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Urbos

スペインCAF製路面電車 ウィキペディアから

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Urbos(ウルボス[1])はスペインバスク州を拠点とする鉄道車両メーカーCAF社が展開している超低床路面電車LRV)の製品群およびそのブランド。主にUrbos 1(ウルボス1)、Urbos 2(ウルボス2)、Urbos 3(ウルボス3)までの3種といくつかの派生版に大別される。

1993年セビリア・メトロ向けに製造を開始し、1999年までに16編成を納入した。この時点では主電動機や台車を含むコンポーネント部品はシーメンス製だったこともありシーメンスの完成車とデザインで大差はみられなかった。同様のデザインは1995年リスボンでも採用された。

その後CAFはデザインから製造を一括して自社で担うことを決定した。初代モデルのウルボス1は自社の拠点があるビルバオ・トラムで2004年から2006年にかけて採用された。 2代目のウルボス2はスペインの他の事業者に、最新型となるウルボス3は世界各地で採用されるようになった[2]

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Urbos 1

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ビルバオUrbos 1

このシリーズはビルバオ・トラムの事業者エウスコ・トラン英語版に納入されたのみである[3]。トラムは1964年に一旦廃止されていたが、2002年12月に復活、2004年に延伸している[4]

Urbos 2

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Urbos 3

要約
視点

Urbos 2の後継車両。現在は全てUrbos 3で展開されている。

Urbos 70/Urbos 100

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車両のイメージ図(ブダペスト市電)

基本仕様は最高速度70km/hで低床の割合によって複数のバリエーションがある。軌間標準軌(1,435mm)とメーターゲージ(1,000mm)の2種に、 動力台車のある先頭の制御車(Mc)、付随台車のある中間車(T)、台車のない中間車(S)の3種を組み合わせて3両から奇数単位で9両まで自在にカスタマイズできる。 車体幅は2,300、2,400、2,650mmの3種に、全長は23-56mに対応[11]。先頭車は両運転台のものと、ループ線などがあり方向転換不要な路線用の片運転台のものがある。

  • Urbos 70は客室部全長の70%が超低床で3台車3両、4台車5両、5台車7両が選択可能。
  • Urbos 100は完全超低床仕様で2台車3両、3台車5両、4台車7両、5台車9両が選択できる。

客室設備はモジュール化されており、FRP座面のモケット有無やレイアウト、ドア数は事業者によってカスタマイズ可能。パンタグラフは3両の場合いずれかの先頭車Mcに、5両以上の場合は中間車(S)に設置される。

無架線走行

集電方式は架空電車線方式のほかに、オプションとして駅などに設置された架線からパンタグラフを介して動力を急速充電する電気二重層コンデンサ(スーパー・キャパシタ)ユニット「ACR(スペイン語: Acumulador de Carga Rápida」を用いた無架線タイプもある[12]。無架線での営業運転では最高50km/h。 セビリアで実証試験が行われた後に正式に製品群に追加された。ヨーロッパでは旧市街地の美観地区で導入する事例があるほか、台湾高雄市では全区間で駅間の無架線を実現している。

一覧

ヨーロッパ
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ヨーロッパ以外
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Urbos AXL

Urbos AXLはスイングアクスル独立懸架台車を搭載したより輸送力と最高速度の高い派生シリーズ。4台車3両、5台車4両で70/100よりも少ない車両数で定員を増やしている[11]

  • エストニアの旗 タリンタリン市電[103]
    • 3連20編成が納入された。狭軌(1,067mm)仕様で定員は219人。摂氏-40℃~40℃に対応するため、減速時のエネルギーをACRで蓄電する機能を追加している[104][105]

Urbos TT

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Urbos TT

Urbos TTは都心部を路面電車(ライトレール)、郊外部を一般列車(ヘビーレール)として走行可能なトラムトレインTram Train)仕様[11]

Urbos LRV

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ヒューストンのUrbos LRV

既存モデルを北米市場向けのLRV仕様にカスタマイズしたもの。3台車2連(両端の制御車の間に1台車の中間モジュールを挿入)

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トラブル

2021年以降、世界各地で運用されているUrbosで台枠に亀裂が生じている事例が相次いで報告されており、営業用の全車両をUrbosで統一しているオーストラリアインナーウエスト・ライトレール)やイギリスウェスト・ミッドランズ・メトロ)では車両不足から1年以上にも及ぶ長期間の運休を余儀なくされる事態も生じている[111][112]

脚注

関連項目

外部リンク

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