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日本の音楽ユニット (1997-1999) ウィキペディアから
ブラックビスケッツ(BLACK BISCUITS)は、日本テレビ系のバラエティー番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』(1996年4月 - 2002年3月)から誕生した音楽ユニット。 通称はブラビ。中国語繁体字表記は、黑色餅乾。簡体字表記では、黑色饼干。
ウッチャンナンチャンの南原清隆(南々見狂也)、ビビアン・スー(ビビアン)、キャイ〜ンの天野ひろゆき(天山ひろゆき)の3人で結成された。のちにケディ・ティン(ケディ)が加わり4人組となる。
1997年から1999年まで活動、同年より活動休止中。 以降は2022年12月3日、同局のベストアーティスト2022にて復活。2023年12月31日、『第74回NHK紅白歌合戦』の特別企画に選出されたため復活している。
主な発表曲として、100万枚以上の売上を記録した『Timing』がある。同番組から誕生したユニットの中で最大の売り上げとなっている。 同番組のポケットビスケッツと共に、番組が生んだ2大ユニット[1]、2大スター[2]などと呼ばれた。
1999年の活動休止後には、南々見組、ブランニュービスケッツなどの派生ユニットが結成されたが、同ユニットのようなヒットには恵まれなかった。
1997年(平成9年)1月10日初登場。当初はポケットビスケッツを潰すために結成された、南々見、天山、ビビアンの悪者3人グループであり、ポケビの曲が流れると耳を塞いでわめいたり、ゲームで勝利することでエンディングで流れるポケビの曲の時間を削り、その時間をブラビ3人で歌う演歌のカラオケ等で埋めるなど意地悪を行っていた。
一時はメンバー引き抜きを賭けたミニ四駆対決に勝利して、テルとウドの引き抜きに成功、ポケビを消滅寸前に追い込んだものの、最終決戦となった綱渡り対決で自らサーカス団に頼み込んで練習を重ねた千秋のポケビ存続の執念の前に敗れ去り、ポケビ消滅計画は脆くも崩れ去った。一連のブラビのヒール的な行動は台本によるものであるが、真に受けた視聴者からブラビヘ批判や苦情が殺到、番組内で多数紹介された。
その後、ポケビグッズ[3]に対抗して作ったブラビグッズ[4]が(わざと)高価だったこともありほとんど売れず、それを何とかして売る企画を開始すると共に徐々に悪役からシフトチェンジ。1997年(平成9年)10月17日の放送で、地味さ・悪者風を強調した黒系の衣装を[注釈 1]、2代目の赤を基調にした衣装に変更、イメージチェンジを行った。『Timing』発表後にはオレンジ色の衣装になるなど、それ以降の衣装はさらに明るくなっていった。
楽器のポケビに対して、ダンスユニットとしてのブラビをアピールしていた。途中、「貧乏脱出」や「ミュージック・ビデオの制作費の捻出」を理由に、南々見の作ったおかしな人形[5]の販売に振り回された。「私、歌売れなかったら台湾人気無い、日本女優は言葉出来ない。行くとこない!」というビビアンの活躍もあり、人気に繋がっていった。
1997年(平成9年)12月、先輩格のポケットビスケッツに続いて『STAMINA』で待望のCDデビュー。オリコン初登場25位以内に入らなければ即消滅[6]いう条件が設けられていたが、これを初登場2位でクリアした。
ブラビの目標は「アジア進出」[7]。NHKのアジア歌謡祭に出場したりと、積極的にアジアに向けて活動を行った。第3弾シングルの『Relax』が南々見と天山によるメインボーカルになったのは、「台湾での売り上げがいいのはビビアンのおかげというのは感じている。アジア進出の為には、ビビアンの人気にいつまでもおんぶするわけにはいかない」という南々見の考えからである。
このブラビの活動により、ビビアンの母国である台湾でもウリナリの放送が行われた。ウリナリの全編が放送されていたため、台湾では全くと言っていいほど活動を行っていないポケビのファンになった台湾の視聴者も多く、放送局にポケビ宛のファンレターも届いていた。このことを知った南々見と天山は、「あいつら台湾に来て大人気になったらどうするんだ!」と焦っていた。
