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1dayトーナメント

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1dayトーナメント(わんでいトーナメント)は、日本女子プロ将棋協会(LPSA)が主催する女流棋士らによる将棋棋戦である。2007年6月創設。日本女子プロ将棋協会の独立以来、初となる独自の棋戦(LPSA準公認棋戦[注 1])である。

方式

要約
視点

概要

1回戦から決勝までを1日で行う指し切り、毎月開催の大会ごとに出場者を決める自由参加の早指しであることが最大の特徴であり基本である。

各回ごとにスポンサーを募り内容を企画しているため、出場者だけでなく、大会や対局の部分的な形式、大会名なども開催する大会ごとに変わり、特色のあるものになる場合が多い。

全対局の模様は日本女子プロ将棋協会(LPSA)の公式ウェブサイトにてインターネット中継される。

採用された形式とその回数、持ち時間

第51回終了時点において採用されたことのある各形式およびその採用回数、持ち時間は以下の通り。

さらに見る 採用された形式, 採用回数 ...

各形式の内容と特徴

(注:「通常」以外の各形式において、記述で触れていない点は基本的に「通常」の内容と同じになる。)

通常

LPSA芝浦サロン(2010年9月まではLPSA駒込サロン)を会場[注 2]とし、LPSA所属の女流棋士およびツアー女子プロより8名が参加してトーナメント戦を行う。決勝は一番勝負。インターネット中継によりほぼリアルタイムの観戦ができる。会場は非公開であり一般のファンの立ち入りはできないが、スポンサー企業関係者や個人スポンサーが間近(最も近いところでは盤そばの中継席)で観戦している場合がある。

初期の頃はコメント付棋譜再現盤面、写真画像、録画した動画の配信によるインターネット中継であったが、第11回頃からは対局場にカメラが設置され、Ustream を利用したリアルタイムの動画も配信されるようになった。第31回頃からは棋譜再現盤面の横に「Twitter観戦席」が設けられ、LPSAスタッフや観戦者らの「ツイート(「つぶやき」)」が見られるようになった。

賞金額は第1回大会のみ公表(優勝15万円、準優勝3万円)され、第2回以降は公表されていない。その他に副賞や記念品、参加賞などが存在するケースがあり、それらの内容は概ね中継サイトで発表[注 3]されている。

公開対局
通常のLPSAサロンとは異なる場所に会場を設けて、観客を受け入れる。会場への入場に事前申し込みが必要な有料の公開対局と、当日受付のみで自由に入場することができる無料の公開対局がある。会場では対局者の横に大盤が用意され、観客は大盤解説を聞きながら観戦することができる。大盤解説は、駒の名称や符号は口に出さず、指示棒などで盤面を示しながら行われる。指導対局などのイベントも併せて行われる。
ネット対局
「総合対局サイトTAISEN」あるいは「将棋ランド」を対局場とし、対局者は自宅等の任意の場所からアクセスして対局する。「総合対局サイトTAISEN」では観戦者はリアルタイムの観戦だけでなく観戦チャットができ、そのチャットにおいて女流棋士らによる解説や感想戦も行われる。
招待・選抜選手参加(個人戦)
女子アマチュア選手(女子アマ棋戦のタイトル保持者・経験者や上位入賞者、LPSA公認アシスタントインストラクター「アイリス」のメンバー)が招待選手あるいは選抜選手として出場する。
わかばカップでは小学生女流名人が準優勝しニュースとしてメディアでとり上げられ話題になったほか、選抜選手のみ出場のGSPカップでは中継サイトにアクセスが殺到し、決勝戦途中からサーバー業者に帯域制限をかけられて閲覧しにくい状態が続くなど、注目を集める形式の一つである。
ペア将棋
各ペアは自分達の手番ごとに二人が交代で指し、途中で3分の相談タイムを1回取ることができる。相談タイム以外で話し掛けることはできない。ペア将棋では、その局面における最善手を指すことよりも、次に交代で指す人(パートナー)と読み筋を共有しやすそうな手を選んで指すことが重要となる。
対局中には、対戦相手の指し手に対してだけでなくペアとして組んでいるお互いの指し手に対しても様々なリアクションが見られることがある。相談タイムではそれまでの進行に対する色々な感想が出たり、そこで話し合った読み筋がその後的中するかどうかといった点などが見所となる。
「ファミリーカップ」では夫婦、姉妹、親子、師弟、同門などのペアが出場している。
参加型

LPSAの教室やサロンの会員らが様々な形で大会に参加する。記録係(振り駒・棋譜等)、撮影係、大盤解説聞き手、観戦記などの大会運営への参加のほか、「Monday・X」としてトーナメントにも出場している(本戦出場者を決める予選リーグは棋力に応じた駒落ち、本戦の手合割は普段のレッスンと同じ)。

持ち時間

上記表に示されている通り、持ち時間は30分以下の範囲内で、各形式ごと、または、各大会ごとにそれぞれ設定されている。消費時間の計測にはチェスクロックを使用する。

2005年以降、予選や本戦での持ち時間を30分ないし40分と短く設定する女流棋戦が相次いで登場しているが(下表参照)、代表的な女流棋戦のうち、決勝までを一貫して早指しにより行うものは、本棋戦のほか、ネット棋戦の女流最強戦、テレビ棋戦としてリニューアルした女流王将戦のみである[注 4]

そして、短い持ち時間を採用する理由ともなる、1日複数回の対局、および、公開対局やインターネット中継も珍しくなくなってきている。マイナビ女子オープンでは予選一斉対局(公開対局)により1日3回(予選1回戦1組、同2組、予選決勝)、天河戦予選でも1日3回(2勝通過2敗失格方式)対局を組むなど、本棋戦のように1日に3、4回[注 5]対局を組んで中継するというスタイルは、女流棋戦における主なスタイルの一つになったといえる。

さらに見る 棋戦名(範囲), 持ち時間 ...

出場選手

本棋戦の主な参加者はLPSA所属の女流棋士およびツアー女子プロであるが、フリー参加制の棋戦として、これまでに以下のような選手が出場している。

さらに見る 出場資格, 資格内容・出場選手 ...
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歴代決勝結果

  • 持ち時間の表記は以下
    • 数字は単位(分)
    • 「m」:切れたら1手60秒 「h」:切れたら1手30秒
    • 「f」:切れたら1手40秒 「t」:切れたら1手10秒
    • 「0t」:初手より1手10秒 「k」:考慮時間5分(1分×5回)
    • 「s」:相談タイム(3分×1回)
  • 参加人数の()はペア将棋・チーム戦等の組数
  • 大会形式は記載がなければトーナメント戦
さらに見る 回, 開催年月日 ...
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その他

「手譜」を用いた音声による自戦解説

本棋戦協賛のテラスデザイン研究所が制作しているグラフィカルな棋譜再現ソフト「手譜」を用い、その様々な機能を紹介しつつ過去の1dayトーナメントの中から思い出に残る1局を女流棋士が音声により自戦解説した。また、第48回1dayトーナメント「Tefu Cup」の開催に伴い、過去のほぼすべての1dayトーナメント対局のコメント付棋譜をまとめてインプットした「手譜」も公開した。

さらに見る 回, 解説者 ...

脚注

外部リンク

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