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『-ZEROalbum- 歌姫2』(ゼロ・アルバム うたひめツー)は、日本の歌手中森明菜の2枚目のカバー・アルバム。このアルバムは2002年3月20日にキティMMEよりリリースされた (CD: UMCK-1093)。
2002年に、中森はメジャー・レーベルキティMMEに復帰した[4]。『-ZEROalbum- 歌姫2』は、その移籍第1弾カバー・アルバムで、この年1枚目のアルバムとなった[5]。このアルバムは、1999年12月発表の前アルバム『will』からおよそ2年4か月ぶりとなる2002年3月20日にCD (UMCK-1093)で発売された[3][6]。その後の2005年7月1日にはデジタル・ダウンロードでもリリースされた[7][8]。メジャー・レーベル復帰作には、1994年3月に発売された『歌姫』企画の復活が選択された[9]。これにより、カバー・アルバム『歌姫』がシリーズ化されることとなった。中森本人としては、先にオリジナルのシングルやアルバムを出したかったものの、スタッフから、まずは一呼吸置こうと、本作制作のアドバイスを受けたという[10]。本作のレコーディングは、ユニバーサルレコーディングスタジオ、オンエア麻布スタジオで行われた[1]。カバーした楽曲について中森は、「色がついているものにあえて明菜流に色をつけるので普段の何十倍もプレッシャーがかかった。いろんな手を尽くした。一番苦手だったのは山口百恵さんと竹内まりやさんの歌」と述べ、「瑠璃色の地球」のレコーディングについては、「2回でOKがでました」と明かした[11][12]。
このアルバムの基本コンセプトとして、「静」の美を表現したという[13]。ZEROalbumとは、これまでの自身の経験や実績をも無に帰し、新たなスタートへ進む意味を込めて名付けられている[9]。中森も本作について、「今回はカバーアルバムということで、いろいろな方の歌を私が歌っているんですが、なるべく自分は"無の状態"で歌を歌いたかったんですよ。それで、ジャケットもその無の状態を表現しようと、頭をまるめて、白い服を着て、ふわっと柔らかいイメージの写真にしたんです」と説明している[14]。このアルバムのCG処理によるスキンヘッドのジャケットは、複数のメディアで伝えられた[6][12][14][15]。また、この作品をきっかけに、昨今のカバー曲ブームの火付け役とも称された[16]。
『歌姫』の音楽プロデューサー、スーパーヴァイザーの川原伸司は、松田聖子の「瑠璃色の地球」を収録した経緯について、当初1作目の『歌姫』の候補曲に「野ばらのエチュード」があったが、2作目になり収録を検討したところ、歌詞内容が若すぎるからと、「瑠璃色の地球」を中森が選んできたという[17]。また、「黄昏のビギン」を収録した理由は、ちあきなおみのスタジオ・アルバム『すたんだーど・なんばー』へのオマージュであったと川原は明かしている[17]。このアルバムのエグゼクティブ・プロデューサーを務めた寺林晁は『ORICON STYLE』のインタビューで、カバーした楽曲の選曲については、中森との話し合いの末、こちらの意に沿ってもらったと振り返っている[1][18]。また、本作で積み上げた制作手法が、後の徳永英明の『VOCALIST』シリーズや、『服部良一 〜生誕100周年記念トリビュート・アルバム〜』に影響されたことを明かしている[18]。
本作発売後、2002年4月6日放送のフジテレビ系音楽番組『MUSIC FAIR 21』にて、本作から「秋桜」と「瑠璃色の地球」を披露した[1][19]。また、同年5月27日より行われたデビュー20周年記念コンサート・ツアーMUSICA FIESTA TOUR 2002でも、この2曲を披露した[1][20][21]。
2003年より本作収録の「瑠璃色の地球」が、au (KDDI)のテレビCMイメージソングに起用された[1][22][23]。その後、2003年4月発売のシングル「Days」の3曲目のボーナストラックとして同曲がシングルカットされた[22][23]。2004年には3作発売となった"歌姫シリーズ"をまとめたCD-BOX盤の『歌姫 Complete Box Empress』が、2007年には"歌姫シリーズ"のベスト・アルバム『歌姫ベスト 〜25th Anniversary Selection〜』が発売された[24][25]。
『CDジャーナル』の後藤幸浩は「洋楽的な要素の中で、日本語をこれだけ多彩に美しく響かせられる歌手はたぶん明菜が最後かも。映画音楽にも通じる千住明の編曲も◎。」と批評した[26]。
『-ZEROalbum- 歌姫2』は、オリコン週間アルバムチャートの2002年4月1日付で初登場13位を記録後、2002年4月8日付から4月15日付の2週連続で最高順位10位を記録した[3][27][28][29]。中森にとって、1995年7月発売のスタジオ・アルバム『la alteración』以来およそ7年ぶりに同チャートでトップ10入りを果たした[30]。本作は、同チャートに計15週に渡ってランクインしている[3]。
全編曲: 千住明。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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1. | 「歌姫2 Opening」 | 千住明 | ||
2. | 「黄昏のビギン」(ちあきなおみのカバー曲、もとは水原弘の曲) | 永六輔 | 中村八大 | |
3. | 「桃色吐息」(髙橋真梨子のカバー曲) | 康珍化 | 佐藤隆 | |
4. | 「アデュー」(庄野真代のカバー曲) | 庄野真代 | 庄野真代 | |
5. | 「別れの予感」(テレサ・テンのカバー曲) | 荒木とよひさ | 三木たかし | |
6. | 「シングル・アゲイン」(竹内まりやのカバー曲) | 竹内まりや | 竹内まりや | |
7. | 「色彩のブルース」(EGO-WRAPPIN'のカバー曲) | 中納良恵 | 森雅樹 & 中納良恵 | |
8. | 「秋桜」(山口百恵のカバー曲) | さだまさし | さだまさし | |
9. | 「異邦人」(久保田早紀のカバー曲) | 久保田早紀 | 久保田早紀 | |
10. | 「乙女のワルツ」(伊藤咲子のカバー曲) | 阿久悠 | 三木たかし | |
11. | 「瑠璃色の地球」(松田聖子のカバー曲) | 松本隆 | 平井夏美 | |
12. | 「歌姫2 Ending」 | 千住明 | ||
合計時間: |
『-ZEROalbum- 歌姫2』のライナー・ノーツより[1]
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