ライバルのポケビとの対決は番組の看板ともなり、毎週の対決が人気を呼んだ。1998年(平成10年)1月、ポケビと武道館ライブを賭けて対決したが敗れた(ポケビの計らいによりライブ終盤に登場、歌唱を行った)。3月には新曲の発売を賭けたポケビとのガソリンすごろく対決に勝利し、4月22日に『Timing』を発売。同番組発のユニットが発売したCDとして最大のセールスを記録した。オリコン及び『CDTV』で初登場2位となり、結果的に約200万枚を出荷、約148万枚を売り上げミリオンヒットとなった。この年のCDTV年間チャートでは3位にランクインしている。
『Timing』の売れ行きが悪かったら、メンバーをビビアンからスージー・カンに、天山を当時アニマル梯団のコアラに、南々見をよゐこの濱口優に変更するという条件があったが、大ヒットによりメンバーの変更は免れた。
発売2週間前である、4月6日にはフジテレビ系『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』のスペシャル番組『HEY! HEY! HEY! MUSIC AWARDS II』に出演し、『Timing』と『STAMINA』をメドレー形式で披露した。
1998年の大晦日には第49回NHK紅白歌合戦に「ポケットビスケッツ&ブラックビスケッツ スペシャルバンド」として初出場。歌唱曲『POWER & Timing 大晦日MIX』の中で『Timing』を披露した。
1999年(平成11年)4月までは前述の3人で活動していたが、5月には更なる飛躍を目指しケディが加入し4人組ユニットとなった。日本全国を飛び回り、CD発売の告知・宣伝を行い、売り上げの向上に奔走した。同年にはブラビ初の単独ライブを果たしている。
しかし、ウリナリ審査委員会が新メンバーの加入を了承していないとケディの加入に対して3つの条件を出した。 1つ目は人形(正式名称は信楽焼ケディ像で値段は5万円)をケディ自ら手売りすること。2つ目は利き寿司をメンバー4人でクリアすること。3つ目は第4弾シングルの『Bye-Bye』が番組で指定された枚数の売上(発売2か月で売上73万枚。これはオリコン調べによるデビューシングル『STAMINA』の売上枚数に相当)を達成すること。
3つの条件を全てクリアできなければ新メンバー・ケディの加入を認めず、責任を取ってリーダーの南々見も脱退という条件が出されたが、3つ目の条件「第4弾シングル『Bye-Bye』の売上」に苦しめられることになる。
番組内でオリコン初登場4位であること、発売後1週間の売上が9万6130枚と、これまでにブラビが発売したシングルで最も低調な売上枚数であることが明らかになった[8]。
背景として『STAMINA』発売時より音楽業界におけるCDの売り上げが3分の2以下に落ちていたこと、また同日に発売したアルバムに収録されていたことも響いた。もっとも番組発のユニットが「オリコン最高位4位」を記録、結果的に40万枚超を売り上げるというのは当時としても好セールスの部類である。
ハードルの高さから脱退は確実と懸念する声も多く、タイムリミット直前まで『TVおじゃマンボウ』の出演や、全国のCDショップを行脚するなどアピール活動を展開。最終日には初めての単独ライブをよみうりランド(当時のオープンシアターEAST)で行う[9]などアピール活動を続けたが、その後、ウリナリ審査委員会の河村亮から発売2ヶ月での売り上げが41.8万枚だったことが告げられ、南々見とケディの脱退が決定。その後のビビアンのセミリタイア宣言と、南々見・天山・ケディの3人による南々見組結成によって、ブラビは自然消滅に近い形での活動休止となった。
2002年(平成14年)3月、最終回のウリナリ祭りで特別復活を果たした。ポケビ退場後、南々見が「アイツら(ポケビ)が復活するなら、俺達も復活するぞ!」と言う台詞で登場。「みんな悪い子にしてたかぁ?」と南々見が叫び、ブラビが悪い子であることをアピール、ブラビ魂の健在を示した。『STAMINA』の途中で歌詞の一部分をビビアンが間違えるというハプニングもあったが、ライブは無事にできた。なおその時、ビビアンの歌詞間違いに気づいていたのは南々見1人だけだった。
