトレードマークとし、蔡想想とともにキャラクター化してアピールするなど、学者出身の総統という堅いイメージを払拭し多くの人に親しまれている[174][175][176]。また、温和な性格や政治家としての安定した協調性も評価される[177][178]。蔡英文のグッズや記念の写真撮影を求め民進党本部に詰め掛ける熱狂的な支持者を抱え、SNSの投稿にも非常に多くのいいねが集まるなど、絶大な人気を誇る[179][180][181]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  好感が2/3以上

蔡英文の評価

Thumb
賞を受賞する蔡英文(2023年3月30日)

蔡英文の指導力・信頼度を聞いた調査では、いずれも過半数の人が高いと答え、退任するまで継続した。コロナ対策の成功を受け、国内からの評価も非常に高まり、コロナ後の政策推進の指導力も高い評価を受けた[182][183][184]。2023年にはハドソン研究所のグローバル・リーダーシップ賞を受賞するなど、世界からの評価も高い[185][186]。順風にも逆風にも強く、高度な調整能力を持ち、物事をうまく処理できると評価されるほか、学者出身の清廉なイメージと、政権高官や閣僚が汚職で摘発された事例がない政権の人事登用の手法など、その政治手腕は高く評価される[187][188][189]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  高いが2/3以上   高いが1/2以上

蔡英文政権のコロナウイルス対策の評価

Thumb
中央感染対策指揮センターを視察する蔡英文(2020年5月6日)

新型コロナウイルスの世界的流行において、膨大な中国との人的往来を抱える台湾は、当初最も被害を受ける地域になると予測されていた。しかし、蔡英文政権の迅速な防疫政策により、世界で最も感染拡大防止に成功した国の一つとなった[190]。これにより蔡英文政権の支持率は急上昇し、コロナウイルス対策については「評価する」が約90%となった[191]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  評価するが9/10以上   評価するが3/4以上

蔡英文政権の評価

Thumb
2024年総統選挙での蔡英文と頼清徳2024年1月13日

蔡英文政権に対する100点満点での評価について、台湾民意基金会の調査では60.50点、合格点以上を与えたのは62.4%[161]、美麗島電子報の調査では61.7点、合格点以上を与えたのは64.6%だった[170]

台湾では政府や政治家、公権力への信頼感が低く、日本以上にメディアの批判や世論の移り変わりが激しいとされる[193][194]。しかし蔡英文政権は、その中でも異例といえる高い評価を残している[195][196]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  合格が1/2以上

Remove ads

蔡英文政権項目別評価

要約
視点
Thumb
中華民国国軍を視察する蔡英文(2020年7月6日)
Thumb
蔡英文とアメリカ下院議長ナンシー・ペロシ(2022年8月3日)

蔡英文政権を項目別に評価する世論調査では、多くの項目で一定の支持が得られる結果となった。国防外交がどの調査においても上位に位置し、蔡英文政権下で行われた「国防自主」「堅実外交」が高い評価を受ける形となった。両岸経済は期間・会社により評価が分かれる結果となった一方で、主権を重視する姿勢は非常に高い評価を受けたほか、保育介護賃金引上といった国民生活の項目でも、約8割となる圧倒的な支持を得た。与党民進党支持者からの支持率は9割に上り、野党国民党民衆党支持者からの支持率でも6割を超えた[197][198][199][200]

さらに見る 調査期間, 調査会社 ...

  支持が3/4以上   支持が2/3以上   支持が1/2以上   支持が多数   不支持が多数

関連項目

出典

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads