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セイウチ科
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セイウチ科(セイウチか、学名:Odobenidae)は、哺乳綱食肉目イヌ型亜目クマ下目鰭脚類の1科。海棲の小動物を捕食する海棲肉食動物の1タクソン(分類群)である。
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新生代新第三紀中新世前期の北太平洋沿岸地域(日本列島周辺地域とアメリカ合衆国西海岸南部周辺地域のいずれか)に出現し、中新世のうちに北太平洋で多様性を遂げたが、鮮新世に入ると衰退を始め、更新世にはわずか2属しか確認できなくなり、そして現世では、セイウチ(学名:Odobenus rosmarus)の1属1種2亜種[10](異説では3亜種)が命脈を保つばかりで、その1属も絶滅危急種になっている[11]。

黄色い丸は各化石属の産出地。番号付きの赤い四角は、各化石属のタイプ種の産出地。黒い星印は、この画像の原典たる論文が主題とする Titanotaria orangensis(ティタノタリア・オランゲンシス) の化石産出地を示す。頭蓋骨は大小さまざまに描かれているが、実寸が反映されている。頭蓋骨が右を向いている属は西太平洋沿海に、左を向いている属は東太平洋沿海に棲息していたことを表している。正面を向いている形でベーリング海峡沿海に描かれているのは、唯一の現生種であるセイウチ。
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分類
要約
視点
属などの化石産出年代については、特に言及しない限り Fossilworks を出典としている。属の記述は化石産出年代の早い順。産出年代が同じものの中ではアルファベット順。
鰭脚類の下位分類として アシカ上科(Otarioidea)を設け、その下位にアシカ科(学名:Otariidae)とセイウチ科を置く考え方もあるが[4][13]、鰭脚類全体を上科相当とみなしてアザラシ上科(Phocoidea)に含める考え方もある[14]。「系統分類」節で示した Boessenecker et Churchill, 2013 の系統図がそうであるように、異説もある。
セイウチ科の直下の分類は、長い牙を具えているかいないかで二分することができ、長い牙を発達させたグループには「新セイウチ類」を意味するネオドベヌス類[要出典](学名:Neodobenia)の名が与えられている。長い牙を発達させる以前の古い形のセイウチ類(イマゴタリア属など)をここでは「古代セイウチ類」と仮称するが[独自研究?]、学名は与えられていない。亜科も設けられていない。「新セイウチ類」ことネオドベヌス類の下位分類としては、上顎にも下顎にも長い牙を具えているデュシグナトゥス亜科[要出典](学名:Dusignathinae)と、上顎にだけ長い牙を具えている属とその近縁属とで構成されるセイウチ亜科(学名:Odobeninae)がある。
下位分類(2020年代)
- familia Odobenidae Allen, 1880 –(和名)セイウチ科
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- †genus Nanodobenus Velez et Salinas-Marquez, 2018
- †genus Neotherium Kellogg, 1931
- †genus Pelagiarctos Barnes, 1988
- †genus Prototaria Takeyama et Ozawa, 1984
- †genus Kamtschatarctos Dubrovo, 1981
- †genus Archaeodobenus Tanaka et Kohno, 2015
- †genus Imagotaria Mitchell, 1968
- †genus Titanotaria Magallanes et al., 2018
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- †genus Gomphotaria Barnes et Rashke, 1991
- †subfamilia Dusignathinae Mitchell, 1968 [18] –(和名)デュシグナトゥス亜科[要出典]
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- (和名)アイウークス属(アイヴークス属)[要出典]。(学名の原義)aiviq(アイヴィック;イヌピアック語でセイウチのこと)なる者[ ipk: aiviq(セイウチ)+ la: -us ][ wikt:en:Aivukus ]。(備考)化石産出年代 7.246 to 5.332 Ma(晩期中新世後半メッシニアン)。化石産出地は、メキシコ(バハ・カリフォルニア〈アルメッハス層〉)。
- †genus Protodobenus Horikawa, 1995 (cf. species)
- †genus Valenictus Mitchell, 1961
- (和名)セイウチ属(オドベヌス属[要出典])。(英名)walrus (cf. wikt:en:). (学名の原義)牙を有し、歩く者[ Odobenus < odonto- + benus ]。(備考)化石産出年代 1.806 to 0.000 Ma(約180.6万年前 – 現世、第四紀更新世カラブリアン – 完新世メガラヤン)。唯一の現生(絶滅危急種)。化石産出地は、カナダ、米国(アラスカ州、カリフォルニア州、メイン州、ミシガン州、ニューハンプシャー州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、バージニア州)、グリーンランド、ロシア、日本、メキシコ、北大西洋、オランダ、ドイツ、ベルギー、イギリス。現生棲息域は、ベーリング海峡周辺、北極海周辺(グリーンランドおよびバフィン湾周辺、スヴァールバル諸島およびバレンツ海周辺、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島周辺)。
系統分類
系統分類について、2013年に発表されたロバート・W・ブーセネッカー (Robert W. Boessenecker) とモーガン・チャーチル (Morgan Churchill) の論文[20]に基づけば以下のとおりである。
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シノニム
Odobenidae Allen, 1880(セイウチ科)のシノニムには以下のものがある。
- Trichecidae J. E. Gray, 1821 – 現在のマナティー科。
- Trichisina J. E. Gray, 1837
- Trichechoidea Giebel, 1855
- Rosmaridae Gill, 1866
- Trichiphocinae J. A. Allen, 1870
- Thalattailurina Albrecht, 1879
- Trichophocacae J. A. Allen, 1880
- Odontobænidae Elliot, 1905
- Odobaeninae Orlov, 1931
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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