2022年(令和4年)11月29日、南々見こと南原清隆が総合MCを務める『ヒルナンデス!』にて、12月3日放送の『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト2022』にて20年ぶりに復活し、ケディを除いた初期メンバー3人で『Timing』を披露することが発表され[10]、当日に『STAMINA』も含めたメドレーで披露[11]。ビビアンとは十数年連絡を取っておらず誰も連絡先がわからなかったため、Instagramでダイレクトメッセージを送ったところ、来れると連絡が来たことを南原はヒルナンデスでの発表時に明かしていた[10]。また、『ベストアーティスト』の放送当日よりシングル4種、アルバム1種を配信リリースすることも合わせて発表された[12]。
2023年(令和5年)12月3日にはビビアンことビビアン・スーの公式Instagramで、南々見(南原清隆)、天山(天野ひろゆき)と共にライブ配信をおこなった[13][14]。
2023年12月16日、大晦日に放送される第74回NHK紅白歌合戦に「ポケットビスケッツ&ブラックビスケッツ」として出場することが発表された。紅白歌合戦への出場は25年ぶり[15]。同月21日には歌唱曲が「YELLOW YELLOW HAPPY~Timing」と発表された [16]。
2023年12月31日、第74回NHK紅白歌合戦の『テレビ放送70年 特別企画「テレビが届けた名曲たち」』に出場[17]。ポケビが「YELLOW YELLOW HAPPY」を披露した後、南々見の「みんな、悪い子にしてたかー?」というかけ声と、天山の高笑いの後、客席中央に設けられたステージのセリから飛び出す形でブラビの3人が登場。「Timing」の前半を披露、南々見のサックス、テル(内村光良)のキーボード演奏を挟んで、「Timing」の後半はポケビとブラビ6人での歌唱とダンスを披露した。テレビ番組での2組の共演は21年ぶり。
ビビアンの多忙から、メンバー揃ってのリハーサルは収録当日のみだったという[18]。
2023年12月時点でのオリコンランキングにおけるシングルCDの総売上枚数は302.2万枚で、テレビ番組発の芸人音楽ユニットとしては歴代3位である[19]。
1997年1月10日 - 1999年7月30日[注釈 2]、2002年3月12日、2022年12月3日、2023年12月31日
1999年5月21日 - 1999年7月30日(実質は1999年10月22日)、2002年3月12日
全曲、作詞は森浩美&ブラックビスケッツ(STAMINAのみ「ビビアン・スー&ブラックビスケッツ&森浩美」名義)
台湾版の『STAMINA』は日本より先行発売であり、他のシングルと異なりジャケットも違う物が使われている。コスチュームイメージ、ブラビの当時の悪役としてのイメージを色濃く反映させた黒と赤の強調されたデザインであり、反対に国内版はカラフルなデザインのジャケットであった。
以上全てBMG JAPAN(現:ソニー・ミュージックレーベルズ)より発売
年度 | 放送回 | 回 | 曲目 | 出演順 | 対戦相手 | 備考 | 歌手別視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1998年 | 第49回 | 初 | POWER & Timing 大晦日MIX | 11/25 | L'Arc〜en〜Ciel | 後半トップバッター ポケットビスケッツ&ブラックビスケッツ スペシャルバンドとして合同で紅組から出場 | 58.5% |
2023年 | 第74回 | 2 | YELLOW YELLOW HAPPY 〜 Timing | 特別企画 | (対戦相手なし) | 後半~テレビ放送70年 特別企画「テレビが届けた名曲たち」~に ポケットビスケッツ&ブラックビスケッツとして合同で出場 | 34.3%(2位) |
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