帰化人 - Wikiwand
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帰化人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

帰化人(きかじん)

  1. ある国の国籍を得て、その国の国民として暮らしている人間、すなわち帰化者の俗称。
  2. 現代の日本における、日本国籍取得者。行政手続きなどの場合、正式に「帰化者」という。国籍法の規定に従い、日本国籍取得の際に元の国籍を離脱するため、一般には帰化者の国籍は日本国のみである。
  3. 日本史では、古代において大陸から日本に移住し定住するようになった人々を漠然と指す用語となっている。「帰化」という用語は長らく、日本国家に朝貢・奴隷化した人々を指す用語とされた。[1]こうした通説を最も早く批判した一人は上田正昭で、『帰化人』(1965年6月)で、「日本人の一部にはいまだに「帰化人」を特殊視したり、あるいは極端に差別されていたかのように考えたりしている人々がある。しかし、そのような見方は不当な認識にもとづくものであり、民族的差別を合理化する結果になる。こういう考えは、古代の支配者層が抱いていた蕃国の観念や近代日本の為政者がつくりだした民族的偏見にわざわいされているものである」と、日本史の用語における帰化の用語にまとわりつく差別性が近代の産物であることを指摘した。[2]。また金達寿は、帰化人を在日朝鮮人のイメージに投影した張本人と目されているが、実際には彼は、古代の「帰化人」と近現代の在日朝鮮人とが無関係であることを指摘し、古代の「帰化人」は日本人の祖先である可能性はあっても在日朝鮮人の思想ではないと主張し、帰化人在日朝鮮人に投影する思考の在り方を根本的に批判した。[3]さらに彼は、日本国家が成立する以前と以後で、渡来人帰化人の用語を使い分けることを提案おり、帰化人の用語を絶対に用いるべきではないと主張したことはない。[4]こうした渡来人観・帰化人観に対しては、「渡来」ではただ単に来たという意味が強く、日本に定着して在来の日本人の一員となった人々という意味が弱いという批判もある[5]

脚注

  1. ^ 藤間生大「四・五世紀の東アジアと日本」(『岩波講座 日本歴史1』1967年5月、岩波書店、p.279注3など)
  2. ^ 上田正昭『帰化人――古代国家の成立をめぐって』(1965年6月、中公新書)p.6
  3. ^ 金達寿「日本の古代文化と「帰化人」」(江上波夫・金達寿・李進熙・上原和『倭から日本へ――日本国家の起源と朝鮮・中国』1973年9月、二月社)pp.76-77
  4. ^ 上田正昭・金達寿・司馬遼太郎・村井康彦「座談会 日本のなかの朝鮮」(『日本のなかの朝鮮文化』1969年3月、日本のなかの朝鮮文化社)p.29
  5. ^ 『国史大辞典』「帰化人」の項(執筆者 関晃
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