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『探偵ガリレオ』(たんていガリレオ)は、東野圭吾の推理小説である。ガリレオシリーズ第1弾である短編小説集で、1998年5月に刊行された。テレビドラマ『ガリレオ』の原作。
探偵ガリレオ | ||
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著者 | 東野圭吾 | |
発行日 | 1998年5月30日 | |
発行元 | 文藝春秋 | |
ジャンル | ミステリ、推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 上製カバー装 | |
ページ数 | 296 | |
次作 | 予知夢 | |
公式サイト | books.bunshun.jp | |
コード |
ISBN 4-16-317720-5 ISBN 4-16-711007-5(文庫本) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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作者の東野圭吾によれば自身は理系であり、「自分が好きなようにマニアックな作品を書いた」と語っている。
初出は「燃える」『オール読物』1996年11月号、「転写る」1997年3月号、「壊死る」1997年6月号、「爆ぜる」1997年10月号、「離脱る」1998年3月号。
主要人物、捜査一課の人物はガリレオシリーズ#登場人物を参照。ここでは原作のあらすじとその登場人物を記載する。
「花屋通り」と呼ばれる人通りの少ない通りで局所的な火災が発生し、そこにたむろしていた若者たちの一人が焼死した。焼け跡から変形したポリタンクが見つかったこと、また、周辺にガソリンの臭いが充満していたことから、何らかの弾みでポリタンクに火がついたとして捜査が始まるが、同じ現場に居合わせて怪我を負った若者たちが、被害者の後頭部から突然火が上がったと証言するなど、火災が発生した原因については手がかりがつかめない。
マスコミの唱えだしたプラズマ説を検証するため、草薙は大学時代の友人、湯川の元を訪ねる。現場を再び訪れると、一人の少女に出会う。その子は事件当日、「赤い糸が見えて、それを探していた」と話していた。その言葉に興味を持った湯川は、ある工場に目をつける。
草薙は中学生の姪の文化祭に出席するが、そこで奇妙なものを見た。「変なもの博物館」と称された陳列品の中に石膏で固めたデスマスクがあり、草薙は胸騒ぎを覚える。そして、血相を変えてこのマスクを見る女性がいた。聞くと、この夏に行方不明になった女性の兄に酷似しているというのだ。デスマスクを作ったのは、この学校に通う生徒。二人は偶然、自然公園にある池でアルミ製のマスクを拾い、デスマスクを作ることを思いついたのであった。
そしてほどなく、この池からマスクの顔の主である男性の他殺体が発見された。しかし、なぜ現場にマスクがあったのか、どのように生成されたのかは手がかりがつかめなかった。そこで草薙は人体発火事件を解明した友人の物理学者・湯川を訪ねる。湯川は実際に池を訪れ、ある自然現象によってマスクが作られたと考える。一方、事件の方は、容疑者らしい人物をリストアップするも、その人物には被害者が失踪した日に海外へ旅行に出かけているというアリバイがあった。
スーパーマーケットの経営者が浴槽に浸かったまま死亡しているのが、その息子によって発見された。死体の胸には奇妙な痣が出来ていたが、解剖した結果、痣になっている部分は細胞が完全に壊死していた。死亡した人物からは薬物は検出されず、また、感電死してできる痣でもないことから、死因を特定できず、捜査一課も手が出せなかった。手がかりをつかめないまま草薙は湯川を訪ね、この人物が行きつけにしていたクラブに足を運び、贔屓にしていたというホステスに目をつける。
このホステスの女は、亡くなった人物に多額の借金を肩代わりする見返りに同居を迫られていた。この状況を避けたいと考えていた彼女は、同僚の男に冗談で殺人の依頼を持ちかける。最初は困惑してその場を去った彼であったが、その後電話で「絶対に病死にしか見えず、仮に他殺だと分かってもその手段が分からない。世界で前例のない」殺害方法を女に提案する。
三鷹のアパートにて、男性が撲殺されているのが発見された。この部屋から帝都大学理工学部脇にある駐車場の写真が見つかり、捜査に当たっていた草薙はその足で第十三研究室を訪ねる。そこで湯川は、一週間前に湘南海岸で突然火柱が上がり、泳いでいた女性が爆死した事件について学生と議論を交わしていた。これは管轄の神奈川県警でも原因を特定できず、捜査は難航していた。
一方、草薙は殺害された男性が8月30日に大学を訪れ、教授の車を尋ねていたことを聞く。また、被害者は1ヶ月前に勤めていた会社を突然辞めていたが、大学の人物からは有力な情報を得ることができずにいた。捜査が暗礁に乗り上げようとしていたとき、草薙は被害者の部屋から海岸近くにある喫茶店のレシートを発見する。それは女性の爆死事件当日のものだった。そして、この女性の経歴を調べるうち、2つの事件につながりがあると考える。また、湯川も海岸を訪れ、爆発の正体を突き止めようとする。しかし、事件はまだ終わっておらず、さらにもう一人の命が狙われようとしていた。
7月25日、マンションの一室で女性の絞殺体が発見された。検証を行った草薙は、現場にあった名刺から、被害者が殺害された22日に自宅を訪れたとされる男に話を聞く。すると、男は相手の希望で名刺に書かれていた前日に伺い、事件があった当日は体調が優れなかったため、川の近くに車を止めて休んでいたと答えた。しかし、被害者宅近くの住人が、事件当日に男の乗っていた車を家の前で見たと証言。男は容疑者として任意で聴取を受けることになる。それでも当日のアリバイを主張するが、目立たない場所に止めたとあって誰も証人が現れない。この男が真犯人……その空気が流れる中、一通の手紙が捜査一課に送られる。それは、手紙の主の息子が河原に止めてある男の車を見たというものだった。ただし、その方法が幽体離脱によるものだというのだ。手紙にはそのとき描かれたとされる絵も同封されていた。
その少年は事件当日、部屋で休んでいたが、突然体がふわふわして、部屋の外の景色をそのまま絵に描いていた。その不思議な絵を見た手紙の主は当日に仕事仲間にもこのことを知らせる。また、少年の部屋の前には工場の大扉があり、常にしまっている状態で普通の状態では見える位置にはなかった。幽体離脱は本当に起こったのか。捜査一課が混乱する中、間宮係長の命で草薙は湯川の元を訪ねる。
2024年5月18日・19日に東京・EBiS303を会場に公演された。演じられたエピソードは「燃える」と「転写る」の二篇[1][2]。
主催はエイベックス・ピクチャーズ株式会社。脚本・演出:私オム[3]。
※いずれも日替わりのダブルキャスト[3]
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