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キリル文字補助
ユニコードのブロック ウィキペディアから
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キリル文字補助(キリルもじほじょ、英語: Cyrillic Supplement)は、Unicodeの10個目のブロック。
解説
ロシア連邦を構成する共和国や、旧ソ連地域で用いられている、あるいはかつて用いられていたキリル文字のうち、キリル文字ブロックに含まれていないものの一部を収録している。Unicodeのバージョン3.2で初めて追加された。
収録文字
要約
視点
言語名の後に括弧書きで年号や年号の範囲が書かれているものについては、その期間でのみ使われたことがあり、現在では廃字となってその言語では用いられなくなっていることを表す。
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小分類
要約
視点
このブロックの小分類は「コミ語用の文字」(Komi letters)、「ハンティ語用の文字」(Khanty letters)、「チュクチ語用の文字」(Chukchi letters)、「モルドヴィン諸語用の文字」(Mordvin letters)、「クルド語用の文字」(Kurdish letters)、「アレウト語用の文字」(Aleut letters)、「チュヴァシ語用の文字」(Chuvash letters)、「アブハズ語用の文字」(Abkhaz letters)、「アゼルバイジャンの文字」(Azerbaijani letters)、「ウィルタ語用の文字」(Orok letters)の10個となっている。[2]本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。
コミ語用の文字(Komi letters)
この小分類にはコミ語の表記にかつて用いられていた文字を収録している。
Unicodeのバージョン3.2において、1921年から1931年の間にモロツォフ・アルファベット(英語: Komi_alphabets#Molodtsov_alphabet)と呼ばれる正書法において使われていた文字[2][1]U+0500..U+050FがISO 10754(フランス語: ISO_10754)を典拠として本ブロックで最初に追加され、その後バージョン7.0で19世紀のコミ語の文法書で用例が確認されていたが現在廃字となった[2][10]文字U+052A..U+052Dが追加された。
ハンティ語用の文字(Khanty letters)
この小分類にはキリル文字のうち、ハンティ語の表記にかつて用いられていた、あるいは現在も使われている文字を収録している。エネツ語、ネネツ語でも使われる文字を含んでいる。[2]
Unicodeのバージョン5.0でハンティ語でかつて用いられていた文字[3]U+0510..0511(エネツ語では現在も使われている)が、バージョン7.0でハンティ語及びネネツ語で現在使われている文字[11]U+052E..052Fが追加された。
チュクチ語用の文字(Chukchi letters)
この小分類にはキリル文字のうち、チュクチ語及びイテリメン語、ハンティ語[3]の表記に用いる文字を収録している。
Unicodeバージョン5.0で追加された。
モルドヴィン諸語用の文字(Mordvin letters)
この小分類にはキリル文字のうち、モルドヴィン諸語(モクシャ語)の表記にかつて用いられていた文字を収録している。ISO 10754(フランス語: ISO_10754)を典拠としてUnicodeのバージョン5.1で追加された。
クルド語用の文字(Kurdish letters)
この小分類にはキリル文字のうち、アルメニア国内でのクルド語の表記に用いる文字を収録している。なお、アルメニアの主要言語であるアルメニア語はアルメニア文字を用いるが、少数民族であるクルド人の話すクルド語についてはアルメニアがかつてソビエト連邦の構成国であったためキリル文字を使用している。また、他の地域(トルコ、イラン、イラクなど)でのクルド語の表記には主にラテン文字またはアラビア文字を用いる。ISO 10754(フランス語: ISO_10754)を典拠としてUnicodeのバージョン5.1で追加された。
アレウト語用の文字(Aleut letters)
この小分類にはキリル文字のうち、19世紀ごろのアレウト語の表記に用いられていた文字を収録している。これらの文字は1980年代にU+04C3 Ӄ / U+04C4 ӄに置き換えられて廃字となった。Unicodeのバージョン5.1で追加された。
チュヴァシ語用の文字(Chuvash letters)
この小分類にはキリル文字のうち、チュヴァシ語の表記にかつて用いられていた文字を収録している。学校検査官であったИван Яковлевич Яковлевイヴァン・ヤコヴレフ(英語: Ivan_Yakovlev)[12]が発案した文字で、[2]1873–1938の間使用されていた。ISO 10754(フランス語: ISO_10754)を典拠としてUnicodeのバージョン5.1で追加された。
アブハズ語用の文字(Abkhaz letters)
この小分類にはキリル文字のうち、アブハズ語の表記に用いる文字を収録している。[5]Unicodeのバージョン5.2で追加された。
アゼルバイジャンの文字(Azerbaijani letters)
この小分類にはキリル文字のうち、アゼルバイジャンにおけるムスリム・タート語及びユダヤ・タート語の表記に用いられる文字を収録している。小分類名は"Azerbaijani letters"となっているが、アゼルバイジャン語用の文字ではない。[6]Unicodeのバージョン6.0で追加された。
ウィルタ語用の文字(Orok letters)
この小分類にはキリル文字のうち、樺太東岸に住むウィルタが話すウィルタ語の表記に用いる文字を収録している。[7]Unicodeのバージョン7.0で追加された。
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文字コード
キリル文字補助(Cyrillic Supplement)[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF) | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+050x | Ԁ | ԁ | Ԃ | ԃ | Ԅ | ԅ | Ԇ | ԇ | Ԉ | ԉ | Ԋ | ԋ | Ԍ | ԍ | Ԏ | ԏ |
U+051x | Ԑ | ԑ | Ԓ | ԓ | Ԕ | ԕ | Ԗ | ԗ | Ԙ | ԙ | Ԛ | ԛ | Ԝ | ԝ | Ԟ | ԟ |
U+052x | Ԡ | ԡ | Ԣ | ԣ | Ԥ | ԥ | Ԧ | ԧ | Ԩ | ԩ | Ԫ | ԫ | Ԭ | ԭ | Ԯ | ԯ |
注釈
|
履歴
要約
視点
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
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出典
関連項目
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