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TRS-3D
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TRS-3Dは、ドイツのEADS社(現在のエアバス)が開発した3次元レーダー。従来の3次元レーダーと比して小型軽量であり、その特徴から、各国で採用されている。アメリカ軍ではAN/SPS-75として制式化されている[1]。
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概要

TRS-3Dは、Cバンドを使用するパッシブ・フェーズド・アレイ(PESA)レーダーであり、対空捜索のほか、その高精度により、射撃指揮にも使用することができる。アンテナの安定化を機械的に行なうTRS-3D/16-MS、電子的に安定化するようにして軽量化したTRS-3D/16-ES、逆にアンテナを大型化して探知距離を増大させたTRS-3D/32の3種が運用されており、また、イギリス海軍の新中距離レーダー(MRR)計画向けとして中間的なTRS-3D/24も開発された[2][3]。
TRS-3D/16は、その名のとおり16列の放射素子を有しており、各列には46の素子が配置されている。IFFを含めてのアンテナの大きさは、TRS-3D/16-MSが幅2.5m×高さ2.92m(アンテナ単体では0.4m)、重量862kg。TRS-3D/16-ESが幅2.5m×高さ2.48m、重量575kgである。ES型ではシステム全体も軽量化されており、MS型で2,179kgであったシステム全体重量は1,990kgとなっている。なお、より大型のTRS-3D/32は32列の放射素子を有し、アンテナ重量は1,350kgである[4]。
TRS-3D/16は、下記の4つの捜索モードを有する[4]。
- 自衛防空モード - 毎分30回転となり、頻繁なデータ更新を行なう。シースキマーに対し、10度の仰角で42kmの位置での探知が可能である。
- 自衛防空/クラッター・モード - 回転数は毎分17回に落ちる。
- 捜索モード - 毎分10回転となり、探知距離は92 km (50 nmi)、17 km (56,000 ft)までの高度をカバーできる。
- 長距離モード - 探知距離180 km (97 nmi)、探知高度110 km (360,000 ft)である。戦闘機大の目標に対しては110 km (59 nmi)の探知距離を発揮できる。
なお、自動目標検出・追尾処理(Automatic target Detection and Tracking: ADT)能力により300個の空中・海上目標を管理できる[4]。
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搭載艦船
- ノールカップ級哨戒艦
- 砕氷哨戒艦「スヴァールバル」
参考文献
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