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特別司法警察職員
一般司法警察職員ではないが、特定の法律違反について刑事訴訟法に基づく犯罪捜査を行う権限が特別に与えられた一部の職員 ウィキペディアから
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特別司法警察職員(とくべつしほうけいさつしょくいん)とは、警察官(一般司法警察職員)以外で、特定の法律違反について刑事訴訟法に基づく犯罪捜査を行う権限が特別に与えられた者である。
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![]() | この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
刑事訴訟法第190条[1]において「森林、鉄道その他特別の事項について司法警察職員として職務を行うべき者」は別に法律で定めるとしており、皇宮護衛官、自衛隊警務官、麻薬取締官、労働基準監督官、海上保安官等がこれに該当する。
特別司法警察職員の多くは「特定の法律の違反」を対象とするものである(漁業監督官など)が、刑事訴訟法上は必ずしもそれに限定されず、例えば海上保安官(海上保安庁法第31条)のように、権限は基本的に警察官と変わらないが、警察権の行使が可能な領域(エリア)が限定されたものも存在する。また、民間人も特別司法警察職員として指定されうる[注 1]。
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一般司法警察職員との相違
原則として、特別司法警察職員が捜査をしている事件を一般の警察官が捜査できないということはなく、警察も同じ事件を合同で捜査したり独自に捜査したりすることもある[注 2]。
なお特別な例外として、下記のとおり、特別司法警察職員である海上保安官は対応が可能とされる一方、一般司法警察職員である警察官では対応ができないとされるものも存在する。
海上保安官は、公海における海賊の船舶や海賊放送を行う船舶などを、領海の外であっても臨検できる権限[注 3]のほか、これらに乗船している者を逮捕する権限、船内にある財産を押収する権限、自国法令に違反したと信ずるに足る理由のある外国籍の船舶を追跡する権限(海洋法に関する国際連合条約第105条・第107条・第109条・第111条)を保有している。
これらの行使主体が「(軍及び)海上を管轄する法執行機関」に限られる(同条約第107条、第109条第4項、第110条第3項ないし第5項、第111条第5項参照)理由は「公海上の秩序を維持するための条約規定の執行」であることに由来する。そのため、日本の現行法制下では、警察庁ないし都道府県警察(これらは「日本国内(主に陸上)の法秩序維持を想定した法執行機関」であり、公海上の法執行は法制度上も装備上も想定されていない)に所属する警察官は、別途法令の規定によりこれらの組織(警察庁・都道府県警察)にこれらへの対処に必要な措置を実施する権限が付与されない限り、この権限を行使できないこととされている[2]。
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要約
視点
刑事訴訟法第190条の規定に基づく法律として、個別の根拠法によるもののほか、司法警察職員等指定応急措置法(昭和23年法律第234号)第1条が追認する大正12年勅令第528号「司法警察官吏及司法警察官吏ノ職務ヲ行フヘキ者ノ指定等ニ関スル件」によって指定されている。
司法警察職員等指定応急措置法によるもの
個別法によるもの
- 警察庁
- 法務省
- 刑務所、少年刑務所及び拘置所
- 刑事施設の長、その他の刑事施設職員(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第290条) - 拳銃等武器携帯権限あり
- 刑務所、少年刑務所及び拘置所
- 厚生労働省
- 水産庁
- 経済産業省
- 国土交通省
- 地方運輸局
- 船員労務官 (船員法 第108条) - 捜査権および逮捕権あり
- 地方運輸局
- 海上保安庁
- 海上保安官、海上保安官補(海上保安庁法 第31条) - 拳銃等武器携帯権限あり
- 防衛省
- 都道府県
- 各担当部署
- 鳥獣の保護又は狩猟の適正化に関する取締りの事務を担当する都道府県の職員(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律 第76条)
- 麻薬取締員 - 拳銃等武器携帯権限あり。また、麻薬及び向精神薬取締法第58条に基づき警察官には認められないおとり捜査も許されている
- 漁業監督吏員(漁業法 第128条第5項)
- 各担当部署
廃止された特別司法警察職員
- 帝室林野局の廃止のため
- 帝室林野局出仕(司法警察官吏及司法警察官吏ノ職務ヲ行フヘキ者ノ指定等ニ関スル件 第3条第1号及び第9号)
- 宮内省廃止のため
- 猟場管守の事務を担当する宮内省出仕・宮内省職員(司法警察官吏及司法警察官吏ノ職務ヲ行フヘキ者ノ指定等ニ関スル件 第3条第2号及び第10号)
- 国鉄分割民営化のため
- 制度廃止のため
- 根拠法が消滅したため
- 海上公安局
- 海上公安官
- 海上公安官補
- 海上公安局
- 専売公社民営化のため
- 専売公社
- 監視員
- 専売公社
- 郵政民営化のため
- 郵政省・郵政事業庁・日本郵政公社
- 郵政監察官(日本郵政公社法 第63条第3項) - 郵政監察官は捜査権限及び逮捕状を含む令状の請求権・検察官に対して被疑者および事件を送致する権限(身柄送検および書類送検のいずれもなし得る)を有するが、自身のみで逮捕状を執行する権限はもたず、郵政監察官が逮捕状を執行する必要があると判断するときは、一般司法警察職員に逮捕させ(この「させ」は使役であることから、逮捕状執行の要否を判断するのは郵政監察官の権限であり、この場合の一般司法警察職員は逮捕の「執行機関」となる。そのため、用語の用法としては一般司法警察職員への逮捕の「依頼」・「要請」というよりは「指示」に近いニュアンスを持っている)、その上で司法警察員として一般司法警察職員から引致を受ける形を採る(日本郵政公社法第63条第4項ないし第5項)。ただし、現行犯逮捕は単独で可能であり、この場合においては、被疑者を留置する必要があると思料するときはこれを最寄りの留置施設に留置するだけでよい(同条第6項)。
- 郵政省・郵政事業庁・日本郵政公社
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脚注
関連項目
外部リンク
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