トップQs
タイムライン
チャット
視点
PLAN 75
早川千絵の2022年の日本のドラマ映画 ウィキペディアから
Remove ads
『PLAN 75』(プランななじゅうご)は、2022年6月17日に公開された映画作品。日本・フランス・フィリピン・カタール合作。75歳以上の高齢者に対して自らの生死の権利を保障し、支援する制度「PLAN 75」の施行に伴う制度の対象者たちや市役所の職員、スタッフの苦悩を描く[2]。監督は本作が長編映画初監督となる早川千絵、主演は本作が9年ぶりの映画主演作となる倍賞千恵子[3]。
第75回カンヌ国際映画祭では、新人監督を対象にしたカメラ・ドールのスペシャル・メンション(特別表彰)が贈られ[4]、第95回アカデミー賞では、国際長編映画賞の日本代表作品に選ばれた[5]。
Remove ads
あらすじ
架空の現代。日本では高齢化問題の解決策として、75歳以上の高齢者に安楽死する権利(通称・プラン75)が認められた。
78歳の角谷ミチ(倍賞千恵子)は身寄りのない未亡人だが身体は丈夫で、ホテルの客室清掃員として働いていた。しかし、高齢を理由に解雇されるミチ。次の定職を見つけられず、生活保護にも抵抗のあるミチは、ついにプラン75を申請した。
プラン75の職員である青年・岡部ヒロム(磯村勇斗)は、窓口で無料の「合同プラン」について穏やかに説明していた。他人とまとめて火葬・埋葬されれば、葬式や墓の費用の心配がないコースだった。そんなヒロムの窓口に現れる幸夫。幸夫は20年間も音沙汰のなかったヒロムの叔父だった。
既に父親を亡くしており、叔父との交流を持とうとするヒロム。だが、幸夫はプラン75を心待ちにしており、75歳の誕生日に申し込みを行っていた。多少の動揺を見せつつも、死に場所の施設に向かう幸夫。
死に場所の施設で診察台に横たわるミチ。酸素マスクからガスが流れれば、眠りに落ちて死亡するはずだった。隣の台で静かに死んで行く幸夫。だが、手違いからミチのマスクにはガスが流れなかった。
幸夫を止めようと施設を訪れるヒロム。だが、幸夫は既に亡くなっていた。せめて火葬は合同ではなく身内として行おうと奔走するヒロム。生き残ったミチは施設を抜け出し、夕日の中を歩き出した。
Remove ads
登場人物
- 角谷ミチ
- 演 - 倍賞千恵子
- ホテルの客室清掃員。
- 岡部ヒロム
- 演 - 磯村勇斗[6]
- 市役所職員。「PLAN 75」の申請窓口を担当。
- 岡部幸夫
- 演 - たかお鷹[6]
- ヒロムの叔父。
- 成宮瑶子
- 演 - 河合優実[6]
- コールセンター職員。「PLAN 75」のサポート業務を担当。
- マリア
- 演 - ステファニー・アリアン[6]
- 「PLAN 75」関連施設「ランドフィル環境サービス」で働く女性。
- 牧稲子
- 演 - 大方斐紗子[3]
- ミチの仲間のホテルの客室清掃員。
- 藤丸釜足
- 演 - 串田和美[3]
- マリアが働く「PLAN 75」関連施設「ランドフィル環境サービス」の同僚。
- 三村早苗
- 演 - 中山マリ[9]
- ミチの仲間のホテルの客室清掃員。
- グレイス
- 演 - 市川シェリル[12]
- マリアに「PLAN 75」関連施設での仕事を紹介する。
- 介護士
- 演 - 赤松怜音[13]
- マリアの前職・介護士時代の同僚。
Remove ads
スタッフ
- 脚本・監督:早川千絵[17]
- 脚本協力:ジェイソン・グレイ[17]
- エグゼクティブ・プロデューサー:小西啓介[17]、水野詠子[18][19]、國實瑞惠[17]、石垣裕之[17]、フレデリック・コルヴェ[17]、ウィルフレド・C・マナーラン[17]
- プロデューサー:水野詠子[18][19]、ジェイソン・グレイ[18][19]、フレデリック・コルヴェ[17]、マエヴァ・サヴィニャン[17]
- コ・プロデューサー:アレンバーグ・アン[17]
- ラインプロデューサー:古賀奏一郎[17]
- 撮影:浦田秀穂[17]
- 照明:常谷良男[17]
- 録音:臼井勝[17]
- 美術:塩川節子[17]
- スタイリスト:岡本華菜子[17]
- ヘアメイク:宮内三千代[17]
- 音楽:レミ・ブーバル[19][20]
- サウンドデザイン:フィリップ・グリベル[19][17]
- 編集:アンヌ・クロッツ[17]
- キャスティング:細川久美子[17]
- 助監督:近藤有希[17]
- 制作担当:金子堅太郎[17]
- 助成:文化庁 文化芸術振興費補助金(国際共同製作映画)
- 制作協力プロダクション:SS工房
- 配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
- 企画・制作:ローデッド・フィルムズ
- 製作:『PLAN 75』製作委員会(ハピネットファントム・スタジオ、ローデッド・フィルムズ、鈍牛倶楽部、WOWOW、Urban Factory、Fusee)
受賞
- 第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品[21]
- 第14回TAMA映画賞[22]
- 最優秀女優賞(倍賞千恵子)
- 最優秀新進男優賞(磯村勇斗)
- 最優秀新進女優賞(河合優実)
- 第63回テッサロニキ国際映画祭
- 最優秀監督賞(早川千絵)
- 国際映画批評家連盟賞
- ヒューマンバリュー賞
- 第44回ヨコハマ映画祭[23]
- 日本映画ベストテン 第7位
- 森田芳光メモリアル新人監督賞(早川千絵)
- 主演女優賞(倍賞千恵子)
- 助演男優賞(磯村勇斗)
- 助演女優賞(河合優実)
- 第40回ゴールデングロス賞[24]
- 全興連特別賞
- 第35回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞[25]
- 主演女優賞(倍賞千恵子)
- 新人賞(河合優実)
- 第77回毎日映画コンクール[26]
- 脚本賞(早川千絵)
- 第96回キネマ旬報ベスト・テン[27]
- 日本映画ベスト・テン 第6位
- 第65回ブルーリボン賞[28]
- 監督賞(早川千絵)
- 主演女優賞(倍賞千恵子)
- 芸術選奨新人賞(早川千絵)[29][30]
- 第46回日本アカデミー賞[31]
- 優秀脚本賞(早川千絵)
- 優秀主演女優賞(倍賞千恵子)
- 日本映画ペンクラブ賞[32]
- 日本映画部門 2022年ベスト1
- 第20回シネマ夢倶楽部[33]
- 推薦委員特別賞(早川千絵)
- 推薦委員特別賞(磯村勇斗)
Remove ads
脚注
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads