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日本のフィギュアメーカー ウィキペディアから
フィギュア製作を行っていた同人サークルのメンバーにより2011年10月に東京都板橋区で設立[2]。新興業者でありながらも、設立時から一定の顧客層を持って営業を開始し、高品質のフィギュア製造を強みとしており[2]、フィギュアやアニメグッズを取り扱う問屋や小売店など約30社に販路を構築し、「コミックマーケット」「ワンダーフェスティバル」へ出展するなどして認知度を高めていった[1][3]。
「アイドルマスター」シリーズ、「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」シリーズ、「ULTRAMAN」、「東方Project」、「艦隊これくしょん」などのフィギュアを中心に、缶バッジ、チャーム、キーホルダー、マイクロファイバータオルなどのグッズ類の企画・販売を行っていた[1][3]。
企画・開発は日本国内で行い、製造は日本国内の製造業者や中国の協力工場へ委託していた[1][3]。アクアマリン製品は、東京商工会議所板橋支部が認定する「板橋ファインワークス」に選ばれるなど、造形技術や企画力には定評があった[2]。
同業他社との競争の中でも、得意先からの受注は確保した。2016年9月期の売上は約3億9000万円であったが[2]、2017年9月期からはプラモデルや高価格帯の胸像など大人向けのグッズの製造販売を開始するなどして業容の拡大を図っていき、同期には約5億700万円の売り上げがあった[1][2][3]。フィギュアの製造は、企画から金型製作、製造、販売まで半年~2年を要するため、資金調達が必要となった[2]。アクアマリンの借入金も、2019年9月期には4億6700万円にまで増加するなど財務状況が悪化した他、高品質を追求したあまりに販売のタイミングを逃したり、原材料価格の高騰分を販売価格に転嫁していないなど、製造工程の緻密な管理や原価管理に対しても問題面が浮き彫りとなっていた[2]。2019年9月期に9500万円の赤字を計上したと同時に債務超過へ転落した[1][2][3]。2019年11月頃からは、金融機関に対する返済もストップする事態となっていた[2]。同時期には3Dプリンターを導入したり、フィギュアの他にもプラモデルやカプセルトイ向け商材などを強化して経営の立て直しを図ろうとした[2]。
2020年に発生した新型コロナウイルスにより、中国の協力工場が操業を停止したのに伴い、納期の遅延が発生した他、イベント中止が相次いだことで業績が悪化[1][3]。新型コロナウイルス関連の緊急融資を受けたり、取引先への事業譲渡を模索していたが、いずれも奏功しなかった[2]。このためアクアマリンは、一部製品の受注期間の延長や発売延期を発表した他[4][5]、オンラインショップも2020年7月22日から8月3日までメンテナンスを理由に休止する処置を取った[6]。
アクアマリンはオンラインショップの再開予定日であった2020年8月3日に東京地方裁判所へ破産を申請。翌8月4日に東京地方裁判所から破産手続開始決定を受けた[1][3]。負債総額は約4億6490万円。帝国データバンクによれば、東京都に本社を置く企業で、新型コロナウイルス関連の倒産は100件目となるという[3]。
関連会社である株式会社イージーエイト(元代表取締役山口祐輔)と株式会社プログレスも、2020年8月11日に東京地方裁判所から破産手続開始決定を受けた[1][3][7]。
イージーエイトは2021年3月31日に[8]、プログレスは同年4月12日に[9]、アクアマリンは同年4月26日に[10]それぞれ法人格が消滅した。
帝国データバンクと東京商工リサーチが2020年8月6日に破産手続開始決定を伝えた直後から、各方面への影響が相次いでいる。
など
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